【9月1日は防災の日】こども食堂運営者の78%が「防災に関心がある」と回答 - 地震や気候災害が相次ぐなか、こども食堂で行われる防災とは -
全国のこども食堂で広がる防災への備え
こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会の実現を目指す「認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ(以下、むすびえ)」(東京都渋谷区、理事⾧:三島理恵)は、9月1日の防災月間および9月の防災月間に際して、むすびえやこども食堂で実施されてきた防災についての取り組みを取りまとめましたので、お知らせいたします。
◆相次ぐ地震や自然災害を背景に、高まる防災への関心
こども食堂運営者の78%が防災に関心
2021年の「こども食堂困りごとアンケート」では、78.1%のこども食堂運営者が、「防災に関心がある」と回答しており、現在の地震や自然災害の相次ぐ発生により、こども食堂における防災機能が注目されていると考えられます。むすびえでは、こども食堂が地域の多世代交流拠点として機能し、防災の観点からも地域で必要とされる社会を作ることを目的として、 2019年から「こども食堂防災拠点化プロジェクト」を継続して取り組んでまいりました。

◆なぜ”こども食堂”で防災?
全国に広がりつつある「こども食堂防拠点化プロジェクト」
「こども食堂防災拠点化プロジェクト」は、「こども食堂の安全性が(災害時にも)保たれている」「こども食堂が災害時にも地域住民の安心と安全を提供できている」「こども食堂が被災時の復興支援に寄与できる」という状態を作り、こども食堂関係者での防災意識・知識の向上と同時に、「こども食堂×防災」というキーワードにて、地域に関わる方々の連携促進を目指しています。

また、地震や豪雨、感染症、病気やけが、介護など暮らしに大きな変化をもたらす「非常時」は、日常生活の延長線上に存在しています。このような「非常時」に対して、こども食堂で起こる「普段からのつながり」が重要であるとむすびえは考えています。
日常の居場所であるこども食堂で育まれたつながりが、もしもの非常時にも地域を支える力になると考えています。
◆「こども食堂防災マニュアル」制作やこども食堂での防災研修
「もしも」に備え、知識の共有や避難訓練を実施
むすびえは、プロジェクトの一環として、こども食堂運営者さんに向けて防災マニュアルを制作しています。「知る」「備える」「行動する」という3つの章で構成され、こども食堂の会場や会場の周りのチェックシート、防災訓練のやり方など、いざという時に備えて知識だけでなく、実行に移せるところが特徴です。制作に当たっては、むすびえ内で防災士資格を持つメンバーのみならず、外部の防災のプロフェッショナル、各地で実際に防災活動を行っているこども食堂運営者さんや地域のこども食堂を支えるネットワーク団体と共に「こども食堂の現場」に重点を置いて完成させました。
さらに、全国各地で「こども食堂防災マニュアル」を活用した座学と防災訓練を組み合わせた研修を行っています。本研修には、こども食堂の運営者をはじめ、自治体、社会福祉協議会、自治会・町内会など多様な主体が参加しています。地域全体で防災意識を共有し、防災力を高めることを目的としており、すでに38都道府県(全47都道府県中)で開催されました。
また、9月と3月の年に2回「オンライン防災座談会」を実施、最近では「LINEオープンチャット」を利用した防災に関する情報交換の場も設けています。


◆今年7月に発生した「令和8年 熊本地震」への支援
現場のリアルな状況についてオンライン報告会も実施
むすびえは、2026年7月28日に熊本県での地震発生を受け、日頃からつながりのある熊本県内のこども食堂のネットワーク団体等と連携して情報収集、ニーズ調査を進めてきました。
発災直後に、熊本県内にあるこども食堂のネットワーク団体が、県内のこども食堂におこなった調査により、23のこども食堂が被災し、「普段使っていた公民館やコミュニティセンターが避難所になり、当面、こども食堂の活動ができない」「お皿などが割れた。会場の使用制限がでている」といった声や、「旅行などもキャンセルになり、観光業、農家さんたちが心配。県外からの物資支援もありがたいが、県内の産業の応援も大事。雇用を守らないといけない。」というような声も上がっています。
また被災地はもちろんのこと、被災地外の地域でも夏休み期間中に開催予定だったイベントも中止が続いており、子どもたちは夏休み中の楽しみを奪われたまま、不安と我慢が続いています。今後、そのような子どもたちや、既に物資支援等を始めている中間支援団体のネットワーク団体の方々のサポートも、必要になってきます。また、避難所が閉じた後の仮設住宅でのコミュニティづくりも必要で、そこでの出張こども食堂の開催も行っていきたいと考えています。
むすびえは、復興に向けて、日頃からのつながりを生かし、熊本県内にある3つのこども食堂中間支援団体等と連携しながら、こども食堂の地域ネットワーク団体及びこども食堂が行う被災者支援活動等への支援をおこなってまいります。

またむすびえは、地震発生後に熊本県内のこども食堂中間支援団体等と連携して実施した情報収集、ニーズ調査について緊急オンライン報告会を実施いたしました。報告会には、熊本県内で活動される団体の方々も参加され、リアルな現場の状況についてお話しくださいました。
緊急オンライン報告会にご参加できなかったメディアの方に、録画を共有しておりますので、ご希望の方はページ下部にありますお問い合わせ先までご連絡ください。
【こども食堂とは】
地域食堂、みんなの家などという名称にかかわらず、子どもが一人でも安心して来られる無料または低額の食堂。各地で自発的に、多くはボランティアによって営まれ、多くは子どもを中心に幅広い世代の人たちが食を通じて交流する「みんなの居場所」となっています。地域のにぎわいづくりや高齢者の生きがいづくり、孤独孤立や貧困などの課題の改善にも寄与しています。制度の裏付けはありませんが、箇所数は12,602(2025年度確定値)あることが明らかになっています(参考:全国の小学校は約2万校、中学校は約1万校、児童館は約4,000カ所)。
■「こども食堂が大事にしていること/これからも大事にしていきたいこと」
【認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ】
代表者 : 理事長 三島 理恵
設立:2018年12月(2021年5月認定NPO法人取得)HP:https://musubie.org/
むすびえは、「こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会をつくる。」をビジョンに掲げ、こども食堂が全国のどこにでもあり、みんなが安心して行ける場所となるよう環境を整え、こども食堂を通じて、多くの人たちが未来をつくる社会活動に参加できるように活動しています。具体的には、各地域でこども食堂を支える地域ネットワーク団体を支援すること、何か社会に貢献したいと考えている企業・団体とつながりこども食堂へ支援を届けること、こども食堂が社会の「あたりまえ」となり、より多くの子どもたちがアクセスできるようになるために必要な調査・研究と啓発を行っています。2024年度は、のべ3,914団体に約6.9億円の助成を行った他、企業等からの物資等支援をのべ10,532団体へ仲介しました(売価計算で約4.7億円)。
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