47都道府県に関する年間検索トレンド(ベトナム編)
グローバルマーケティング事業(※)を展開しているアウンコンサルティング株式会社(東証スタンダード市場:2459、本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:信太明、以下「アウンコンサルティング」)はこの度、ベトナムにおける日本の47都道府県に関する年間の検索トレンドについて調査を実施しましたので、その結果をお知らせいたします。
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ベトナムにおける検索数の上位は大都市圏(東京・大阪・京都)に集中しているものの、東京を抜いて、埼玉が1位に
2024年1月から11月までのベトナムからの訪日旅行者は累計約58万人となり、これまで過去最高であった2023年の年間累計57万人を上回り、過去最多となりました*1。
以下の表は、2023年12月~2024年11月のベトナムにおける「日本の都道府県」の検索数をまとめたものです。検索数の上位を占めた2位東京、3位大阪、6位京都の大都市圏及び、4位北海道、5位沖縄、8位広島については、これまでアウンコンサルティングが発表した米国編及び、オーストラリア編の調査と同様の傾向であると考えられますが、他国を対象とした調査と大きく異なり、今回ベトナムで検索数の第1位になったのは、埼玉です。
これまで埼玉は、米国編では7位、オーストラリア編では9位と一定の検索数はあるものの、上位となることはありませんでした。今回1位となった背景として、埼玉には多くのベトナム人コミュニティが存在しており、親族や知人を訪れる人が多いことや、埼玉は比較的生活費が安く、東京都と隣接して交通インフラが充実しており、住みやすい環境が整っていることから、旅行目的以外にも興味関心が高く、検索数に反映されたと考えられます。埼玉県内の在留外国人数は、2023年に23万人(前年対比+10.4%)で過去最高を記録しました。その多くはアジア圏の出身であり、中でも中国8万人(全体の34.1%)に次いで、ベトナムが4万人(全体の17.2%)、となっています*2。
また、7位の三重についても、埼玉と同様多くのベトナム人が居住しており、三重県内の外国人住民のうち約20%をベトナム人が占めています*3。これまで、三重県はベトナムとの経済交流を積極的に進めており、貿易・投資・観光・人材研修など様々な分野での協力が行われてきました。2024年4月には、高度外国人材の採用をめざす県内中小企業等を支援するため、ベトナムにおいて合同面接会を開催し、現地の大学生等と県内企業とのマッチング機会の創出等、人材の確保に向けた支援を行うことを発表しました*4。来年1月には、三重県知事がベトナムの政府機関や大学などを訪問し、介護分野などの技能実習生のほか、エンジニアや通訳といった専門的な知識を持つ人材の受け入れ拡大へ向け覚書を締結する予定です。
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日本では少子高齢化が加速するなか、深刻な人材不足に直面しており、外国人労働者の受け入れが重要な課題となっています。円安が進み、賃金面はかつてほど魅力的ではなく、外国人労働者の「日本離れ」も問題となっています。日本以外でも少子高齢化による労働力の確保が課題となっているなか、外国人があえて日本を選択するメリットはあるのか、働く場所として外国人に選ばれる国となるべく、労働条件の改善等を行っていく必要があります。
欧州では、移民の急増により、社会インフラや公共サービスが圧迫され、現地住民との摩擦が生じています。移民の一部が経済的に自立できず、社会保障制度に依存するケースも増え、自国の社会保障制度の負担増加や、治安の悪化、本来の固有の文化が侵食される恐れがある等、移民政策に対する不満から、極右政党や右派ポピュリストの支持が拡大し、移民政策を厳格化する方向にシフトしています。また、トランプ次期米大統領は、バイデン大統領が導入した人道的な移民の期間限定受け入れプログラムの撤廃を命じる見込みであり、欧米における移民政策の転換期となっています。
日本でも埼玉県川口市でクルド人などトルコ系移民をめぐる問題が注目を集めており、不法行為を行う外国人や違法滞在者への厳しい対応を求める意見が出ています。日本は海外の移民政策の失敗から学び、慎重かつ効果的な日本独自の対策を講じる必要があります。今後の日本経済の成長に資する移民政策を実行することができるよう、専門的な知識を持つ高度外国人材の受け入れ等、日本が主体的に対応することが必要不可欠となっています。これらの取り組みを通じて、経済成長を実現するとともに、持続可能な社会を築くことができると考えられます。
本調査レポートの完全版では、2024年11月の使用言語別・文字別訪日外国人客数についても掲載しております。詳しくは、アウンコンサルティングウェブサイトをご覧ください。
調査概要
【調査主旨】
ベトナムにおける日本の47都道府県に関する年間の検索トレンド
【調査要綱】
調査日:2024年12月12日
調査対象時期:2023年12月~2024年11月
【出典】
※1 日本政府観光局(JNTO)
・日本の観光統計データ: https://statistics.jnto.go.jp/graph/
・訪日外客数・出国日本人数データ: https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/visitor_trends/
・インバウンド消費動向調査:https://www.mlit.go.jp/kankocho/tokei_hakusyo/gaikokujinshohidoko.html
※2 埼玉県 「埼玉県内の在留外国人数(令和5年12月末現在)について」 2024年7月17日
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0306/keikakutoukei/r5-12toukei.html
※3 三重県 「外国人住民国籍・地域別人口調査(令和5年12月31日現在)の結果」 2024年2月28日
https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0011500450.htm
※4 三重県 「外国人材確保支援事業」 2024年4月19日
https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0360600031.htm
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