【企業のGRC調査】AI時代に問われる「参照元」の信頼性とデータガバナンス。AIエージェント利用・検証中、約7人に1人「規程・法令違反のリスクを経験」、約12人に1人「実際に会社の損害につながった」
●情報システム部門が把握・管理していない「シャドーIT」がある44.9%、「シャドーAI」がある38.7% ●6割がAIエージェント活用に対する社内ルール・ガバナンス体制の整備遅れを「経営課題」と認識
「安心して働ける世界をつくる」をミッションに掲げ、ガバナンス・リスク・コンプライアンス(GRC)を支えるプラットフォームとして企業向けの「KiteRa Biz」と社労士向けの「KiteRa Pro」を提供する株式会社KiteRa(代表取締役 執行役員 CEO:植松隆史、本社:東京都港区、読み:キテラ、以下「当社」)は、20歳以上のビジネスパーソン11,075名、そのうちAIエージェントを「利用/検証中」と回答した1,206名を対象に、「企業のGRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)に関する実態調査 vol.4(データガバナンス)」を実施しました。
AIエージェントは、社内規程やデータを参照・連携しながら、判断や処理を支援する場面が想定されます。こうした活用においては、AIそのものの管理に加え、AIが判断の拠り所とする情報を正確かつ最新の状態で管理することも重要になります。
本調査では、AIエージェントを利用・検証している勤務先におけるデータガバナンスの方針や、社内規程・データの管理状況・信頼性に加え、情報システム部門等が把握・管理していない「シャドーIT」「シャドーAI」や、会社が把握・管理していない場所に社内データ等を保存・共有する「シャドーデータ」の実態、AIエージェント活用における課題などを調査しました。
その結果、AIエージェントを利用・検証している勤務先でも、データガバナンスの方針や社内規程・データの管理、AIツールの利用状況に課題が見られました。また、古い社内ルールや最新版不明のデータをAIエージェントが参照したことによる、規程・法令違反のリスクや実際の損害も確認されました。こうした結果から、AIそのものの管理に加え、AIが参照する情報を正確かつ最新の状態で管理することも、AI活用を進める上での課題の一つであることがうかがえます。
当社は2026年2月、「正しいルール(文書)」と「正しく守れている」こと(ポリシーとコントロールの同期)をクラウド上で整備・一元管理し、企業のGRCを統合的に支援する「KiteRa GRCプラットフォーム構想」を本格始動しました。今後も、企業の意思決定や日々の判断の拠り所となる社内規程・公式文書などを適切に整備・管理し、必要なときに正しい情報を参照できる環境づくりを通じて、AI時代における企業のGRC基盤の構築を支援してまいります。

調査サマリー
1. 約3割が、勤務先でAIエージェントを「利用/検証中」
2. データガバナンスの全社方針・ガイドラインを未策定(策定・検討中/定められていない)は3割弱
3. AIエージェント関連の社内規程・手順書等、「最新の状態で整備され、必要なときに参照できる」は34.4%
4. 社内規程・データの管理方法が「全社で統一」は36.5%。AIエージェントを全社利用している層でも59.1%
5. 情報システム部門が把握・管理していない「シャドーIT」は44.9%、「シャドーAI」は38.7%。会社が把握・管理していない場所への社内データ保存等、いわゆる「シャドーデータ」も36.2%
6. 49.7%が、社内規程・データを「無許可/許可不明」のAIツールに入力・共有した経験
7. 勤務先の社内規程・データの最新性・正確性を「信頼できない」20.9%
8. 古い社内ルールや最新版不明のデータをAIエージェントが連携・参照し、「規程・法令に違反しそうになった/実際に違反した」13.4%。「実際に会社の損害につながった」8.0%
9. AIエージェント活用の障壁、社内規程・データの「ルール整備の不十分さ」25.9%、「管理責任の曖昧さ」23.0%、「品質・正確性の課題」22.1%などが上位
10. 6割が、AIエージェント活用に対する社内ルール・ガバナンス体制の整備遅れを「経営課題」と認識
11. データガバナンスの方針策定・推進に、経営層が「ほとんど関与していない」30.8%
12. 社内規程・社内データ・監査記録などを一つのプラットフォーム上で確認・管理できる環境が「必要(とても必要/ある程度必要)」72.0%
調査結果
20歳以上のビジネスパーソン11,075名を対象とした調査結果
【Q1】約3割が、勤務先でAIエージェントを「利用/検証中」
「あなたの勤務先では、AIエージェントをどの程度利用していますか(単一回答)」と質問したところ、「利用・検討していない」が36.1%と最多、次いで「分からない」が27.9%、「全社的に利用している」が11.4%、「一部の部門で利用している」が9.6%、「複数の部門で利用している」が7.4%、「導入を検討している」が4.8%、「試験導入・検証を行っている」が2.7%と回答しました。
この結果から、勤務先でAIエージェントを、約3割(31.1%)が「利用/検証中(全社的に利用している/複数の部門で利用している/一部の部門で利用している/試験導入・検証を行っている)」ということが分かりました。

