テュフズードジャパンより、船舶のサイバーレジリエンスに関する新規則のお知らせ
舶用機器のサイバーセキュリティ対策(IACS UR E27)に、IEC 62443国際標準ベースの規則が採択
国際的な第三者認証機関であるテュフズードの日本法人テュフズードジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:アンドレア・コシャ)より、船舶のサイバーレジリエンスに関する2つの新しい統一規則(UR)が採択されたことをお知らせします。また、「舶用機器のサイバーセキュリティ(IACS UR E27)・IEC 62443対照表」を付録したホワイトペーパーを発行しました。
産業用制御システムの業界では、サイバーセキュリティ対策として、国際標準規格「IEC 62443シリーズ」をベストプラクティスとして活用することが基本になりつつあります。テュフズードジャパンは、IEC 62443の導入から認証に至る各種関連サービスを提供しています。
2022年、国際船級協会連合(IACS: International Association of Classification Societies)は、船舶のサイバーレジリエンスに関する2つの新しい統一規則(UR)として、UR E26とUR E27を採択しました。これらの UR は、2024 年 1月 1日以降に建造契約を結ぶ新造船の船級登録検査から適用されると通知されています。
IACS UR E26とは
IACSのサイト: IACS adopts new requirements on cyber safety によると、IACS UR E26は、船舶の設計、建造、コミッショニングおよび就航後のどのライフサイクルにおいても、OTとITの両方の機器が船舶のネットワークにセキュアに統合されている状態を目指しています。そしてサイバーレジリエンスの集合体として船舶を対象とし、特定、防御、攻撃検知、対応、復旧という5つの重要な機能をゴールとしたルールが規定されています。
IACS UR E27とは
一方、IACS UR E27は、UR E26適用船に搭載される舶用機器が製品レベルでサイバーレジリエンスを強化することを目指しています。本URは、船上システムや機器のサイバーレジリエンスに関する機能要求事項を提示するとともに、船上に実装する前の新しいデバイスに関するプロダクト設計・開発及び実装後の保守・変更等のライフサイクルを通じたプロセス要求事項を提示しています。
IACS UR E27が引用するIEC 62443
テュフズードジャパンが特に注目しているのは、UR E27の48の要求事項すべてについて、IEC 62443が引用されていることです(IEC 62443の3-3から41項目、IEC 62443の4-1から7項目の要求事項を引用)。
IEC 62443は、産業用オートメーション及び制御システムの世界では、サイバーセキュリティ対策を推進するための文書としてグローバルで評価されています。またその認証はサイバーセキュリティの効果的な対策として信頼されています。
舶用機器として船上に搭載されるシステムにおいても、サイバーレジリエンスは喫緊の課題です。その課題に対して効率的、かつスピーディに取り組むために、制御システムの世界で汎用的に採用されて実績を積んでいるIEC 62443は最も確実で、適用しやすい標準であると考えられます。
テュフズードジャパンは、IEC 62443の審査機関として培ったナレッジを活用し、IEC 62443標準を引用した新しいUR E27への適合に向けた造船企業様、舶用機器サプライヤー様のサイバーセキュリティ対策への取り組みをサポートしていきます。
■ホワイトペーパー「舶用機器向け:IEC 62443 産業セキュリティ規格」
・産業用製造技術の進歩により、サイバー脅威に対してどのような脆弱性があるのかを理解できます。
・IEC 62443規格シリーズの全体的なフレームワークと、IEC 62443認証のメリットについて知ることができます。
・産業用サイバーセキュリティに対するテュフズードのアプローチについてご紹介します。
・「舶用機器のサイバーセキュリティ(IACS UR E27)・IEC 62443対照表」が付録されています。
ダウンロードはこちら:https://www.tuvsud.com/ja-jp/resource-centre/white-papers/iec-62443-industrial-security-2022?utm_medium=cooperation&utm_source=website&utm_campaign=2022_10-prtimes-security_na_jp_ps_cps_awa_ts&utm_content=text-link_tsj
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