【とみおか繭工房】持続可能な養蚕へ仕組みを変え、年間1t超の繭を出荷 障害のある社員が富岡市内の繭生産約25%を担う
~ 地域課題の解決と伝統産業の継承を目指して ~
パーソルダイバース株式会社(本社: 東京都港区、代表取締役社長: 渡部広和、以下パーソルダイバース)が運営する「とみおか繭工房」では、障害のある社員が中心となり、「富岡製糸場のある街」群馬県富岡市で年に4回の養蚕に取り組んでいます。後継者不足が深刻な課題となる中、2025年度には富岡市内で生産された繭の約25%を担いました。今年度は合計1,093kgの繭を生産し、地域のJAへ出荷しました。
なお、富岡市内で生産された繭は、一般社団法人富岡シルク推進機構(群馬県富岡市)の厳正な品質検査を受け、純国産の高品質な富岡シルクとして活用されています。

とみおか繭工房について
「富岡製糸場のある街」群馬県富岡市では高齢化が進み、市内の養蚕農家は十数軒にとどまり、担い手不足が課題となっています。こうした地域課題の解決と、障害のある方々が住み慣れた地域ではたらく機会の創出を目的に、2017年とみおか繭工房を開設しました。
工房では蚕の飼育や繭の生産をはじめ、市内の耕作放棄地を借り受け、3ha超の桑園を管理するなど、養蚕に関わる一連の作業を障害のある社員が担っています。
また、2022年には市内2拠点目として、富岡製糸場の最寄り駅である上州富岡駅前に「Merci Cocon & Café」(メルシー・ココン アンド カフェ)をオープンしました。カフェでのキッチンやホール業務に加え、社員が制作したシルク製品を併設ショップで販売。2026年11月現在、障害のある社員88名が勤務しています。
企業養蚕を支える標準化
とみおか繭工房では、障害のある社員に無理な負担をかけることなく、定められた勤務時間の中で行える持続可能な養蚕を目指しています。そのため、開設当初から技術やノウハウを蓄積し、個人の経験やスキルに依存しない養蚕の標準化を進めてきました。
専門的な経験や知識がなくても多くの社員が作業に携われるよう、蚕の成長に合わせて必要な桑の量を算出するなど、仕組みづくりにも取り組んでいます。こうした工夫を重ねながら、1回あたり最大約18万頭※の蚕を年に4回飼育しています。
※蚕は1頭、2頭と数えます。
■標準化の次へ。今年度の新たな挑戦
これらの基盤を構築したことで、今年度はさらに一歩進み、蚕の成長に合わせて繭づくりの工程を2回に分ける、養蚕農家の「つり分け」という方法を取り入れました。
約18万頭の蚕は、同じ時期に飼育を始めても、桑を食べる量などによって成長に差が生じます。
十分に成長し、繭をつくる準備が整った蚕は体が透き通り、大きさが少し縮むなどの変化が現れます。

そこで、一頭一頭の成長状態を確認しながら、成長した蚕から先に、繭をつくるための「回転まぶし」へ移します。
まだ桑を食べる蚕は飼育を続け、十分に成長してから移動させます。

成長の早い蚕と遅い蚕を2回に分けて回転まぶしへ移動させることで、それぞれの成長に合わせた繭づくりを可能にし、より良質な繭生産を目指しています。
近年、とみおか繭工房では障害のある社員が増え、養蚕に携わる人員体制も充実しています。
多くの社員が養蚕に携われる強みを活かし、あえて手間をかけながら、一頭一頭の成長を見極める丁寧な養蚕に取り組んでいます。
市内の繭生産、25%を障害のある社員が担う
2017年のとみおか繭工房開設以来、養蚕への取り組みを続け、2025年度に1,134kgの繭を生産しました。これは富岡市全体の繭生産量の約25%にあたります。
開設から9年。障害のある社員が富岡市の養蚕を支える担い手のひとつとなり、地域課題の解決にも貢献しています。
また、地域が誇る伝統産業に携わることは、社員にとって仕事への誇りにもつながっています。

とみおか繭工房 妙義グループ マネジャー 松尾智也のコメント
一部の工程を2回に分けることで、従来の方法より工数は増えましたが、結果として実際に大きさの揃った繭が増え、取り組みの成果を実感しています。今後も障害のある社員がそれぞれの強みを発揮できるよう仕組みづくりを改善し、より良質な繭生産を通じて、富岡市の養蚕を未来へつなげていきたいと考えています。
■富岡シルクブランドについて
富岡市内で生産された繭はすべて、一般社団法人富岡シルク推進機構の厳正な品質検査を受けています。その後、碓氷製糸株式会社(群馬県安中市)で、日本最新鋭の世界最高ランク「6A」繰糸機で生糸に加工。
純国産の高品質な富岡シルクは、生産履歴が明確で作り手のこだわりや安心・安全への配慮が行き届いた製品として活用されています。
■パーソルダイバースについて<https://persol-diverse.co.jp/>
パーソルグループの特例子会社として、「障害者雇用を成功させる。そして、その先へ。」をミッションに、障害者の多様なはたらき方とはたらく可能性の創出に取り組んでいます。障害者のための転職・就職支援サービス「dodaチャレンジ」、就労移行支援事業所「ミラトレ」「Neuro Dive」の運営のほか、「障害者の人材紹介」や「障害者雇用コンサルティング」などのサービスを提供しています。
■「PERSOL(パーソル)」について<https://www.persol-group.co.jp/>
パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げるこ とで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。 さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」 を実感できる社会を創造します。
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