勤務先でAIエージェントを「全社的に利用している/複数の部門で利用している/一部の部門で利用している/試験導入・検証を行っている」と回答した20歳以上のビジネスパーソン1,206名を対象とした調査結果
【Q2】データガバナンスの全社方針・ガイドラインを未策定(策定・検討中/定められていない)は3割弱
「あなたの勤務先では、データガバナンスに関する全社的な方針やガイドラインは定められていますか(単一回答)」と質問したところ、「全社的に定められている」が38.2%と最多、次いで「部署・部門ごとに個別に定められている」が25.5%、「現在、策定・検討中である」が13.9%、「定められていない」が12.7%、「分からない」が9.7%と回答しました。
この結果から、3割弱(26.6%)が、データガバナンスに関する全社的な方針やガイドラインを「未策定(現在、策定・検討中である/定められていない)」ということが分かりました。

【Q3】AIエージェント関連の社内規程・手順書等、「最新の状態で整備され、必要なときに参照できる」は34.4%
「あなたの勤務先で、AIエージェントに関連した従業員向けの社内規程や手順書、業務マニュアルなどは、必要な時に参照できる状態ですか。また、どの程度整備されていますか(単一回答)」と質問したところ、「最新の状態で整備され、必要なときに参照できる」が34.4%と最多、次いで「参照できるが、一部に古い情報や分散した情報がある」が23.2%、「情報はあるが、保管場所や最新版が分かりにくい」が12.9%、「ほとんど整備されていない」が12.6%、「分からない」が8.5%、「全く整備されていない」が8.4%と回答しました。

【Q4】社内規程・データの管理方法が「全社で統一」は36.5%。AIエージェントを全社利用している層でも59.1%
「あなたの勤務先では、社内規程やデータの管理方法(保管場所、更新ルール、アクセス権限など)は、部署・部門や拠点間でどの程度統一されていますか(単一回答)」と質問したところ、36.5%が「全社で統一されている」と最多、次いで、27.5%が「統一されているが、一部の部署・部門や拠点では独自の方法で管理している」、16.3%が「部署・部門や拠点ごとに管理方法が異なる」、10.2%が「全く統一されていない」、9.5%が「分からない」と回答しました。
さらに、「AIエージェントの利用状況別」での管理方法の統一状況を見ると、「全社的に利用している」層の「全社で統一されている」割合は約6割(59.1%)という結果となりました。
また、「全社で統一されている/統一されているが、一部の部署・部門や拠点では独自の方法で管理している」の合計は、「複数の部門で利用している」層では約7割(71.2%)、「一部の部門で利用している」層では約5割(49.3%)であることが分かりました。

【Q5】情報システム部門が把握・管理していない「シャドーIT」は44.9%、「シャドーAI」は38.7%。会社が把握・管理していない場所への社内データ保存等、いわゆる「シャドーデータ」も36.2%
「あなたの所属部署・部門では、以下のような状況はありますか(単一回答)」と質問したところ、「情報システム部門が把握・管理していない外部サービスやクラウドツールの利用(シャドーIT)」では、44.9%が「ある」と回答しました。また、「情報システム部門が把握・管理していないAIツール(生成AI・AIエージェントなど)の利用(シャドーAI)」では、38.7%が「ある」と回答、さらに、「会社が把握・管理していない場所に、社内データや文書を保存・コピー・共有(シャドーデータ)」では、36.2%が「ある」と回答しました。

