アークエル代表 宮脇良二の共著論文が、世界最大の経営学会Academy of Management 2026年次大会にてベストペーパーに選出

佐賀市清掃工場のCCU(CO₂回収・利用)と地域開発に関する共著研究(筆頭著者 宮脇)が、世界最大の経営学会で評価

アークエル株式会社

デジタルイノベーションを通じて脱炭素社会の実現を目指すアークエル株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役CEO:宮脇良二、以下「当社」)は、当社代表取締役CEO・宮脇良二が筆頭著者の共著論文が、Academy of Management(米国経営学会、AoM)の2026年次大会において、Organization and the Natural Environment(ONE)部門の優秀論文賞(Best Paper)に選出されたことをお知らせいたします。
本論文は、会期中の2026年8月3日(月)に、米国・フィラデルフィアのシェラトン・フィラデルフィア・ダウンタウン・ホテルにて発表されました。

代表取締役CEO 宮脇良二

受賞論文の概要

学会名

Academy of Management 2026年次大会(米国・フィラデルフィア)

受賞

Best Paper(優秀論文賞)

部門

Organization  and the Natural Environment(ONE)部門

論文タイトル

The Power of Negative Materiality: How Market Absence Sustains Regenerative Organizing

(ネガティブ・マテリアリティの力:市場の不在がいかにしてリジェネラティブな組織化を支えるか)

筆頭著者

宮脇  良二

(京都大学経営管理大学院  博士課程/アークエル株式会社 代表取締役CEO)

論文発表

日時:2026年8月3日(月)11:30–13:00(米国東部時間)
会場:シェラトン・フィラデルフィア・ダウンタウン・ホテル(Salon 3)

共著者

軽部  大(一橋大学商学部教授・イノベーション研究センター長/京都大学経営管理大学院 客員教授)

山田  仁一郎(京都大学経営管理大学院 教授)

宮澤  優希(一橋大学大学院 博士課程)

研究の対象

本論文は、佐賀市清掃工場に設置されたCO₂回収装置(CCU:Carbon Capture and Utilization)と、その周辺に広がるCO₂利用施設のエコシステムが、どのように形成され、続いてきたのかを検討した実証研究です。本研究には、佐賀市および一般社団法人バイオサーキュラーエコノミー協議会をはじめ、多くの関係者の皆様に多大なるご協力をいただきました。

研究要旨

【英語原文】
A substantial body of circular economy research posits market formation as a prerequisite for sustaining circular initiatives. In the absence of markets to absorb recovered by-products or valorize environmental benefits, such initiatives are often expected to stall at the pilot stage. However, this assumption cannot fully explain cases in which organizing persists despite prolonged market absence. This study examines the emergence and persistence of a circular ecosystem in Saga City, Japan, originating from a municipal waste incineration plant—a typical NIMBY facility—without the development of a mature CO₂ utilization market. Drawing on a qualitative process case study, we analyze ongoing experimentation, dialogue, and engagement among diverse actors around the future use and meaning of CO₂ and the incineration plant. Our analysis identifies two structural conditions that sustained these dynamics: market absence and negative materiality. Under these conditions, orchestration emerged not as design or optimization but as a practice that absorbed frictions and prevented relationships and experimentation from halting. We conceptualize this process as regenerative organizing: a spiral dynamic in which localized experiments, justificatory work, and interactions accumulate through trickle-up processes, regenerating not only material resources such as CO₂ but also the knowledge, relationships, emotions, and place meanings that sustain continued organizing.

