三谷産業グループのミライ化成、再資源化炭素繊維不織布を提供し日本大学チームが国際競技会「SAMPE 2026 Student Bridge Competition」で優勝
三谷産業株式会社(本社:石川県金沢市、代表取締役社長:三谷 忠照、以下 三谷産業)のグループ会社であり、主に化学工業薬品および食品原料の販売を行う株式会社ミライ化成(本社:長野県千曲市、代表取締役社長:山﨑 登志夫、以下 ミライ化成)は、この度、ミライ化成が提供した再資源化炭素繊維(rCF)不織布を活用して製作された日本大学 生産工学部の学生チームのブリッジが、2026年4月29日に米国シアトルで開催された国際競技会「SAMPE 2026 Student Bridge Competition(学生ブリッジコンテスト)」において、カテゴリーC部門で優勝したことをお知らせします。



本大会は、先端材料技術協会(SAMPE)が主催し、複合材料や構造力学を学ぶ世界中の学生が炭素繊維強化複合材料を用いてブリッジ(橋)を設計・製作し、耐荷重性能と軽量性を競う国際コンテストです。2026年大会には世界各国から約100チームが参加し、日本大学 生産工学部 機械工学科(平山・染宮研究室)の学生チームがカテゴリーC部門で優勝しました。ミライ化成の再資源化炭素繊維を使用した本ブリッジは、質量727gでありながら7,200lbf(約3.26トン)の荷重に耐える性能を実現しており、設計力と複合材料活用技術の高さが評価されました。
■日本大学 生産工学部 機械工学科 平山・染宮研究室 大会出場学生コメント
大会チームリーダー 松浦 玲斗さん
世界大会に向けては、前年の上位チームの結果を踏まえてI型断面形状を戦略的に採用し、ミライ化成の不織布の特性を最大限に活かした設計・成形に取り組みました。真空引きとプレスを組み合わせて余分な樹脂を除去する成形により約720gという軽量化を実現し、前年優勝したワシントン大学の記録を大きく下回る重量を達成でき、世界大会で優勝を勝ち取ることができました。
髙橋 颯太さん
ミライ化成の不織布は、航空機に使われる炭素繊維を原料としており、軽量でありながら高い強度を備えていることが特徴です。その優れた性能を十分に引き出すため、完成に至るまでは成形の試作を何度も繰り返し、金型サイズの制約の中で繊維量の上限値を見極めながら少しずつ調整を重ねました。毎回必ず何かで失敗しながらも諦めずに取り組み続け、最終的に納得のいく形に仕上がったときは、今までの頑張りが報われたと強く感じました。
江口 琉聖さん
解析担当として、設計上では十分な強度と軽さを両立できる見通しを持って製作に臨みましたが、実際の成形では設計通りの板厚が確保できないという壁にぶつかりました。積層枚数の調整と金型へのスペーサー挿入という工夫でその課題を乗り越えられたときは、大きな達成感がありました。また、人生初の海外渡航となったシアトルでの世界大会は、競技だけでなく様々な面で非常に貴重な経験となりました。
川野 遼さん
前年の世界大会で上位に入っていた東京大学をはじめ、強豪校に勝つことを大きなモチベーションにしていました。ミライ化成の不織布は、他のリサイクル炭素繊維と比べて繊維の方向性が読みやすいことが我々にとってはメリットで、設計に活かしやすい素材だと思いました。大会本番では他大学との非常に僅差の接戦を制しての優勝でしたが、素材の特性を設計にうまく反映できたことが勝因の一つだったと思います。

■ミライ化成の再資源化炭素繊維事業について
ミライ化成ではこれまで、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の廃材やCFRPの加工工程で発生する端材から、化学薬品を用いた独自の溶媒法を使って炭素繊維を回収し、再生する研究開発を進めてきました。また、再資源化炭素繊維を再びCFRPとして成形するためのプロセス確立に取り組むとともに、最終製品の形状設計に関する研究にも一貫して取り組んでいます。ミライ化成の炭素繊維再生技術は、より少ないエネルギーでの炭素繊維回収を目指しており、当社評価条件下において一般的に用いられている再生技術と比較しエネルギー使用量低減の可能性が確認されています。


ミライ化成 循環型CFRP開発・製造課 課長 円子 春菜よりメッセージ
世界各国の学生が参加するSAMPE 2026 Student Bridge Competitionにおいて、当社の再資源化炭素繊維不織布を活用した日本大学チームが優勝されたことを大変うれしく思います。本成果は学生の皆さまの挑戦と技術力の賜物であるとともに、リサイクル炭素繊維の新たな可能性を示すものです。当社は今後も産学連携を通じて、持続可能な材料開発と次世代人材育成に貢献してまいります。

ミライ化成は、SAMPEが主催する学生ブリッジコンテストへの協賛を通じて、次世代技術者の育成を支援しています。今回の成果は、学生の挑戦とリサイクル炭素繊維の可能性を世界に示すものとなりました。今後も大学・研究機関との連携を通じて、材料開発と用途拡大を進めてまいります。
(補足情報)
【SAMPEについて】https://sampe.org/
SAMPE(Society for the Advancement of Material and Process Engineering)は、先端材料および製造プロセス技術の発展を目的とした国際的な技術者・研究者団体です。1944年に米国で設立され、世界各地で国際会議や展示会、技術交流活動を開催し、複合材料や先端材料、加工技術に関する最新の研究開発動向の共有と産学官連携の促進に取り組んでいます。
【ミライ化成について】 https://www.miraikasei.com/
1998年に長野県長野市で設立されたミライ化成(設立時:クラヤ化成)は、2009年11月より三谷産業グループの化学品関連事業セグメントの一社として、半導体、情報機器、精密機械、化学、食品加工といった産業分野に、工業薬品、電子材料、食品材料、食品添加物などを提供しています。
【三谷産業グループについて】 https://www.mitani.co.jp/
石川県金沢市で創業して98年、ベトナムで創業して32年の複合商社です。北陸、首都圏、ベトナムを拠点に、化学品/情報システム/樹脂・エレクトロニクス/空調設備工事/住宅設備機器/エネルギーの6セグメントで事業を展開しています。商社でありながら、時にメーカーとして、また時にコンサルタントとして、お客さまにとっての最適を追求するとともに、「もうすぐ創業100年を迎えるベンチャー企業」として更なる進化へと挑戦しています。
2026年3月期:連結売上高 117,531百万円/連結従業員数 3,569名
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