【Q6】49.7%が、社内規程・データを「無許可/許可不明」のAIツールに入力・共有した経験
「あなたは、社内規程やデータに関する情報を、会社が利用を許可していない、または利用許可の有無が分からないAIツールに入力・共有した経験はありますか(単一回答)」と質問したところ、回答数が多い順に「ない」が34.3%、「利用許可の有無が分からないAIツールに入力・共有したことがある」が27.2%、「会社が利用を許可していないAIツールに入力・共有したことがある」が22.5%、「AIツールを仕事で利用していない」が8.7%、「分からない」が7.3%と回答しました。
この結果から、約5割(49.7%)が社内規程・データの「無許可/許可不明のAIへの入力・共有(会社が利用を許可していないAIツールに入力・共有したことがある/利用許可の有無が分からないAIツールに入力・共有したことがある)」を経験していることが分かりました。
また、企業規模別では、大企業(1,001名以上)に勤める回答者の42.6%が、社内規程・データを「無許可/許可不明」のAIツールに入力・共有した経験があると回答しました。

【Q7】勤務先の社内規程・データの最新性・正確性を「信頼できない」20.9%
「あなたの勤務先が保有する社内規程やデータにおいて、最新性・正確性はどの程度信頼できますか(単一回答)」と質問したところ、50.4%が「ある程度信頼できる」で最多、次いで、19.0%が「とても信頼できる」、17.2%が「あまり信頼できない」、9.6%が「分からない」、3.7%が「全く信頼できない」と回答しました。
この結果から、約2割(20.9%)が勤務先の社内規程やデータの最新性・正確性を「信頼できない(あまり信頼できない/全く信頼できない)」と感じている実態が分かりました。

【Q8】古い社内ルールや最新版不明のデータをAIエージェントが連携・参照し、「規程・法令に違反しそうになった/実際に違反した」13.4%。「実際に会社の損害につながった」8.0%
「あなたの勤務先において、古い社内ルール(規程・マニュアルなど)や、最新版かどうか分からないデータをAIエージェントが連携、参照したことによって、日常業務上のトラブルや『ヒヤリとした』経験はありますか。ある場合、該当するものを以下の中から全てお選びください(複数回答)」と質問したところ、「特にトラブルやヒヤリとした経験はない」が30.8%と最多でした。一方、「システムへの入力申請、発注などの手続きを誤って進めそうになった/実際に誤った」が23.2%、「AIの回答を信じ、顧客や取引先に誤った説明をしそうになった/実際に説明した」が23.1%、「規程や法令に違反しそうになった/実際に違反した」が13.4%、「顧客・取引先からのクレーム、金銭的損失、システム障害、法令違反など、実際に会社の損害につながった」が8.0%となりました。
この結果から、「規程や法令に違反しそうになった/実際に違反した」が約7人に1人(13.4%)、「顧客・取引先からのクレーム、金銭的損失、システム障害、法令違反など、実際に会社の損害につながった」が約12人に1人(8.0%)とリスクや実害に直面している実態が浮き彫りになりました。

【Q9】AIエージェント活用の障壁、社内規程・データの「ルール整備の不十分さ」25.9%、「管理責任の曖昧さ」23.0%、「品質・正確性の課題」22.1%などが上位
「あなたの勤務先で、AIエージェントの活用を進める上で、障壁となっているものを全てお選びください(複数回答)」と質問したところ、回答数が多い順に「社内規程やルールの整備が十分でない」が25.9%、「社内規程やデータの管理責任が曖昧である」が23.0%、「社内データの品質・正確性に課題がある」が22.1%、「社内データや規程が複数の場所に分散している」が16.3%と回答しました。
この回答から、AIエージェント活用の障壁として、社内規程・データの「ルール整備の不十分さ」「管理責任の曖昧さ」「品質・正確性の課題」「情報の分散」に関する項目が上位を占めていることが分かりました。

【Q10】6割が、AIエージェント活用に対する社内ルール・ガバナンス体制の整備遅れを「経営課題」と認識
「あなたは、AIエージェントの活用に対して、社内ルール(規程・マニュアルなど)やガバナンス体制の整備が遅れることは、企業にとってどの程度の経営課題になると考えますか(単一回答)」と質問したところ、45.5%が「ある程度の経営課題」で最多、次いで、19.2%が「あまり経営課題ではない」、14.5%が「深刻な経営課題」、13.8%が「分からない」、6.9%が「全く経営課題ではない」と回答しました。
この結果から、6割が「社内ルール(規程・マニュアルなど)やガバナンス体制の整備遅れ」を経営課題だと認識している(深刻な経営課題/ある程度の経営課題)ということが分かりました。

【Q11】データガバナンスの方針策定・推進に、経営層が「ほとんど関与していない」30.8%
「あなたの勤務先では、経営層はデータガバナンスに関する方針の策定や推進に、どの程度関与していますか(単一回答)」と質問したところ、回答数が多い順に、30.8%が「ほとんど関与していない」、26.7%が「方針策定には関与している」、17.8%が「主に担当部門に任せている」、16.1%が「方針策定から進捗確認まで継続的に関与している」、8.6%が「分からない」と回答しました。

