内閣府/JSTムーンショット型研究開発制度が目指す未来社会を体験 ─ ロフトワーク、2025年大阪・関西万博で展示企画を総合プロデュース
7月23日から約6週間、未来社会の姿を“見て・触れて・感じる”展示を通じて、中高生を含む一般来場者に多様な研究のビジョンや未来への予感を届ける。

株式会社ロフトワーク(本社:東京都渋谷区、代表取締役:諏訪光洋)は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のフューチャーライフ万博「フューチャーライフエクスペリエンス」の期間展示会場にて、内閣府のムーンショット型研究開発制度において、JSTが推進する目標(目標1、2、3、6、8、9、10)の体験型展示(2025年7月23日(水)~8月31日(日))の総合プロデュース(企画・運営支援)を担当します。
本展示のテーマは、“見て!触れて!感じる!”。ムーンショット目標が目指す2050年の未来社会の姿を、来場者が体験・体感できる展示空間として構成しています。
展示内容:「ムーンショットが目指す未来社会」を体感する6週間

ムーンショット型研究開発制度は、日本発の破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長上にはない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発を推進するために、内閣府が創設した日本の大型研究プログラムです。
今回の展示では、JSTが運営するムーンショットの7つの目標が描く未来社会を直感的に体験できる14の展示企画を、週替わりで実施します。JSTとロフトワークが実施する展示期間は2025年7月23日(水)〜8月31日(日)の約6週間です。会場では、視覚や身体的なインタラクションを通じて、来場者自身が未来社会における人間とテクノロジーの関係や価値観の変化を感じ取れる体験型展示を楽しむことが出来ます。


ムーンショット型研究開発制度とは

ムーンショット型研究開発制度は、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会の実現など、2040年または2050年の未来社会のビジョンを描く挑戦的な国家プロジェクトです。
内閣府が設定した10の目標には、「身体や空間、時間の制約からの解放」、「AIとロボットの共進化」、「気象制御による極端な風水害の被害軽減」、「フュージョンエネルギーの活用」など、社会や人間の在り方を根底から変える挑戦が含まれています。これらの目標は、将来の社会課題を解決するために、人々の幸福で豊かな暮らしの基盤となる「社会」「環境」「経済」の3つの領域から設定されています。

展示詳細|問いと体験から考える未来|週替わり展示で巡る2050年の社会像
今回の展示では、JSTが運営するムーンショットの7つの目標の展示企画が、週ごとに入れ替わるかたちで展示されます。それぞれの展示では、「2050年の世界は、こんなふうになっているかも…?」と思えるような未来の技術や研究成果が、視覚やインタラクティブな仕掛けを通じて体験できます。「未来の社会や人って、どう変わっていくんだろう?」そんな問いを、自分の言葉で考えたくなるような展示です。
※JSTが運営する目標は、目標1、2、3、6、8、9、10です。
詳細な展示スケジュールについては、以下をご参照ください。
展示スケジュールと概要

