【岐阜県飛騨市】“避難所を支える10代” 中学生と防災士が挑む!飛騨市で地域防災の未来をつくる「実践型避難所運営訓練」を実施します

飛騨市では大人と中学生協働で本気の「避難所運営訓練」を11月15日(土)に実施します。海外で実践されている「TKB」避難所運営訓練に挑戦します。中学生と防災士らが挑む、地域防災の新たなステージへ。

岐阜県飛騨市

岐阜県飛騨市(市長:都竹淳也)では、近年ゲリラ豪雨や線状降水帯による短時間の激しい雨により、河川の氾濫、国道やJR線への大規模な土砂崩れなどの被害が発生しています。

市では、これまでの被災の経験や地域の特性を活かしながら独自の防災力強化の取組みを推進しています。11月15日(土)には市内中学生と防災士、地域住民らが一同に集まり、実践型の避難所運営訓練を実施します。

イタリアや台湾が実践する「TKB」避難所運営訓練

■日時

11月15日(土) 8:20~14:00

■場所

飛騨市立古川中学校(〒509-4214 岐阜県飛騨市古川町沼町100)

■対象者

・古川中学校1年生(120名)
・飛騨市避難所運営協力防災士(70名)
・地元住民(30名)
・高校生(吉城高等学校・飛騨神岡高等学校、20名)
・一般参加(10名)
※参加者は約250名を見込んでいます。

■内容

◇8:20~9:50  開会・講義

◇10:00~10:45 避難所課題解決ワークショップ

◇10:50~12:20 3つのパートに分かれての実践訓練

①避難所運営

 受付・避難所案内・子どもの居場所づくり等

②T(トイレ)

 排便処理袋セット使用体験訓練(既存トイレ)・マンホールトイレ(屋外)

③B(ベッド・寝床)

 段ボールベッド、簡易ベッド、プライベートルームテント、木製パーティション設置

◇12:30~13:15 K(キッチン)

・適温でおいしく栄養バランスのとれた炊き出し料理・仮設食堂による「寝食分離」

・地元調理師会との「炊き出し協定」に基づき中学校調理室を使用し、食品衛生に留意した「安心・安全・適温・おいしい」炊き出しを行います

◇13:20~14:00(振り返り)

人口減少下での「避難所運営」の課題

これまで行政主導で「避難所運営」を行っていましたが、人口減少と高齢化が加速するなか、市職員の減少、市外から通勤する職員も多いことから「不特定多数」の避難者が押し寄せる指定避難所を職員だけで運営することは困難になっています。また、誰しも被災者になる可能性があることから、だれでも避難所運営を行える仕組みづくりが必要です。

そこで、市では、「防災士」により実働的に活躍してもらう仕組みとして、「飛騨市避難所運営協力防災士制度」を2023(令和5)年度に創設。市内在住在勤の防災士と職員が協働で指定避難所の運営に実践を積み重ねています。

現在、市内には「防災士」は290人。このうち77名が「協力防災士」として登録し、中学生と協力防災士による大規模な避難所訓練を行うなど人材育成に力を入れています。

さらに、2024年1月に発生した能登半島地震等の経験から災害関連死を防ぐために「避難所の生活環境改善」が求められています。

平成30年7月豪雨災害

中長期の避難所生活を想定した訓練の必要性

平成の30年間には、全国で5,000人もの災害関連死が発生しているとされ、健康を守るポイントとして、「T:トイレ・K:キッチン・B:ベッド」を整えることが重要とされています。

T:清潔で安心なトイレ

K:適温で美味しい料理

B:熟睡できる就寝環境

飛騨市では、学校・公民館等の指定避難所は災害発生4日目以降を目途に「ホテル・旅館等」へ移動する二次避難所体制の仕組みを整えています。このため、中長期に及ぶ避難所運営を想定していません。しかし、ホテル・旅館等への移動を待つ避難者がいる状況を想定して、避難所の生活環境の改善が必要です。そのために、今回は災害発生5日目を想定し、避難所における「T:トイレ・K:キッチン・B:ベッド」の重要性を学びます。

マンホールトイレ展開訓練
食寝分離の実践
段ボールベッドを組立

中学生×防災士×地域住民=地域防災を動かす最前線

10月2日(木)には、避難所運営を前に、協力防災士の皆さんと学校関係者らが考えた訓練内容を生徒たちが検討し、練り上げる「ガヤガヤ会議第2弾」を開催しました。

市ではこれまで市主導で防災訓練を行ってきましたが、世代を超えた学び合いを通して防災力を強化しようと、今回初めて中学生が訓練内容を企画企画で終わらせるのではなく、自ら企画したことを訓練まで実施することや中学生だけでなく、防災士や地域住民、調理師会などさまざまな団体や関係者が一同に集って訓練するのは全国的に見てもめずらしい取組です。

生徒たちは5つのグループに分かれ、それぞれ清潔で安心なトイレ(T)、適温でおいしい料理(K=キッチン)、熟睡できる就寝環境(B=ベッド)のほか運営、環境について考えました。

当日は、防災の探究に取り組む中学生120人が参加し、防災士の皆さんと協働してT・K・Bを中心とする避難所運営に当たりながら「共助」について学びます。

中学生ならではの意見やアイディア

  • 段ボールで環境を仕切ってみる訓練をしたらどうか

  • 地域の人が輪になって話すきっかけをつくる

  • 皿に励ましのメッセージを書く

  • 簡易トイレの組立て訓練はタイムアタックにしては

災害の強いまちづくりを目指して 飛騨市の防災に携わる方の思い

飛騨市役所危機管理課 吉川慶さん

記録よりも記憶に残る防災訓練を

好き好んで避難所に来る方はいません。避難所という共同生活では日常生活とは異なり、不便を伴います。

平成の30年間に全国で5,000人ものの方が避難所に来て、体調を崩し亡くなっている事実に正面から向き合うため、TKBについて学びます。

講師は現場最前線の専門家2名。被災地の現状から参加者1人1人が避難所生活環境改善、避難所運営について興味、関心を深めることを期待します。 また、中高生から高齢者まで幅広い世代が参加することも特徴です。

事業所、地元調理師会など、多くの方々のご理解、ご協力の下、県下最大級の本気の避難所運営訓練を行います。 記録よりも記憶に残る訓練とすることで「災害に強いまちづくり」に取り組みます。


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問い合わせ先

飛騨市役所 危機管理課

電話 0577-62-8902


岐阜県飛騨市

飛騨市は、人口約21,500人の小さな市で、周囲を北アルプスなどの山々に囲まれ、総面積の約93%を森林が占めるなど豊かな自然に恵まれた地域です。また、豊富な自然資源のほか、ユネスコ無形文化遺産である古川祭・起し太鼓、ノーベル物理学賞の受賞に寄与した「スーパーカミオカンデ」を始めとする宇宙物理学研究施設、大ヒットアニメ映画「君の名は。」のモデル地となった田舎町の風景など、多彩で個性豊かな地域資源の宝庫です。

飛騨市公式サイト https://www.city.hida.gifu.jp/

飛騨市防災特設サイト https://www.city.hida.gifu.jp/site/bousai/

PRTIMES飛騨市ページ https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/120394

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
岐阜県飛騨市古川町本町2番22号
電話番号
0577-73-2111
代表者名
都竹 淳也
上場
未上場
資本金
-
設立
2004年02月