【日本語訳】

サーキュラーエコノミーに関する多くの研究は、循環型の取り組みを持続させる前提として「市場の形成」が必要だとしてきた。回収された副産物を引き受ける市場や、環境上の便益を価値化する市場が存在しない場合、そうした取り組みは実証段階で停滞すると考えられている。しかし、この前提だけでは、市場が長く不在であるにもかかわらず活動が続いていく事例を十分に説明できない。本研究は、日本の佐賀市において、成熟したCO₂利用市場が存在しないまま、都市型ごみ焼却施設という典型的なNIMBY*施設を起点として循環型のエコシステムが立ち上がり、持続してきた過程を検討したものである。定性的なプロセス事例研究に基づき、CO₂と焼却施設の将来の用途や意味づけをめぐって、多様な関係者の間で継続的に続けられてきた実験・対話・関与を分析した。分析からは、こうした動きを支えた二つの構造的条件、「市場の不在(market absence)」と「ネガティブ・マテリアリティ(negative materiality)」が見いだされた。これらの条件のもとでは、全体の調整(オーケストレーション)は設計や最適化としてではなく、ステークホルダー間の摩擦を吸収し、関係性や実験が止まってしまうのを防ぐ実践として立ち現れていた。本研究は、この過程を「リジェネラティブ・オーガナイジング(再生型の組織化)」として概念化する。小規模な実験、正統化の行動、ステークホルダー間の相互作用が積み上がっていく(トリクルアップ)ことで、CO₂のような物質的資源だけでなく、活動の継続を支える知識・関係性・感情・場所の意味をも再生させていく、螺旋状のダイナミクスである。

* NIMBY(Not In My Back Yard: 我が家の裏庭には欲しくない施設=社会に必要だが近隣に作られることに反対する態度や運動)

Academy of Management(AoM)について

Academy of Management(米国経営学会、AoM)は、1936年に米国で設立された、経営学・組織研究の分野で世界最大規模の学術団体です。世界約120か国に2万名を超える会員を擁し、大学・研究機関の研究者を中心に構成されています。

AoMが毎年開催する年次大会は、経営・組織研究の分野で世界最大の学術会議として知られ、毎年1万名を超える研究者が世界中から参加します。2026年大会は第86回大会にあたり、2026年7月31日から8月4日まで、米国・ペンシルベニア州フィラデルフィアで開催されます。

AoMには26の専門部門(Division)・関心グループ(Interest Group)が置かれており、各部門において大会で発表される多数の論文の中から、特に優れた研究に対して「Best Paper」を選出しています。

受賞部門「Organization and the Natural Environment(ONE)」について

今回受賞した Organization and the Natural Environment(ONE、組織と自然環境)部門は、組織・経営と自然環境との関わりに関する研究・教育・実践を扱うAoMの専門部門です。気候変動や持続可能性をはじめとする環境課題と企業活動の関係を主題とする研究が集まる分野であり、当社が取り組む脱炭素・カーボンニュートラル領域とも関心を同じくする部門です。

※AoM・ONE部門に関する記述は、AoM公式サイト(aom.org)の公開情報に基づく

筆頭著者・宮脇良二(当社代表取締役CEO)コメント

このたびは、世界最大の経営学会である Academy of Management の名誉ある賞を、共著者の先生方とともにいただけたことを大変光栄に思います。
この研究は、佐賀市清掃工場のCO₂回収装置とその周辺で育まれてきた、佐賀市ならではの取り組みなくしては生まれませんでした。まだカーボンクレジット市場が確立していない領域にあっても、行政・企業・地域の皆様が対話を重ね、実験を止めずに続けてこられた——その積み重ねそのものが、今回の研究が光を当てた価値です。世界の研究者が集まる場でこの佐賀の事例が高く評価されたことは、現場を築いてこられた佐賀市、佐賀市エコプラザ、および一般社団法人バイオサーキュラーエコノミー協議会をはじめとする関係者の皆様の歩みが評価されたものにほかならず、心より感謝申し上げます。

この受賞を励みに、研究と実務の両面から、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

会社情報 

アークエル株式会社

代表取締役:宮脇良二

設立:2018年8月1日 

HP:https://aakel.co.jp/
福岡本社:福岡県福岡市中央区大名二丁目11-13 大名偕成ビル7F

東京本社:東京都港区麻布台一丁目11-5 VILLAGE AZABUDAI 7F

事業内容:カーボンニュートラルに向けたデジタルサービスの提供、カーボンニュートラルを目指す企業向けコンサルティング

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会社概要

アークエル株式会社

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URL
https://aakel.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
福岡県福岡市中央区大名2-11-13 大名偕成ビル7F
電話番号
092-732-7551
代表者名
宮脇 良二
上場
未上場
資本金
-
設立
2018年08月