展示タイトル/概要 |
担当 |
「Cybernetic being life in 2050」 ~身体的共創が生み出す未来社会~ 2050年、人類が身体的・空間的制約をテクノロジーの力で乗り越え、誰もが手にしたい身体能力を獲得し、行きたい場所に行ける未来を目指しています。人々の身体と認知を拡張するサイバネティック・アバターが当たり前になり得る時代に、あなたはどんな暮らしをしているでしょう? 現在、行われているさまざまな研究開発の現場を体験しながら、この先の新・未来を想像してみてください。 展示期間:7/23-7/28|7/30-8/4 |
目標1 南澤孝太プロジェクト |
生体内サイバネティック・アバターと歩む未来の健康社会 安全・安心・ゆとりをもった生活を送るには、健康であることが大事です。自分の健康は自分で守れるよう、体の状態をモニタリングし、病気を予防する「元気予報」や、病気になっても早期に社会復帰できる「元気快復」に必要な技術として、体内で動作する体内アバターの研究開発を行っています。 本展示では、最先端の体内アバター技術の展示をみるだけではなく、カラダの中に入った小型アバターから何がわかるのかを体験してみてください。 展示期間:7/23-7/28 |
目標1 新井史人プロジェクト |
挑戦を後押しする未来のロボットパートナー 私たちは、性格や身体能力、障がいなどの違いによって、得手不得手があり、個々の場面で新しい一歩を踏み出すことをためらうことがあると思います。そのような場面でも、人に寄り添うロボットが後押しし、みんなが生き生きと活動できる社会を目指しています。 本展示では、みんなの「できるかも」「やってみよう」という気持ちを向上させるAIロボットや、ヒトの状態に応じてアシストを提供する適応自在AIロボットを紹介します。 展示期間:7/30-8/4 |
目標3 平田泰久プロジェクト |
ようこそ!ロボットと共に歩む2050年の未来へ 2050年、人とロボットが共に暮らす新しい日常がやってきます。ロボットと遊び、学び、共に成長する、そんな時代はもうすぐそこまで来ているのかもしれません。本展示では、未来の映像があなたを包み込み、実際のロボットに触れながらその魅力を感じることができます。 最新テクノロジーが私たちの生活をどのように豊かにするのか、ぜひご自身で確かめてください。ロボットと共に歩む素晴らしい未来が、あなたを待っています。 展示期間:7/30-8/4 |
目標3 下田真吾プロジェクト |
ロボットに触れて、人・ロボット共生社会を体験しよう 日本では、少子高齢化が進展する中で人手不足が課題となっています。特に、人材不足が迫る医療・福祉の現場では深刻な状況です。将来的に1台でさまざまな作業をこなし、一人一人に寄り添うロボットの実現が急がれています。 本展示では、世界最先端の人間協調AIロボット(スマートロボットAIREC )の、家事、介護、医療分野における人支援のデモンストレーションをお見せします。また、実際に一人に1台のスマートロボットが寄り添いアシストする体験もできます。ぜひ、人・ロボット共生社会を体験してみてください。 展示期間:8/6-8/11|8/13-8/18 |
目標3 菅野重樹プロジェクト |
街中に溶け込んだ未来の健康診断を体験しよう 病気をとても早く見つけて防ぐためには、自分の体の情報を簡単に、そして詳しく知ることが大切です。本展示では、未来の健康診断を体験できます。未来の街では、歩いているだけで健康診断ができ、コンピュータが自分の健康状態を予測して教えてくれます。それは、毎日の身だしなみをチェックするように、気軽に健康を確認できるしくみです。街全体に健康を見守るしくみがあって、いつでも自分の体の状態を知ることができます。ぜひ、体験してみてください。 展示期間:8/6-8/11 |
目標2 片桐秀樹プロジェクト |
きみなら、月にどんな未来を描く? 近い将来、人類が月面に長期滞在するための拠点を構築する時代がやってきます。月面という人が活動することが難しい環境において、拠点構築の担い手となるAIロボットの開発を目指しています。 本展示では、月面シーンの映像投影とロボットデモにより、AIロボットが構築する未来の月面都市のイメージを体感することができます。「月に行って何をする?」そんな想像を膨らませてみてください。 展示期間:8/6-8/11 |
目標3 吉田和哉プロジェクト |
量子コンピュータってどんなもの? 2050年、社会・経済・環境を取り巻く状況は、今よりもっと複雑なものとなっているでしょう。年々、増え続ける情報に対し、誤りなく正確な処理を行うための量子コンピュータの実現を目指しています。 本展示では、「量子コンピュータ」ってなに?そんな疑問から、量子コンピュータの作り方まで、さらには、量子コンピュータを駆使して描く未来までわかりやすく解説します。量子コンピュータにより、変わる世界を一緒に考えてみましょう。 展示期間:8/6-8/11 |
目標6 JST |
