心理状態による肌変化に真皮のヒアルロン酸が関与していることを発見~日本薬学会 第143年会にて発表~
株式会社シーボン(証券コード4926)は、心理状態によって肌状態が変化する事象について研究を進め、心理性ホルモンが真皮のヒアルロン酸に影響を与えることを新たに発見しました。
本研究成果は2023年3月25日(土)~28日(火)に開催された日本薬学会第143年会において発表しましたのでご報告いたします。
本研究成果は2023年3月25日(土)~28日(火)に開催された日本薬学会第143年会において発表しましたのでご報告いたします。
- 研究の背景
今回の研究では、幸福感を感じている人は肌状態が良好である一方、ストレスを感じている人は肌が不調であるという現象に着目しました。心理状態と肌状態が連動するならば、心理性ホルモンによって変動する肌因子があると仮説をたて研究を行いました。
図1.研究概要のまとめ
- 研究結果
幸福感により分泌されるホルモンとして代表的な「オキシトシン」、心理ストレス時に分泌されるホルモンである「アドレナリン」を、正常ヒト真皮線維芽細胞(NHDF)に添加した時の遺伝子変動を調査しました。
その結果、オキシトシンの添加により、ヒアルロン酸合成に関わるHAS2が、アドレナリンの添加により、ヒアルロン酸の分解に関わるHYBIDが、それぞれ増加していることを発見しました(図2)。
さらに、細胞から分泌されるヒアルロン酸量がオキシトシン添加によって増加し、アドレナリン添加によって減少することを明らかにしました(図3)。
以上の結果から、心理状態と肌状態が連動する肌因子として真皮ヒアルロン酸が関与している可能性が考えられます。真皮のヒアルロン酸は水分を抱える役割があるため、この結果は心理状態が肌のハリなどに影響を与えうることを示唆しています。
図2.オキシトシンとアドレナリンによるヒアルロン酸関連遺伝子の発現量変動
図3.オキシトシンとアドレナリンによるヒアルロン酸量変動
■ アドレナリンはオキシトシン受容体を抑制する
オキシトシンとアドレナリンの相互関係を調べるため、各ホルモン添加時の受容体への影響を確認したところ、アドレナリンによってオキシトシン受容体の遺伝子発現量が優位に減少することを見出しました(図4)。
このことから、心理ストレスによりアドレナリンが優位になると、オキシトシンの作用が抑えられ、よりヒアルロン酸が減少する可能性が考えられます。
図4.アドレナリンによるオキシトシン受容体の遺伝子発現への影響
■ 心理ストレスによるヒアルロン酸減少を防ぐ可能性のあるエキスを発見
アドレナリンによるヒアルロン酸の減少を防ぐため、アドレナリン受容体の遺伝子発現を抑制するエキスを探索した結果、ノイバラ果実エキスとセンチフォリアバラ花エキスにその作用があることわかりました(図5)。
この研究結果から、「ノイバラ果実エキス」と「センチフォリアバラ花エキス」を配合した化粧品によって、心理ストレスによるヒアルロン酸減少を防ぐことが期待できます。
シーボン.は、本研究を通じてより革新的なスキンケア製品の開発に努めてまいります。
図5.エキスによるアドレナリン受容体の遺伝子発現への影響
- シーボン.について
「美を創造し、演出する」という企業理念に基づき、化粧品の力を最大限に引き出す独自の方法として、ホームケア (自宅でのスキンケア)+サロンケア(定期的なサロンでのプロのお手入れ)こそが、美肌への近道という結論にたどり着きました。シーボン.は、唯一無二のビューティ・プログラムで、美肌を適えるブランドとしてこれからも展開してまいります。
【シーボン.ビューティージャーナル配信中】 https://www.cbon.co.jp/journal/
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