繰り返し使える「リフィル処方箋」、58.7%が「利用してみたいと思う」
日本トレンドリサーチ・リフィル処方箋に関する調査
日本トレンドリサーチ(運営会社:株式会社NEXER)は、「リフィル処方箋に関するアンケート」を実施し、結果をサイト内にて公開したので紹介します。
■4月から導入された「リフィル処方箋」とは?
「リフィル処方箋」が4月から導入されました。
処方箋とは、医師が患者に必要な薬について記載した書類です。
保険指定を受けている薬局では、薬剤師が処方箋をもとに調剤をおこないます。
これまでは、原則として1枚の処方箋は1回しか使えず、継続して同じ薬を受け取る場合でも、その都度医師の診察が必要でした。
しかし、4月から導入された「リフィル処方箋」を利用することで、1枚の処方箋で最大3回まで同じ薬を受け取ることができるようになります。
今回は、全国の男女計1,000名を対象に「リフィル処方箋に関するアンケート」を実施しました。
※本プレスリリースの内容を引用される際は、以下のご対応をお願いいたします。
・引用元が「日本トレンドリサーチによる調査」である旨の記載
・「日本トレンドリサーチ」の該当記事(https://trend-research.jp/13624/)へのリンク設置
・株式会社NEXER(https://www.nexer.co.jp)へのリンク設置
「リフィル処方箋に関するアンケート」調査概要
調査期間:2022年3月24日~3月30日
質問内容:
質問1:現在、定期的に飲んでいる薬はありますか?
質問2:その薬はどのように購入していますか?
質問3:具体的な購入方法を教えてください。
質問4:「リフィル処方箋」制度を利用してみたいと思いますか?
質問5:回答の理由を教えてください。
質問6:「リフィル処方箋」の良い点・メリットだと思うことを教えてください。
質問7:「リフィル処方箋」の良くない点・デメリットだと思うことを教えてください。
質問8:処方箋の有効期限について、自身の考えに近いのではどれですか?
質問9:具体的に何日間がよいと思いますか?
質問10:回答の理由を教えてください。
集計対象人数:1,000名(30代以下・40代・50代・60代・70代以上 各年代200名)
調査対象者:男女
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
■58.7%が、リフィル処方箋を「利用してみたいと思う」
現在、定期的に飲んでいる薬があるかどうか聞きました。
現在、定期的に飲んでいる薬が「ある」方は56.1%でした。
続いて、「リフィル処方箋」を利用してみたいかどうか聞いてみました。
58.7%の方が「利用してみたいと思う」ようです。
それぞれの回答の理由を聞いたので、一部を紹介します。
「『リフィル処方箋』を利用してみたいと思う」回答理由
- いちいち処方のため医者に行くのは面倒だから。(60代・女性)
- 受診のために必要な予約、移動、診察の時間を減らせるから。(70代・男性)
- 2カ月に1回通院して毎回同じ薬を処方してもらっているけれど、薬をもらうだけならコロナ感染も防げるし薬局に行けば良いので楽だから。(30代・女性)
- 病院に行く回数を減らせそう。(50代・男性)
- 処方箋発行料の分だけ医療費が減れば社会保険制度全体にも好影響を及ぼすと思う。(70代・男性)
- 自分の体に合うと分かっている薬を同じように処方してもらえるなら楽だし、安心だから。(20代・女性)
- 花粉の時期だけ花粉症の薬を飲んでいる。一度の処方箋でワンシーズンいければ楽。(30代・男性)
- いつも同じ薬が処方されているので、担当医の負担軽減になれば使ってみたい。(40代・男性)
- 医者で待たされるのが嫌なので。(50代・女性)
「『リフィル処方箋』を利用してみたいと思わない」回答理由
- 処方箋を書いてもらうだけの検診でも、何らかの不具合を伝えるチャンスだから。(60代・男性)
- その都度診察してもらいたい。(50代・男性)
- 体調はその都度違うので毎回担当医と相談して薬は決めたほうが良いと思います。(70代・女性)
- なんとなく不安。(30代・男性)
- その時の状況で薬の種類を変えたい。(70代・男性)
「どちらともいえない」回答理由
- 利便性はあるが必要性は疑問。(50代・男性)
- 薬をすぐにもらえるのはいいけど、お医者さんと話をしなくていいのかと思う。(50代・女性)
- 持病がある人にはいいと思うが、自分は時期、その時によって体の調子は変化するから。(20代・男性)
- 便利だが症状の変化に細かく対応できない。(60代・男性)
- 何度も病院に行くのは面倒なので利用してみたいところもあるが、いつまで薬を使用しないといけないか判断ができないため結局病院には行かないといけないから。(30代・男性)
- 普段常用している薬がないため、使い方のイメージ自体がつかめていない。(40代・女性)
- まだどういう問題が起きるのかよく分からないから。(40代・男性)
