【海外8カ国・在住日本人調査】海外ビジネス現場の生成AI利用実態──約9割が業務利用、翻訳・文章作成が最多

「敬語が4段階の韓国語」「謝りすぎると不安にさせる北米」──現地で働く日本人26名が語る、AIと"現地感覚"の境界線

ロコタビ

株式会社ロコタビ(本社:東京都千代田区、代表取締役:高田大輔、以下、当社)が運営する海外在住日本人による現地支援サービス「ロコタビ」は、海外8カ国(米国・カナダ・オランダ・韓国・タイ・オーストラリア・台湾・ベトナム)で働く日本人26名を対象に、「海外ビジネス現場における生成AIの利用実態に関する調査」を実施しました。

調査では、約9割(88%)が仕事で生成AIを利用し、6割近く(58%)が「ほぼ毎日」使うと回答。用途は「翻訳・多言語対応」(83%)と「メール・文章作成」(78%)が突出しました。一方、利用者の8割超が、組織の明確なルールがないまま実質的に個人判断で使っている実態も明らかになりました。

そして自由記述からは、国を問わず共通する一つの構図が見えました。「下書きはAI、最後のトーン調整は人」──現地の言語・商習慣に関わる"最後の一文"は、いまもAIに任せられないという声です。

※「ロコ」とは、ロコタビに登録している海外在住の日本人を指します。世界各地に在住し、旅行者や海外出張者に対して現地案内、通訳、視察アテンド、事前調査などのサービスを提供しています。本調査は上記8カ国に在住し、現地で会社勤務・経営・個人事業・フリーランスなどに従事するロコを対象に実施しました。

日本でも利用は急拡大──では、海外の現場では?

総務省が2026年7月24日に公表した「令和8年版 情報通信白書」によると、日本国内でも生成AIの利用は急拡大しており、個人の利用経験率は58.8%(前年度26.7%)、企業では86.4%が何らかの業務で生成AIを利用しています。一方で同白書では、業務変革に関して「組織的な取組はない」と回答した日本企業が27.0%にのぼり、米国(1.4%)・ドイツ(4.9%)・中国(2.6%)と比べ突出して高いことも示されました。

では、海外の現場で働く日本人は、生成AIをどう使っているのか。国内の統計では見えない「海外ビジネス現場のリアル」を、現地で働く当事者の声から明らかにします。

約9割が業務利用、6割近くが「ほぼ毎日」

回答者26名のうち23名(88%)が、過去3カ月間に仕事で生成AIを利用したと回答しました。「ほぼ毎日」は15名(58%)にのぼります。

また利用者23名のうち20名(87%)が、勤務先・取引先・周囲の企業で1年前と比べて生成AIの業務利用が「増えた」(明らかに増えた16名+やや増えた4名)と感じています。

利用者の8割超が「組織ルールなし・個人判断」で利用

勤務先・事業での利用方針を聞いたところ、「明確なルールはないが、実際には利用されている」(8名)、「自身で利用方針を決めている」(8名)、「組織の方針とは別に個人の判断で利用」(3名)を合わせると、利用者の8割超(19名・83%)が組織の明確なルールなし、または個人判断のもとで生成AIを使っていることになります。「組織として積極的に推奨」はわずか2名でした。

前述の情報通信白書が示した「業務変革の組織的な取組がない日本企業27%」という数字と重なる、「現場先行・ルール未整備」の実態が、海外で働く日本人の周辺でも広がっているといえます。

用途は「翻訳」「文章作成」が突出──海外で働くからこその使い方

利用業務のトップは「翻訳・多言語対応」(19名・83%)、次いで「メール・文章作成」(18名・78%)、「情報収集・要約」(15名・65%)でした。多言語環境ならではの「翻訳」の突出が、海外で働く日本人の特徴といえます。

使用サービスはChatGPTとGeminiが並んで最多(各15名)、Claude(9名)、Microsoft Copilot(4名)と続きました。

効果としては「作業時間が短縮した」(17名・74%)、「翻訳・多言語対応が容易になった」(16名・70%)が上位。一方で「確認・修正作業が増えた」「AIの回答を検証する作業が増えた」という声もあり、時短と検証負担が同居しています。

課題のトップは「回答の正確性」で、利用者の87%(20名)が挙げました。次いで「機密情報・個人情報の扱い」(48%)、「情報の古さ」(39%)、「現地語・専門用語への対応」(30%)でした。


「AIは速い。でも最後の一文は人が直す」──国別に見えた"AIが越えられない壁"

