Sigfoxを活用した浸水センサを国土交通省の実証実験で設置開始

～小型・低コストで簡単設置、水害への迅速な対応、災害に強いまちづくりを支援～

京セラコミュニケーションシステム株式会社

2023年6月26日 10時58分

京セラコミュニケーションシステム株式会社（本社：京都市伏見区代表取締役社長黒瀬善仁、以下KCCS）とマスプロ電工株式会社（本社：愛知県日進市代表取締役社長端山佳誠、以下マスプロ電工）は、国土交通省が実施する「ワンコイン浸水センサ実証実験」に参加しており、IoTネットワーク「Sigfox」（※1）を活用した浸水センサを6月から実証実験に参加するモデル自治体等で設置開始したことを発表します。

浸水センサ正面（左）と背面（右）

設置イメージ

■背景

近年、豪雨による浸水被害や河川の氾濫が頻発しており、堤防の越水や決壊の状況、周辺地域への浸水状況などをいち早く把握し、迅速に災害対応を行うことが求められています。また、流域内で活動を行うさまざまな企業等においても、各社の店舗や事業施設に対する災害時対応の迅速化に必要な浸水状況の速やかな把握や、住居等の浸水被害に対する迅速な保険金支払い等の企業活動に必要な浸水データを入手する仕組みへのニーズが高まっています。

国土交通省水管理・国土保全局では、浸水の状況を面的にいち早く把握するため、小型・低コスト・長寿命で、多数の箇所に設置が可能な浸水センサを国・地方自治体・企業等の流域内のあらゆる関係者で連携して設置し、検知情報を集約するプラットフォームを整備するなど、浸水情報をリアルタイムで収集・共有する仕組みの構築を目的として、令和4年度より「ワンコイン浸水センサ実証実験」の取り組みを進めています。

本実証実験において、KCCSとマスプロ電工は浸水センサを共同で企画・開発し、実証実験に参加するモデル自治体等で設置を開始しました。小型・低コストで簡単に設置できるため、広範囲に多数導入することが可能です。

■浸水センサの特長

（1）低コスト

本センサは1台あたり3,900円（※2）で提供いたします。Sigfox通信を利用するため、中継器等のネットワーク設備は不要で、通信費は1台あたり年額500円（※3）から提供いたします。

（2）簡単設置

設置工事が不要な小型の端末で、結束バンド等で誰でも簡単に取り付けることができます。コイン電池で約3年間（※4）稼働し、外部電源からの給電も不要です。

本センサを浸水想定エリアに設置することで、国土交通省が提供するアプリケーション画面上で浸水箇所・範囲が把握可能になり、迅速な災害対応や地域住民への情報発信に活用いただくことができます。

浸水センサ検知状況のデモ画面

■今後の予定

本センサは北海道美瑛町、埼玉県坂戸市、京都府南丹市など複数の自治体で設置する予定です。

KCCSとマスプロ電工は、今後本センサのさらなる機能強化・低価格化を目指すとともに、自治体や企業等への提供を拡大していく予定です。本センサの提供を通じて、近年頻発する浸水被害の迅速な把握を実現し、災害に強いまちづくりを支援してまいります。

■浸水センサの概要

サイズ	横幅48.8mm×高さ169.7mm×奥行32.7mm
重量	110g
使用温度範囲	-20℃～60℃
防塵防水規格	IPX7（通信部）
電源	コイン電池
電池寿命	約3年（※4）
動作仕様	死活確認メッセージ（1日1回の定期送信）浸水検知メッセージ（浸水時10分間隔で送信）
設置方法	結束バンドによる括りつけ等
価格（税抜）	センサ：3,900円／台通信費：500円／台～（年額）（※3） ※別途、アプリケーション利用料が発生します。
詳細URL	https://www.kccs.co.jp/sigfox/solution/product/device70/