三菱総合研究所との共同研究成果をASEAN Centre for Energyが公表

カーボンプライシングの影響分析と提言で脱炭素と経済成長の両立に貢献

株式会社三菱総合研究所

株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長:籔田健二、以下 MRI)がASEANのエネルギー分野における国際機関であるASEAN Centre for Energy (以下 ACE)と進めてきた共同研究の成果が、第8次ASEANエネルギー見通し、および政策提言レポート(Policy Brief)において公表されました。こうした連携を通じて、MRIは日本およびASEAN双方における脱炭素と経済成長の両立に貢献します。

1. 背景

ASEAN加盟国の多くが中長期的なネットゼロ(温室効果ガス排出量の実質ゼロ)への目標を掲げていますが、現状では化石燃料への依存度が高いなどの課題が存在しています。そのため、脱炭素と経済成長の両立に向けた現実的なトランジション戦略が強く求められています。

MRIとACEは3月に共同研究契約を締結(※1)し、カーボンプライシングがもたらすASEANの産業影響分析や、ASEANの産業競争力の維持・強化の視点から必要となる脱炭素移行に関する提言に取り組んできました。


※1 ニュースリリース「三菱総合研究所、ASEAN Centre for Energyと共同研究契約を締結」(2024.3.25)

   https://www.mri.co.jp/news/press/20240325.html



2. 主な研究成果

ASEANの脱炭素と経済成長の両立に向けて、次の成果と提言を公表しました。

  1. 第8次ASEANエネルギー見通し(The 8th ASEAN Energy Outlook)のカーボンプライシングの影響分析に関わるThematic Chapter

  2. ASEANでのカーボンプライシング影響に係る政策提言レポート(Policy brief for Discovering Revenue Recycling in ASEAN: A Mitigation Effort for Industrial Impacts of Carbon Pricing)


                      
研究を通じて、主に以下3点の重要性を示しました。

  • 石油化学産業などエネルギー多消費分野への影響を意識した柔軟な制度設計

  • 高付加価値産業が競争力を維持・強化するための脱炭素エネルギー調達環境の整備

  • 脱炭素対応型の産業構造転換に向けたカーボンプライシング収入の活用


 詳細は以下をご参照ください。


第8次ASEANエネルギー見通し(The 8th ASEAN Energy Outlook)

「ASEAN Energy Outlook」は、ASEAN地域全体のトランジションに向けたガイドを示す役割を有するACEが発表する旗艦レポートです。第8次ASEANエネルギー見通しは、2021年9月に発表された第7次に続く最新レポートです。当レポートでは、初めてカーボンニュートラルに対応するシナリオ分析が掲載されています。

MRIは国際貿易モデル(GTAP ※2)を用いた独自の定量分析を基に、主にカーボンプライシングの影響分析に関わるThematic ChapterをACEと共同で執筆し、脱炭素移行に関する提言の具体化に貢献しました。


■第8次ASEAN Energy Outlook

https://aseanenergy.org/publications/the-8th-asean-energy-outlook/


※2 Global Trade Analysis Project


ASEANにおけるカーボンプライシング影響に係る政策提言レポート(Policy brief for Discovering Revenue Recycling in ASEAN: A Mitigation Effort for Industrial Impacts of Carbon Pricing)

Policy briefは、ASEAN地域に関連する特定のテーマについてACEが発表する文書です。MRIはACEとともにカーボンプライシングの影響分析について、第8次ASEANエネルギー見通しの掲載内容よりもさらに詳細な情報を提供するとともに、日本のグリーントランスフォーメーション(GX)の取り組み等の具体例も含めつつ、提言を取りまとめました。


■Policy brief

https://aseanenergy.org/publications/discovering-revenue-recycling-in-asean-a-mitigation-effort-for-industrial-impacts-of-carbon-pricing/



3. 今後の展望

MRIは本共同研究による分析と連携を起点として、MRIとACEの関係をさらに深化するとともに、日本およびASEAN双方における脱炭素と経済成長の両立に貢献します。



<ASEAN Centre for Energyについて>

ASEAN Centre for Energy はASEAN地域のエネルギー分野における国際機関であり、同地域全体のトランジションに向けたガイドを示す役割を担っています。2024年9月には旗艦レポートである第8次ASEAN Energy Outlookを発表して、初めてカーボンニュートラルに対応するシナリオ分析を掲載しました。

https://aseanenergy.org/




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本件に関するお問い合わせ先

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  〒100-8141 東京都千代田区永田町二丁目10番3号

 【内容に関するお問い合わせ】

    政策・経済センター 石田、野本、吉永、志田

    メール:pec-asean@ml.mri.co.jp

  【報道機関からのお問い合わせ】

    グループ広報部 

    メール:media@mri.co.jp

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URL
https://www.mri.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区永田町2-10-3
電話番号
03-5157-2111
代表者名
籔田 健二
上場
東証プライム
資本金
63億3624万円
設立
1970年05月