「うるしの美 Expressions of Urushi」展 開催のお知らせ
ギャルリーためなが東京にて 10月3日(土)から 11月1日(日)まで

このたび、ギャルリーためながでは、2026年10月3日(土)から11月1日(日)まで、漆という素材と技法に焦点を当てた展覧会「うるしの美 Expressions of Urushi」を開催いたします。豊かな芸術性と卓越した技術を兼ね備えた、村本真吾、伊能一三、隗楠、五月女晴佳、谷川美音、柞磨祥子の6名による作品を一堂にご紹介いたします。
本展では、脈々と受け継がれてきた漆の技や素材への深い理解を礎に、それぞれの作家が新たな芸術的表現を追求した作品をご覧いただきます。出展する6名はいずれも、長年にわたり漆による表現を磨き、研鑽を重ねることで高度な技術を培ってきた作家たちです。漆をはじめとする素材と真摯に向き合い、その特性や魅力を引き出しながら、自由な発想と豊かな感性を掛け合わせることで、独創的な造形を生み出し、新たな芸術の可能性を切り拓いています。
竹や漆を用いた艶やかで軽やかな造形を通して、自然と人間の共存・共生を探求する村本真吾。皮革を素材とし、偶発的に生まれる美しい曲面を漆によって留める隗楠。漆と口紅に共通する性質を見出し、唇をモチーフに制作する五月女晴佳。日本人の美意識である「陰翳」と液体のように自由な形態を融合させ、現代彫刻として表現する柞磨祥子。さらに、今回がギャルリーためなが初出展となる伊能一三は、木彫と漆によって、子供や猫など身近なモチーフが持つ柔らかなぬくもりを形にし、同じく初出展となる谷川美音は、ドローイングから生まれる刹那的な造形に漆を重ね合わせることで、儚さと永続性を表現しています。
次世代を担う新進気鋭の作家たちが、日本が誇る伝統の技に新たな息吹を吹き込みます。是非この機会に6名の作家による意欲作の数々をご高覧くださいませ。
【出展作家6名】
村本 真吾 / Shingo MURAMOTO
1970年石川県に生まれる。東京藝術大学大学院工学科漆芸専攻。奈良時代より伝えられる脱活乾漆技法という仏像制作の技法に精通。その技法と竹・漆の素材が相まって、艶やかな表面、美しい形状そして宙を浮遊するかのような軽やかさを作品に融合する。竹をしならせながら布を張り、成形し、漆を施すと、偶然と必然が調和し美しい曲面が生まれる。幾重にも塗り重ねた漆は磨かれるほどに艶やかで瑞々しい光沢を放ち、豊かな表情が生まれる。枝葉などの自然界の姿に触発された造形を旨とし、自然と人間の共存・共生の表現を探求している。


伊能 一三 / Ichizo INO
1970年神奈川県に生まれる。東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻漆芸修了。奈良時代から続く木心乾漆や桐塑の技法をベースに制作を行う。子供や猫といった身近なモチーフのおおよその輪郭を木材で削り出し、それを芯として幾重にも漆を施していく。それにより、木彫ならではの豊かな量感と、漆がもたらす繊細な表情を両立させている。作家自身が「とても個人的な仏像のようなものなのかもしれない」と語る通り、作品の佇まいは極めて静謐で、見る者をそっと包み込み、日常に穏やかな時間を運んでくれる深い魅力に満ちている。
隗 楠 / Wei Nan
1994年中国、北京市に生まれる。京都市立芸術大学大学院美術研究科漆工領域博士後期課程修了。素材に皮革を用いて、造形の独自性や生命力など漆芸の新たな可能性を引き出している。作品は、革を引っ張り、皺を付ける制作過程の中で出会う偶発的な美しい曲面を漆で留めることにより、異彩を放つ豊かな造形を生み出す。色は漆を代表する艶があり奥深い黒とパワフルな赤を基調としている。革のしなやかさと漆の輝きを活かし、自然の美しさや力強さを作品に込め、花の開花や水の動きなど自然の神秘とエネルギーを表現している。


五月女 晴佳 / Haruka SŌTOME
1987年栃木県に生まれる。東北芸術工科大学修士課程芸術文化専攻工芸領域修了。2023年金沢卯辰山工芸工房を修了。漆を素材に唇をモチーフにした作品を主に制作。口紅が個性や美しさを表現しつつ唇を保護するように、漆も表面を飾り保護する役割がある。この共通の性質に注目することで見えてくる、漆と化粧の「美しく粧う」「覆い隠す」という二面性に親和性を感じ魅かれている。化粧が人に心の鎧を与えるように、漆を用いて内面の葛藤や欲望を表現し、表面の美しさと内面的な複雑さを探求する作品を創り上げている。2023年モード学園のCMのメインビジュアルに作品が起用されている。
谷川 美音 / Mine TANIKAWA
1988年京都府生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程漆工専攻修了。現在は京都を拠点に作家活動を行う。令和3年度京都市芸術新人賞受賞。近年の主な活動に、グループ展「漆風怒濤-現在を駆け抜ける髹漆表現-」(2023年、石川県輪島漆芸美術館)、「Urushi Now: Contemporary Japanese Lacquer」(2026年、V&A Museum)、個展「知るための 行為循環」(2025年、JILL DʼART GALLERY)、成田国際空港第1旅客ターミナル コミッションワーク(2026年)など。


柞磨 祥子 / Shoko TARUMA
1991年広島県生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程工芸専攻(漆工)修了。日本人は古来より自然を慈しみながら「闇」の中に美を見いだす感性を培ってきた。この美意識と漆の黒の深みに魅せられた柞磨は、液体のように自由な形態と闇に溶け合う「陰翳」の融和を現代彫刻で表現している。重要文化財である狩野派の襖絵がある部屋に作品を展示した際には、仄暗さの中で漆の光沢の魅力と存在感がより一層増すことを感じさせていた。最近では、伊万里や景徳鎮の磁器と漆を調和させ、日本と東アジアの古き良きものを自らの作風に取り込んだ作品も手掛けている。
株式会社ギャルリーためなが
ギャルリーためながは1969年、銀座にて印象派から現代美術までを扱う画廊として創業し、以来半世紀に渡り国内外の美術館及び蒐集家に名品の数々を紹介してまいりました。1971年にパリと大阪、2021年に京都に開廊し、2025年9月には発祥の地・銀座から新たなアートの発信地として展示スペースを従来の3倍に広げ、南青山・骨董通りに移転いたしました。現在は各画廊においてヨーロッパに限らず世界中から集まる作家達の作品を展覧し、特に最近は日本人作家の作品を見せる機会も増えており、美術業界において大きな役割を担っています。


【展覧会情報】
「うるしの美 Expressions of Urushi」
会期:2026年10月3日(土)~ 11月 1 日(日)
作家来廊レセプション:10月3日(土)16:00 - 18:00
会場:ギャルリーためなが東京店
時間:月-土11:00-19:00 / 日・祝11:00-17:00
公式サイト:www.tamenaga.com
【お問い合わせ】
ギャルリーためなが
東京都港区南青山 6丁目5-39
TEL: (03)3573-5368
E-mail:c.kameda@tamenaga.com
担当:亀田
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