<2025 AIトレンド通信 6月号>押さえておくべき主要AIツール別 最新動向
注目AIニュースを網羅的にコンパクトにわかりやすく解説
「日本をAI先進国に」を掲げ、AIのビジネス活用を学べるAI大学「SHIFT AI」を運営する株式会社SHIFT AI(東京都渋谷区、代表取締役 木内翔大)より、AIトレンド通信6月号をお届けします。
本号では、めまぐるしく変化するAI業界の最新情報を主要なAIツール別に、6月の注目すべきAI業界の動向を網羅的にご紹介します。

■主要AIツール別 6月最新動向ハイライト
■ OpenAI
o3-Proが登場
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最上位の推論特化モデル
数学、科学、プログラミングなどの複雑なタスクで、高い信頼性と精度を発揮。ただし生成速度は遅い。
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API料金の大幅値下げ
旧モデル(o1-pro)から約87%安価に。
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有料ユーザー向け
現時点でProおよびTeamユーザーが利用可能。画像生成、Canvas機能には非対応。
GPTsでモデル選択が可能に
カスタムGPTsを作成する際に、GPT-4oなど利用可能なモデルから任意に選択できるように。Plus、Pro、Teamユーザーが対象。
Projects機能が大幅アップデート
音声モード対応、メモリ機能の適用、チャット共有など複数の機能が追加。
Canvasにダウンロード機能が追加
Canvasで作成したドキュメントやコードを、様々な形式でエクスポート可能。PDF、docx、マークダウンのほか、.pyや.jsといったコードファイル形式にも対応。
「Connectors」機能が強化
メールやクラウドストレージ(Teams、Google Drive、Dropboxなど)と連携し、Deep Research機能で社内データを含めた広範な情報収集・分析が可能に。全ての有料プランでMCP(カスタムコネクタ)も構築可能。
「Record Mode」提供開始
macOSのTeamユーザー向けに、会議の録音(最大2時間)・文字起こし・要約・タスク提案機能を提供。また、その内容を電子メールやコンピューターのコードなど、違う種類の出力データに変換するようChatGPTに指示することも可能。Mac版のPro、Team、Enterprise、Eduのユーザーが対象。
「OpenAI Podcast」を開始
最前線のAIがどのように構築され、今後どこに向かうのかを、分かりやすくオーディオ形式で提供。話題となっているAI技術のバックグラウンドにある人々との対話を通じて、同社のプロジェクト、アイデア、人材について深く掘り下げる。
サム・アルトマンCEOが語るGPT-5とAIの未来
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GPT-5のリリース
今年(2025年)の夏頃を予定
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AGIの進化
AGI(汎用人工知能)の定義は技術進歩と共に常に拡大しており、現在のAIでも科学者の作業速度は加速している。サム・アルトマンCEOはChatGPT最高レベルのサブスクに登録するとヒューマノイドロボットが無料で手に入る未来が来るかも知れないと語った。
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計算資源への大規模投資
Project Stargazerは、AIの知能を安価に豊富に提供するため。前例のない計算資源を調達・構築する取り組み
Geminiの機能拡張
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Gemini 2.5シリーズ拡張
コスト効率と速度を最適化した「Gemini 2.5 Flash」「Gemini 2.5 Pro」の安定版提供開始。「Gemini 2.5 Flash-lite」もプレビュー公開

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「Search Live」導入
音声入力でAIとリアルタイムで会話しながら情報探索が可能に。Android/iOS版Googleアプリで提供。会話中に他のアプリを使用してもバックグラウンドで機能し、関連リンクも表示される。(現時点で米国のみ)
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動画アップロードがGeminiアプリがでも可能に
YoutubeやMP4の動画読み込みがをGoogle AI StudioでだけでなくブラウザのGeminiアプリで直接アップロードし、分析や文字起こしが可能に。
