日本初のサラダ油を食卓に届けた日清オイリオの 30年にわたる生活科学研究
~生活者の食スタイルの変化やインサイトを的確に捉え、時代に合ったソリューションを提供~
日清オイリオグループ株式会社(社長:久野 貴久)は、「日清オイリオグループビジョン2030」において“これまでより「もっとお客さまの近く」でビジネスを展開する”ことを基本方針とし、さらなる飛躍を目指して様々な取り組みを行っています。
当社では1994 年の生活科学研究チーム発足以来、生活者の意識や行動について調査研究を実施し、レポートや情報を広く社会に発信してきました。30 年にわたる調査研究では、食用油や食生活に対する意識や実態を捉え続け、生活者の価値観分析や消費マインド予測を行い、商品開発などの重要な手がかりとしてきました。
この度、その一部をご紹介するとともに、30 年の生活者調査研究活動を掲載した「30th ANNIVERSARY CHRONOLOGY」を発行しましたのでお知らせ致します。
これからも生活者を正しく理解し、最適なソリューションを導き出すために、生活者視点で独創性のある調査研究を続けていきます。
・日清オイリオ生活科学研究レポート「30th ANNIVERSARY CHRONOLOGY」(PDF):
https://www.nisshin-oillio.com/report/report/images/no50/no50.pdf
<<これまでの調査研究から明らかになったポイント>>
■ 30 年間で変化した食用油への意識
家庭用食用油の市場トレンドは、1994 年ではレギュラー油(サラダ油など)が大半を占めていましたが、2023 年では多様な種類の食用油で構成されており、大きく変化しました(グラフ1参照)。なかでも、オリーブオイルについては、当社がBOSCO エキストラバージンオリーブオイルを発売した1996 年の「キッチンにおける『油』の存在調査」において、家庭での所有率は56%でしたが、1999 年の同調査では75%と3 年間で顕著に増加し、その後も定着している様子が見られました。背景にはオリーブオイルや食用油への健康イメージの定着もあると考えられます。その裏付けとして、2004 年の「健康と食に関する意識調査」で、60 代女性の45%が健康を理由にオリーブオイルを意識的に利用していたことや、2011 年の「調味料に関するこだわり調査」で、健康のためにお金をかけることをいとわない調味料として食用油を選択した人が76%となったことが挙げられます。さらに2013 年の「わが家の夕食メニューの変化調査」では、10 年前よりも夕食におけるオリーブオイルの使用頻度が増えた人が半数を超え(グラフ2参照)、オリーブオイルが日常使いされるようになってきたことが示唆されました。
【グラフ1】(参考)家庭内の消費食用油市場トレンド(重量構成比)
【グラフ2】10 年前と比べて夕食でオリーブオイル/ごま油を使う頻度が増えた人
2014 年の「食用油に対する意識調査」では食用油の風味劣化に対する不満もみられました(表1 参照)。オメガ3を多く含むアマニ油は開封後の風味変化が大きいという課題があったため、オイルの風味や色味などの品質を保つフレッシュキープボトルを採用した日清アマニ油を2015 年に発売しました。その後も、おいしさを保つための技術開発を行うなど、生活科学の調査研究は生活者へのソリューション提供へと結びついています。
【表1】各食用油の不満点
■ 30 年間で変化した食生活への意識と行動
家庭での揚げ物に使う調理器具については、1995 年の「キッチンにおける『油』の存在調査」において、天ぷら鍋を使う人が半数でしたが、2021 年の同調査ではフライパンを使う人が半数となりました(グラフ3参照)。
また、日常的に調理する男性や、食事は一人が気楽だと思う人の増加、コロナ禍では外食の代わりや、家で調理をするのが手間ということを理由に中食利用が増加するなど、生活者の食生活に対する意識や行動が変容している様子が明らかになりました。そして、近年は時間をかけてゆっくりと食事を楽しみたいという生活者も増えていることが分かってきました。生活をとりまく様々な状況とともに生活者の食への価値観も変化し続けています。
【画像1】 1995 年当時の食用油に関連する写真
出所:’95 キッチンにおける『油』の存在調査
【グラフ3】揚げ物調理時の主使用調理器具
◆これまでにプレスリリースした調査結果(レポート)は、生活科学ホームページに掲載しております。
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