業界最小クラスのモバイルマニピュレータ(ロボットアーム搭載AMR)を開発

－コンパクト設計と全方向自在移動で、あらゆる現場にフィット－

株式会社スギノマシン(富山県滑川市)は、業界最小クラスの筐体（きょうたい）に自律走行と多関節マニピュレータ※1を統合し、可搬重量20kgを実現した新型モバイルマニピュレータ 「CMR-3Dシリーズ」 を開発しました。限られたスペースでもスムーズに稼働できる全方向自在移動性能と、場所を取らないコンパクト設計により、従来導入が難しかった環境でも搬送・作業の自動化を実現します。

本商品は2025年12月に東京ビッグサイトで開催される「2025国際ロボット展」※２で初公開予定です。当社ブースでは実機でのデモンストレーションをご覧いただけます。

１．開発背景

モバイルマニピュレータとは、移動可能なロボットに物をつかんで操作できるマニピュレータを搭載したロボットです。工場内を自律走行で移動しながら、部品の搬送や機械操作など、さまざまな作業をこなすことができ、人手不足の新たな対策として期待されています。

製造業では、人手不足に加え、多品種少量生産への対応力が求められています。しかし従来のモバイルマニピュレータでは移動性能に制約があり、狭小スペースやレイアウト変更の多い現場には導入が難しい状況でした。

当社はこの課題に応えるべく、省スペース性と高機動性を兼ね備えた自律走行ロボットを開発しました。中小規模の工場や研究施設など、幅広い現場への普及を目指し、人手不足の打開や多品種少量生産の効率化に寄与します。

２．特長

1）全方向自在移動

TriOrb社開発の球駆動式全方向型自律移動プラットフォーム「TriOrb BASE」を搭載。

狭い通路や機械の隙間もスムーズに移動でき、姿勢を保ったまま瞬時に全方向への移動が可能。効率の良い移動かつ切り返しが不要なため、作業効率を高め、タクトタイムの短縮を実現。

※画像はTriOrb社の球駆動式全方向型自律移動プラットフォーム「TriOrb BASE」

2）最大可搬質量20kgを実現

FANUC製の協働ロボット（CRX-20iA/L）を搭載し、20kgの可搬に対応。

移動本体は100kg程度の積載が可能。

3）業界最小クラスのコンパクト設計

本体サイズが(Ｌ)760×(Ｗ)680×(Ｈ)1,255ｍｍとコンパクトなため、装置近傍へ接近可能でアーム性能を

最大限活用することができる。

一般的な作業台や通路幅にも対応でき、既存レイアウトを崩さずに導入可能。

4）高速移動

無荷重状態で1.0 m/s（メートル毎秒）

5）高停止精度

標準仕様の停止精度は±20mm、オプション※３で±10mm

3．仕様

・商品名：CMR-3Dシリーズ

・使用ロボット：CRX-20iA/L (ファナック製協働ロボット)

・駆動部：TriOrb社 製 TriOrb BASE（球駆動式全方向移動機構）

・最高速度：1.0ｍ/s

・最大可搬質量：20kg

・連続稼働時間：４時間（稼働状況により変化する）

・充電方式：非接触充電

・停止位置精度：±20ｍｍ（繰返し5ｍｍ）

・走行方向：360度任意の方向、旋回

・誘導方式：Visual SLAM または LiDAR SLAM

・本体サイズ：(Ｌ)760×(Ｗ)680×(Ｈ)1,255ｍｍ

４．発売情報

・受注開始：2025年12月3日

・販売予定台数：3年間で30台

5．用語・補足

※1　マニピュレータ

　　　産業用ロボットで作業する腕に相当する部位。ロボットアーム。

※2　2025国際ロボット展（iREX）

　　　展示会ではロボットアームを畳むタイプにより自在走行の実演を行います。

※3　オプション

　　　ロボットアームを架台に畳んで走行するタイプも完備。

　　　走行距離が長い場合は有効です。

＜本件に関するお問い合わせ先＞

株式会社スギノマシン　RI事業部　RI技術部

TEL：[phone]

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＜会社概要＞

■会社名：株式会社スギノマシン　　

■代表者：代表取締役社長　杉野 岳

■本社所在地：〒936-8577富山県滑川市栗山2880番地　

■TEL：[phone]（代）　　　

■創業：1936年3月1日

■事業：高圧ジェット洗浄装置、超高圧水切断装置、原子力発電保守用機器並びに廃炉機器、湿式・乾式微粒化装置、ドリリングユニット、タッピングユニット、マシニングセンタ、拡管工具･装置、抜管装置、鏡面仕上工具、バイオマスナノファイバー、産業用ロボット等の開発、設計、製造、販売

■URL：https://www.sugino.com/　

－以上－