DHL国際連結性指数:米中デカップリングが進むも、レジリエントなグローバリゼーション

•グローバルな貿易、資本、情報のフローはパンデミック前より強まり、人のフローは回復傾向 •貿易フローにおいてグローバル化から地域化へのシフトは見られず ・上位国はオランダ、シンガポール、ベルギー

DHLジャパン株式会社

2023年3月15日、独ボン/UAEドバイ /  米ニューヨーク発 - DHLとニューヨーク大学(NYU)スターンビジネススクールは本日、グローバリゼーションの現状とその見通しに関する詳細レポート「DHL国際連結性指数(GCI)2022」を新たに発表しました。171の国・地域のデータを分析し、世界の貿易、人、資本、情報のフローを分析しています。
本レポートの全文ダウンロードはこちらから:www.dhl.com/gci

「DHL国際連結性指数2022年度版」レポートの表紙「DHL国際連結性指数2022年度版」レポートの表紙


本レポートは、新型コロナ・パンデミックやウクライナ情勢などの世界に衝撃を与えた出来事から、国際的なフローが驚くほどの回復を見せていると述べています。2020年のわずかな低下後、GCIは2021年には複合的にパンデミック以前のレベルを上回るまでに回復しました。現在入手可能なデータでは、フローの成長に一部鈍化が見られるものの、2022年のさらなる上昇を指摘しています。物品の国際貿易は、2022年半ばにパンデミック前のレベルを10%上回りました。国際旅行は、2022年には2019年のレベルを37%下回ったままでしたが、2021年との比較では倍増しました。

DHL Express CEOを務めるジョン ピアソンは、「最新のGCIデータは、グローバリゼーションが退化するとの見方を明確に否定しています。グローバリゼーションは単なる流行ではなく、私たちの世界をより良い方向へ変化させる強力なパワーを持っています。障壁を取り払い、市場を開放し、機会を創出することで、個人、企業、そして国全体がかつてないほど繁栄し、またその繁栄を可能にしました。グローバリゼーションを受け入れ続けることで、私たち全員に利益をもたらす明るい未来を築くことができ、かつてないほど相互のつながりが強化され、より豊かで平和な世界を作ることができるのです」と述べています。

米国と中国:地政学的な対立が両国のつながりにもたらす影響

DHL国際連結性指数(GCI)は、様々な分野で米中デカップリングが進展しているとの証拠を示しています。貿易、資本、情報、人のフロー(商品輸出、M&A取引、科学研究協力など)を見ると、2016年以降、11分野中8分野で米国の対中フローのシェアが低下しています。同期間、中国の対米フローのシェアは、中国のデータが入手可能な10分野のうち7分野で減少しており、そのうちのいくつかには、大きな落ち込みが見られます。しかし、国境を接していない両国間のフローは、同じように国境を接していない他のどの国よりも、はるかに太いものとなっています。さらに、このデータは、今のところ、両国間のデカップリングが、両国それぞれが属するブロック間でのより広い分断につながっているものではないと示しています。

地域化の傾向を示す証拠はない - 国際フローの平均距離は増加

DHL国際連結性指数(GCI)によると、グローバル化から地域化へのシフトは、まだ認められていません。過去20年間で、貿易、資本、情報、人のフローが通過する平均距離は増加し、新型コロナ・パンデミック時には、貿易のフローはより長距離となりました。地域化の傾向は、最近の人のフローのみに見られるもので、これは、パンデミック時に旅行パターンが劇的に変化したことに起因しています。

「今後、貿易における地域化が大幅に進展するかどうかは未知数です。」NYUスターンビジネススクールCenter for the Future of Managementの上級研究員およびディレクターを務めるSteven A. Altman氏は説明しています。「サプライチェーンの地域化を図るために、ニアショアリングに注目する企業や政府は多く、また地域化によって得られるビジネス上のメリットは大きいものがあります。一方、貿易の半分以上はすでに地域内で行われており、特にインフレが高止まりし、経済成長が鈍化し、コンテナ船の運賃が下がってきた現在、長距離貿易のメリットは依然として重要になります。」

最もグローバルに繋がっている国ランキングのトップはオランダ

DHL国際連結性指数(GCI)2022の国別ランキングでは、オランダが再び最もグローバルに接続されている国となりました。シンガポールは全体2位、国内フローに対する国際フローの規模では1位でした。英国は最もグローバルに分散したフローを持っています。GCI上位55カ国には、世界すべての地域からの代表がランクインしています。

DHL国際連結性指数(GCI)

2011年から定期的に発表している「DHL国際連結性指数(GCI)」は、世界の貿易、人、資本、情報に関する13種類のフローを分析し、グローバル化の動向について信頼できる知見を提供しています。2022年版は、世界の国内総生産の99.7%、人口の96%を占める171カ国400万以上のデータポイントに基づいています。本レポートにある171ページにわたる国別プロフィールでは、グローバリゼーション傾向を各国別に簡潔にまとめています。

本レポートはDHLの委託により、NYUスターンビジネススクールのスティーブン A. アルトマン氏とキャロライン R. バスティアン氏が執筆しました。

本レポートの全文ダウンロードはこちらから:dhl.com/gci

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

DHLジャパン株式会社

11フォロワー

RSS
URL
https://dhlexpress.jp/
業種
倉庫・運輸関連業
本社所在地
東京都品川区東品川 1-37-8
電話番号
03-5479-2786
代表者名
トニー カーン
上場
未上場
資本金
5000万円
設立
1979年08月