「リフィル処方箋を利用してみたいか」という質問について、「現在、定期的に飲んでいる薬があるか」という質問の回答別に集計しました。
現在、定期的に飲んでいる薬が「ある」方の70.1%が、リフィル処方箋を「利用してみたいと思う」ようです。
続いて、リフィル処方箋のメリット・デメリットと思うことについて聞いたので、回答の一部を紹介します。
「リフィル処方箋の良い点・メリットだと思うこと」回答
- 何度も病院にかかって処方箋をもらわなくて済むので病院代と時間が節約できていい。(30代・男性)
- 医師や患者ともに時間と労力の節約ができるところ。(40代・男性)
- 症状が大きく変化しない場合、手間が省けるから。(70代・男性)
- 紙の無駄が減らせる、医師の負担軽減。(20代・女性)
- 形式的になりつつある受診の負担が減る。(50代・女性)
- 病院が遠くても近くの処方箋薬局でいつでも薬がもらえる点。(50代・男性)
「リフィル処方箋の悪い点・デメリットだと思うこと」回答
- 症状の急変の兆候に気付きにくい。(50代・女性)
- 医師による患者さんの経過観察の機会が減ることで、患者さんの病状の変化を把握しにくくなるリスク。(30代・女性)
- 医師との相談やコミュニケーションの機会がなくなりそう。(50代・男性)
- 自分で症状の変化を判断する必要があること。(70代・男性)
- 医師の診察がなくても薬を処方されることになるため医療事故につながる可能性がある。(30代・女性)
- 処方薬転売などの不正行為の温床になるのではないか。(40代・男性)
■処方箋の有効期限は、どのぐらいがいいですか?
処方箋には原則4日間の有効期限があり、有効期限を過ぎた処方箋は無効になってしまいます。
再度同じ内容の処方箋を受け取る場合でも、改めて医師の診療を受ける必要があります。
処方箋の有効期限について、どのように思っているのか聞きました。
半数の方が「4日間より長いほうがよい」と考えているようですが、「4日間でよい」と考えている方も45.6%で、意見が分かれています。
それぞれの回答の理由を聞いたので、一部を紹介します。
「4日間より長いほうがよい」回答理由
- 諸事情ですぐに取りに行けないこともあるから。(30代・男性)
- 仕事やいろいろな事情で簡単に休みが取れない為、最低でも1週間ぐらいは余裕が欲しい。(20代・女性)
- 1週間単位で予定を立てている人が多いと思うので、融通が利くように。(50代・男性)
- 今の世の中コロナや何かの病気で家から動けない人もいるから期間は長いほうが助かる。(30代・女性)
- 連休などで薬局がやっていないのに期限が過ぎてしまう場合があるから。(40代・女性)
- 患者によっては家族に薬局に行ってもらわないといけない場合もあり、日数に余裕が欲しい場合があるからです。(50代・男性)
- 混んでいた場合、次の機会に回せるから。(60代・男性)
- 徒歩か自転車でしか薬局へ行けないので、天候が悪かったり用事がある時は4日間では短すぎる。(70代・男性)
「4日間でよい」回答理由
- 4日間もあれば薬局に行くことができると思うから。(20代・男性)
- 現状の4日でそんなに困っていないので。(40代・男性)
- 大体がその日のうちに使うだろうから時間的余裕はそんなになくていい。(50代・男性)
- 有休など休みを取りやすい職場なので、4日あれば薬を取りに行けるから。(30代・女性)
- あまり長いと忘れそうだし短すぎると受け取れない。(30代・女性)
- 飲む気があるなら4日以内に行くだろうから。(60代・男性)
- それ以上になると病状が変わっている場合があるから。(40代・女性)
- 4日より長くすると、治って薬を受け取らない人もでてくる可能性があり、処方箋がムダになると思うからです。(50代・女性)
「4日間より短いほうがよい」回答理由
- その場で受け取りに行く場合がほとんどだと思うから。(20代・男性)
- そのまま忘れる心配がないから。(50代・女性)
- その日に貰うように薬の数も調整してある為。(40代・男性)
- 処方薬はすぐに服用するべきなので。(60代・男性)
■まとめ
今回は、リフィル処方箋についてアンケートをおこないました。
58.7%の方が「リフィル処方箋」を「利用してみたいと思う」と回答しました。
現在、定期的に飲んでいる薬が「ある」方では、70.1%がリフィル処方箋を「利用してみたいと思う」ようです。
「利用してみたいと思う」理由について聞いたところ、診察の回数が減ることによる時間や費用の節約などが挙がりました。
一方、「利用してみたいとは思わない」理由では、医師の診察が減ることによる急変時の対応遅れへの心配などが挙がりました。
「リフィル処方箋」を利用するためには、「症状が安定している」「医師が“リフィル可”と判断した」などいくつかの条件があるので、利用を検討している方は医師に相談してみましょう。
本プレスリリースの内容は、弊社運営サイト「日本トレンドリサーチ」にて公開しております。
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