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「Gemini 1.5 Pro」のクエリ制限緩和と
有料プラン「Google AI Pro」でのプロンプト上限が1日から50から100に倍増。
YouTube Shortsに動画生成AI「Veo 3」を統合
今年(2025年)の夏後半を予定
日本国内でのAI活用推進策
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生成AIスキル資格認定プログラム「Google Prompting Essentials日本語版」を開始
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自治体向け「Local Growth パッケージ」、公共部門職員向け「AI Connect アカデミー」提供
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日本語特化LLM「Gemma-2-Llama Swallow」開発やヘルスケア、障がい者支援分野でのAI活用も推進
英国政府が「Extract」システムを開発し都市計画を迅速化
GoogleのGeminiが持つマルチモーダル推論能力とツール使用機能により従来不可能だった複雑な文書処理が実現可能に。手書きメモや不鮮明な地図を含む古い計画文書を、最大2時間かかっていた変換作業をわずか40秒に短縮。現在4つの自治体でテスト実施中で、2026年春までに全自治体で利用可能予定。
■ Apple
WWDC25
・リアルタイム翻訳
同時通訳のような「Live Translation」が、「メッセージ」「FaceTime」「電話」アプリで使えるようになる。メッセージでは、入力したテキストがほとんど同時に翻訳され、受信者が希望する言語で送信される(返信も同様)。FaceTimeでは、ユーザーは話者の声を聞きながら、翻訳されたライブキャプションを見ることになる。電話では、翻訳が音声で読み上げられる。(現時点では日本語はまだサポート対応外)
・「Visual Intelligence」の強化
カメラから得た画像を使って「検索」「翻訳」「情報登録」などを行うVisual Intelligenceが、iPhoneの画面上のコンテンツにも対応可能に。
・Siriは延期
「信頼性が基準に達していない」ため、新生Siriのリリースは延期。
AI検索新興のPerplexity買収を社内協議
AppleはAIスタートアップであるPerplexityの買収を検討しているとBloombergが米国時間6月20日に報じた。
■ Perplexity AI
「Labs」機能がProユーザーに正式公開
簡単なプロンプトから分析レポートやアプリを自動生成。通常の「Research」よりも長い時間(10分以上)かけて実行される。
■ Anthropic
Claude Code 新機能「Plan Mode」がステルス発表!
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コード変更前に計画を確認
複雑なコード変更を実行する前に、詳細な実装計画を確認可能。複雑なタスクにおいては特に有効。
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有料ユーザー向け
現時点でProおよびMaxプランのClaude Codeユーザーが利用可能。
政府機関向けAI「Claude Gov」を発表
米国の国家安全保証顧客向けのカスタムモデルセット。機密情報の取り扱いや国家安全保障関連の分析能力を強化。
■ Genspark
「AI Pods」提供開始
ニュース、ビジネス、スポーツなどの記事をワンクリックでAI音声化。ポッドキャスト形式の音声が流れ、1~2分で概要を把握が可能。
「Genspark AIブラウザ」発表
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AIがブラウジングを自動化
WebページへのAI直接埋め込み機能、価格比較やYouTube動画の要約、スライド生成などを自動実行。
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スーパーエージェント機能
超高速、広告ブロック、700以上のMCPツール統合など、あらゆる機能が搭載。
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Macユーザー向けに先行公開
近日中にWindowsユーザーにも公開予定。
■ Midjourney / Nijijourney
動画生成モデルをリリース
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「V1 Video Model」リリース
ハイモーション、ローモーション設定でモーションの具体的な指示が可能に。
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低コストで高品質