フュージョンエネルギーで実現する未来社会を考えよう 年々、エネルギー需要が増え続ける中で、2050年までにカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量が全体として実質ゼロ)を実現し、地球環境と調和できる社会を目指すためには、温室効果ガスを排出しない安定的かつ強力なエネルギー源が必要です。そこで、太陽や星を輝かせるエネルギーである「フュージョンエネルギー(核融合反応によって生まれるエネルギー)」の活用が期待されています。 本展示では、フュージョンエネルギーとは何なのか、地球や私たちにとってどのような良いことがあるのか、具体的な例をあげてわかりやすく紹介します。資源の制約から解き放たれると、どのような社会が実現できるのか、一緒に考えましょう。 展示期間:8/6-8/11 |
目標10 JST |
脳波で、こころの中をのぞいてみよう 近年、不安やストレス、いじめ、虐待など、こころに起因するさまざまな社会問題に注目が集まっています。こころの安らぎや活力を増進し、精神的に豊かで躍動的な社会を実現するために、自分のこころのマネジメントや他者とのコミュニケーション支援のための技術開発を行っています。私達が開発を進めている「自在ホンヤク機」は、特に、こころとからだの連関に着目し、これらの課題にアプローチします。 本展示では、最先端の脳波計測・解析技術を使った、こころの可視化体験ができます。体験を通じ、その未来像について考えてみてください。 展示期間:8/13-8/18 |
目標9 筒井健一郎プロジェクト |
アバターランドで楽しもう!~サイバネティック・アバターと共に生きる未来社会~ これまで、人の社会参加は、生身の体を使う方法がメインでしたが、2050年には、サイバネティック・アバター(CA)を使った新しい社会参加方法によって、誰もが自在に活躍できる社会の実現を目指しています。 本展示では、CAによる案内サービスや対話サービス、さらにはCAの遠隔操作などを紹介します。“アバター”と“ヒト”が共に生きる未来社会を楽しみながら体験してみてください。 展示期間:8/13-8/18 |
目標1 石黒浩プロジトェクト |
脳波でゲームをコントロール! ブレインピック体験 2050年、場所の選び方、時間の使い方、人間の能力の拡張によって、誰もが自在に活躍できる社会の実現を目指しています。これまで手で操作していた機械を脳活動で操作するといった研究開発を行っています。 本展示では、世界中で大人気のオンラインゲーム「フォートナイト」のキャラクターを、脳波を使って操作していただけます。マウスやキーボードを使わずに、頭の中で動きを念じるだけでキャラクターを動かすことができます。フォートナイトのなかに作られた特設スタジアムでタイムを競いましょう。 展示期間:8/20-8/31 |
目標1 金井良太プロジェクト |
未来のてるてる坊主ってどんなカタチ? 近年、台風・線状降水帯・ゲリラ豪雨など豪雨災害が頻繁に起こっており、今後、その激しさは増す可能性があります。ゲリラ豪雨と線状対流系豪雨に対し、強度や頻度を抑制するための研究開発に取り組み、2050年は、豪雨とともに生きる気象制御を目指します。本展示では、開発中の水蒸気の流入を抑制するための洋上カーテンの模型を見たり、さらに豪雨制御技術を通した「人間と豪雨の付き合い方」の将来像を感じたりできます。“遠い空”の技術を人間社会に“近い空”のスケールで体感できることでしょう。また、どのような豪雨制御技術を求めているかを、来場者の皆さまから聞いて、一緒に「未来のてるてる坊主のカタチ」を考究していきます。 展示期間:8/20-8/31 |
目標8 山口弘誠プロジェクト |
台風を脅威から恵に 近年、気候変動により大型台風の発生は多く、各地で甚大な被害をもたらしています。2050年までには、台風を制御し、台風の脅威から解放された安全で豊かな社会を目指します。本展示では、台風の知識を深め身近に感じてもらうための見学や、台風を模した空間の中に入りこみ、その構造を体感することができます。台風を体験し、理解を深めた後は、台風制御に関する映像も鑑賞できます。今はまだ一般的でない台風制御について、まずは基礎知識をぜひ学んでみてください。 展示期間:8/20-8/31 |
目標8 筆保弘徳プロジェクト |
開催概要
展示エリア: 大阪・関西万博 フューチャーライフゾーン Future Life Village 内フューチャーライフエクスペリエンス(FLE)期間展示会場


展示名 |
ムーンショットパーク~見て!触れて!感じる!新・未来~ |
開催期間 |
2025年7月23日(水)〜8月31日(日) 10:00-21:00 ※休館日:7月29日(月)、8月5日(月)、8月12日(月)、8月19日(月)展示入れ替えのため |
FLE期間展示参加者 |
内閣府科学技術・イノベーション推進事務局 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) |
協力 |
株式会社ロフトワーク |
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