自由記述では、各国の言語・商習慣に根ざした具体的な証言が寄せられました。国を問わず共通していたのは、「下書きや効率化はAI、最終的なトーン・ニュアンスの調整は人」という線引きです。

クライアントとのメールをAIに下書きさせると、日本的な「まずお詫びと謝辞から入る」丁寧さで書かれることが多く、そのままだと北米のクライアントには重すぎたり、逆に自信なさそうに見えてしまう。(中略)謝りすぎたり前置きが長いと、むしろ「そんなに深刻な話だったの?」と相手を不安にさせることもある。日本人のお客様向けにはその丁寧さがちょうどよく、同じAIでも相手によって"温度調整"が必要。

カナダ(広告・マーケティング)

学校教育の現場では教師はテスト出題、学生はレポート作成に積極的にAIを使っており、一切使用禁止という場面は日本より少ない。翻訳の現場ではMTPE(機械翻訳ポストエディット)の案件が増え、生成AIを活用するシーンが多くなっている。

台湾(翻訳業)

AI翻訳の意味が通じたとしても、ネイティブとの表現の違いをいちいち事細かく指摘される。結果、仕事の話が、言語の授業のようになる。

台湾(顧客対応)

生成AIの活用はほぼ日常化しつつある。現在はAIエージェントをいかに使いこなし、業務効率化をはかる段階。AIを使う人は増加しているが、使いこなせる人材が不足している。

韓国(コンサルティング)

業界によって「どれだけフォーマルな文章にするか」が分かっていないように感じる。

米国(コンサルティング)

ビジネス文章を作成する場合、結局出てきた翻訳が的確かどうか判断するのは自分。AIが完璧にならない限り、どの言語においても知識が必要となる。

カナダ(コンサルティング)

日本よりも積極的に試していると感じる。新しいものへの好奇心が高い国民性をよく反映している。

ベトナム(IT・通信)

検索もAIも「平均」は教えてくれる。「今この国の現場」は教えてくれない

生成AIの普及で、一般的な情報・平均的な文章は誰でも数秒で手に入るようになりました。しかし今回の調査が示すのは、現地の商習慣・言葉の温度・相手との関係性といった「その国の現場感覚」は、依然として現地にいる人にしか判断できないという現実です。

謝罪の「順番」が信頼を左右する北米、敬語のレベルを誤ると距離を置かれる韓国、表現の違いを細かく指摘される台湾──いずれも、AIの出力を現地で通用する形に変えているのは、その土地で働く人の目です。

海外市場調査・現地商談・出張アテンドなど、"現地の目"が必要な業務は、ぜひロコタビの法人向けサービスをご検討ください。

株式会社ロコタビ 概要

「世界が身近に感じられる世の中を」をミッションに、海外在住日本人のスキルや知識をシェアするマッチングプラットフォーム「ロコタビ」を運営しています。2015年の創業以来、世界中に点在するメンバーと共にサービスを成長させてきました。企業の海外進出や業務効率化を多角的に支援しています。

【会社名】株式会社ロコタビ

【所在地】〒102-0093 東京都千代田区平河町2-5-3 永田町GRID 5F MIDORI.so

【代表者】代表取締役 高田大輔

【設立】2015年12月1日

【事業内容】海外在住日本人による現地支援サービス「ロコタビ」の運営

【Webサイト】https://locotabi.jp/biz

【サービス紹介動画】https://drive.google.com/file/d/1WpJ3sOw9MdmL-85YvvOAbFw1HRoR5Epu/view?usp=sharing

本件に関するお問い合わせ先:お問い合わせフォーム

メールアドレス:biz@locotabi.jp

調査概要

調査名:海外ビジネス現場における生成AIの利用実態に関する調査

調査方法:ロコタビ登録者へのWebアンケート

調査期間:2026年7月29日〜8月6日

配信対象:米国・カナダ・オランダ・韓国・タイ・オーストラリア・台湾・ベトナム在住のロコタビ登録者

有効回答数:26名(タイ5名、米国4名、カナダ4名、韓国3名、ベトナム3名、台湾3名、オランダ2名、オーストラリア2名)

注記:本調査は任意回答によるものであり、各国の在住者・利用実態全体を代表するものではありません。国別の記載は回答者の声の紹介であり、国別の統計値ではありません。

外部情報の出典:総務省「令和8年版 情報通信白書」2026年7月24日公表

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

株式会社ロコタビ

24フォロワー

RSS
URL
https://locotabi.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区平河町 2-5-3
電話番号
-
代表者名
高田大輔
上場
未上場
資本金
7000万円
設立
2015年12月