【Q12】社内規程・社内データ・監査記録などを一つのプラットフォーム上で確認・管理できる環境が「必要(とても必要/ある程度必要)」72.0%
「あなたは、会社のガバナンス関連情報(社内規程、社内データ、監査記録など)について、一つのプラットフォーム上でまとめて確認・管理できる環境は、どの程度必要ですか(単一回答)」と質問したところ、45.4%が「ある程度必要」で最多、次いで、26.6%が「とても必要」、12.6%が「あまり必要ではない」、10.9%が「分からない」、4.6%が「全く必要ではない」と回答しました。
この結果から、7割超(72.0%)が「一つのプラットフォーム上でまとめて確認・管理できる環境」を必要(とても必要/ある程度必要)としていることが分かりました。

考察
本調査は、AIエージェントを利用・検証している勤務先におけるデータガバナンスの実態や、AIが判断・処理の根拠として参照する社内規程・データの管理状況、AI活用に伴う課題を明らかにすることを目的に実施しました。
AIエージェントの活用を考える上では、AIの利用ルールやリスクを管理・統制する「AIガバナンス」に加え、AIが参照する社内規程やデータの正確性・最新性、管理責任を確保する「データガバナンス」も重要な論点となります。
本調査では、AIエージェント関連の社内規程や手順書等が「最新の状態で整備され、必要なときに参照できる」との回答は34.4%、社内規程・データの管理方法が「全社で統一されている」は36.5%でした。また、「シャドーIT」は44.9%、「シャドーAI」は38.7%、「シャドーデータ」は36.2%にのぼり、49.7%が社内規程・データを会社が利用を許可していない、または利用許可の有無が分からないAIツールに入力・共有した経験があると回答しました。
さらに、古い社内ルールや最新版かどうか分からないデータをAIエージェントが連携・参照したことによって、「規程や法令に違反しそうになった/実際に違反した」は13.4%、「実際に会社の損害につながった」は8.0%となりました。AIが参照する情報の正確性・最新性が、日常的な判断や処理だけでなく、規程・法令への対応や企業のリスクにも関わり得ることがうかがえます。
また、AIエージェント活用の障壁として、「社内規程やルールの整備が十分でない」25.9%、「社内規程やデータの管理責任が曖昧である」23.0%、「社内データの品質・正確性に課題がある」22.1%が上位となりました。社内ルールやガバナンス体制の整備遅れを「経営課題」と捉える回答も6割でした。
これらの結果から、AIエージェントの活用においては、AIそのものの利用ルールや管理体制に加え、その判断や処理の拠り所となる社内規程・データを適切に整備・管理し、正確性・最新性を確保することも重要になると考えられます。AIを安心して活用するためにも、AIガバナンスとあわせて、参照元となる情報を支えるデータガバナンスに目を向ける必要性がうかがえます。
調査概要
調査名:企業のGRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)に関する実態調査 vol.4(データガバナンス)
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2026年8月12日〜8月14日
有効回答:Q1は、20歳以上のビジネスパーソン11,075名。Q2以降は、Q1で「あなたの勤務先では、AIエージェントをどの程度利用していますか」と質問し、「全社的に利用している/複数の部門で利用している/一部の部門で利用している/試験導入・検証を行っている」のいずれかと回答した1,206名
調査企画:株式会社KiteRa
補足:構成比は小数点第2位を四捨五入
※本調査でいう「ビジネスパーソン」とは、正社員/契約社員/派遣社員/会社経営者・役員として勤務する方を指します
※本調査でいう「AIエージェント」とは、与えられた目的や指示に基づき、社内データやシステムを参照・連携しながら、複数の処理を自律的に進めるAIを指します
株式会社KiteRaについて
「安心して働ける世界をつくる」をミッションに掲げ、ガバナンス・リスク・コンプライアンス(GRC)を支えるプラットフォームとして企業向けの「KiteRa Biz」と社労士向けの「KiteRa Pro」を提供しています。AI時代に求められる信頼のインフラとして、誰もが安心して働ける世界の実現を目指します。
名称:株式会社KiteRa
所在地:東京都港区北青山1-2-3 青山ビル7階
代表者:代表取締役 執行役員 CEO 植松隆史
設立:2019年4月1日
事業内容:社内規程SaaSの開発/提供
主要サービス:
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