動画生成は画像生成の約8倍の費用だが、市場の他製品より25倍以上安価。
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「Niji Video」リリース
画像からアニメーションを生成可能。
■ Manus
クラウドブラウザ機能リリース
従来、Manusでウェブサイトを使った作業を自動化しようとすると毎回ログインが必要だったが、一度ログインすればその状態がクラウドに安全に保存され、次回以降は自動的にログイン状態を引き継ぐことが可能に。
「Butterfly Effect」簡単なプロンプト1つから動画を生成する新機能を発表
数分で「完全なストーリー」としての動画を生成。
■日本の生成AI活用、導入は世界並みでも「価値創出」に大きな壁
PwCの最新調査※によれば、日本企業の生成AI導入率は56%(世界平均:56%)と世界平均的ながら、その価値を十分に引き出せている企業はわずか13%に留まるという実態も明らかになりました。これは、多くの企業が「導入」の次の壁である「価値創出」に直面していることを示しています。他国と比較すると、日本の生成AI活用の推進度は平均的ながら効果創出が低く、「期待を上回る」企業の割合はアメリカ(51%)、イギリス(50%)の1/4、ドイツ(28%)、中国(24%)の半分にとどまります。
※出典:PwC「生成AIに関するグローバル意識調査2025年版」
https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/thoughtleadership/generative-ai-survey2025.html
■株式会社SHIFT AI 代表取締役 木内翔大 コメント
OpenAIが示すGPT-5やAGI(汎用人工知能)へのロードマップは、AIがもたらす未来の壮大さを改めて感じさせます。また、Google Geminiは次々と新機能を追加し、検索体験の変革から専門業務の効率化まで、その応用範囲を急速に広げています。AppleがWWDCで発表した『Apple Intelligence』は、AIをより身近なものにし、一般ユーザーへの普及を一層加速させるでしょう。
特に注目すべきは、各社がAIの『使いやすさ』と『実用性』を追求し、具体的なソリューションとして提供し始めている点です。これまで専門知識が必要とされた領域でも、AIのサポートによって誰もが高度な作業を行える可能性が広がっています。例えば、Midjourneyなどが発表した動画生成AIの進化と低コスト化は、コンテンツ制作のあり方を大きく変えるインパクトを持っています。
私たちSHIFT AIは、このようなAI技術の進化をいち早く捉え、皆様がその恩恵を最大限に享受できるよう、実践的な学びの場と最新情報を提供し続けることが使命であると考えております。AIはもはや一部の専門家だけのものではありません。私たちの情報発信が皆様のビジネスにおけるAI活用のヒントとなり、日本がAI先進国へと飛躍するための一助となれば幸いです。
【会社概要】

株式会社SHIFT AIは、「日本をAI先進国に」というビジョンのもと、生成AIをはじめとするAI技術のビジネス活用を学べる、利用者数No.1※のコミュニティ「SHIFT AI」を運営しています。会員数は2万を超え、法人向けのリスキリング支援サービス「SHIFT AI for Biz」や、教育機関向けの「SHIFT AI for School」など、幅広い分野でAI人材の育成を推進。さらに、独自メディア「SHIFT AI Times」の運営をはじめ、情報発信・研修・イベントを通じて、個人と組織の成長を支援し、日本全体のAI活用を加速させています。
社 名 株式会社SHIFT AI
所在地 東京都渋谷区渋谷2丁目24-12 渋谷スクランブルスクエア
代表者 代表取締役 木内 翔大
設立年月 2022年3月18日
資本金 8,300万円(資本準備金含む)
事業内容 コンサルティング / コミュニティ運営 / Youtubeチャンネル運営 / スクール運営
※利用者数No.1
GMOリサーチ&AI株式会社調べ
■調査項目/調査時点(2025年2月)における累計登録者数
■調査対象/企業が運営するAI活用事例や実践ノウハウなど、ビジネス目的でのAI活用に関する講義を提供するコミュニティサービスを対象とし、講義を行わないネットコミュニティや個人運営のコミュニティ、ビジネス目的以外のコミュニティサービスは対象外とする
【代表取締役 木内 翔大について】

木内 翔大(きうち しょうた)
株式会社SHIFT AI 代表取締役 / 一般社団法人生成AI活用普及協会 協議員 / GMO AI&Web3株式会社 AI活用顧問 / GMO AI&ロボティクス商事 AI活用アドバイザー
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フォロワー数 12.5万人 (2025年6月現在)
「日本をAI先進国に」をテーマに生成AIについて発信。
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