「伊勢の森」からJ-クレジットを創出する取り組みを三重県・沖中造林とともに開始

森林クレジットの創出・流通と、それによる経済価値の創出により地域脱炭素の加速および林業の継承に貢献

日本全国47都道府県のカーボンニュートラル実現を目指す株式会社バイウィル（本社：東京都中央区、代表取締役社長：下村 雄一郎、以下「バイウィル」）は、沖中造林株式会社（本社：三重県松阪市、代表取締役社長：沖中 祐介、以下「沖中造林」）との環境価値創造に関する契約に基づいて、適切な森林経営によりJ-クレジット(*1)を創出する取り組みを開始したことをお知らせします。

なお、本契約は、株式会社三十三銀行（本店：三重県四日市市、取締役頭取：道廣 剛太郎、以下「三十三銀行」）とのビジネスマッチング契約に基づく紹介によるものです。

バイウィルは沖中造林が管理する森林からのJ-クレジット創出について、申請手続きから販売先の探索まで一貫して受託・代行します。J-クレジット創出・流通を通じて、収益を林業の継承に役立てるとともに、地域のカーボンニュートラル実現に貢献します。

*1：J-クレジットとは、省エネ設備の導入や再生エネルギーの活用等、事業者による脱炭素活動により得られたCO2等の温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証したもの。発行されたクレジットは他の企業等に売却することでき、購入者はカーボンオフセットに活用することができる。 

【取り組み開始の背景】

事業者や自治体のカーボンニュートラル実現に向けたひとつの手段が、「環境価値」を取引できる形にしたカーボンクレジットや非化石証書などを活用して、自社では削減しきれない温室効果ガス排出量を埋め合わせる「カーボンオフセット」です。
ですが、環境価値の創出には、創出手続きにかかる多額の費用や時間、そして、販売への不安などの障壁があります。
バイウィルはそれらを取り除くべく、創出手続きの代行および申請費用の負担、さらに販売先の探索代行を行うことで、全国各地にてJ-クレジットをはじめとする環境価値の創出量・流通量の増加を目指しています。

また、創出元については、地域の金融機関を中心とするパートナーより紹介を受けることで、全国各地で環境価値の創出に取り組めています。本件も、三十三銀行から沖中造林の紹介を受け、契約締結に至りました。

【具体的な取り組みおよび今後の展望】

バイウィルは、沖中造林による適切な森林経営からのJ-クレジット創出を、申請手続きの代行および申請費用の完全成果報酬型負担などを通じて支援いたします。
簡易算定の結果、認証対象となる8年間のCO2吸収量は37,828t-CO2を見込んでおり、2024年度中のプロジェクト登録を目指して、手続きを進めてまいります。

沖中造林が管理する森林からJ-クレジットを創出・流通させることで、その収益を林業の継承に役立てるとともに、三重県の脱炭素化にも貢献します。

【沖中造林の取り組み】

沖中造林は三重県松阪市飯高町の波瀬地区で林業を営んでいます。沖中造林が産出するスギ・ヒノキは、「伊勢杉」「伊勢桧」とも呼ばれる歴史のある木材で、節が少なく木目が均一で色も良く、銘木と評されます。

これは、地域の気候風土がよいことだけでなく、植林間隔や枝打ち、間伐など、140年以上の時間をかけて培った沖中造林ならではのノウハウによるものです。
その技術や取り組みは古くから周辺林業家にも伝えられ、「伊勢の森」の発展に貢献してきました。

今回、山など環境資源を守り育てる活動および林業の継承に還元できると考え、J-クレジットの創出を決意しました。

【沖中造林 代表取締役社長 沖中様コメント】

弊社では創業より、自社で植林から育林、伐採、搬出まで一貫して林業をしています。特に、丁寧な枝打ちされた木、節のない美しい銘木を造っています。

昨今の木材情勢については、建築等における木材の需要減少から木材価格も減少傾向をたどっており、それにより整備が進まない荒廃した山林が随所にみられるようになりました。
今回J-クレジットを通じて、本来あるべき木材の価値を高め、弊社山林のみならず、地域の森林整備を行うことで、豊かな環境資源を守っていくのが弊社の使命だと考えております。

【沖中造林　会社概要】

■社名：沖中造林株式会社
■本社：三重県松阪市飯高町波瀬219番地
■公式サイト：https://okinakazourin.com/
■代表者：代表取締役社長　沖中祐介
■創業：1878年（明治11年）
■法人設立：1975年9月
■事業内容：
　・育林、造林、伐採から搬出に至る素材生産
　・山林所有者の除伐及び間伐等の受託
　・駐車場経営

【バイウィル　会社概要】

■社名：株式会社バイウィル
■本社：東京都中央区日本橋2－3－21　群馬ビル6階
■公式サイト：https://www.bywill.co.jp/
■代表者：代表取締役社長　下村 雄一郎
■設立：2013年11月
　※2023年4月より、株式会社フォワードから株式会社バイウィルに社名変更
■事業内容：
　・環境価値創出支援事業（クレジット創出）
　・環境価値売買事業（クレジット調達・仲介）
　・脱炭素コンサルティング事業
　・ブランドコンサルティング事業
■パーパス：
『ずっと愛される日本を。意志の力で。』
常に変わりつづける世界の中、価値は多様化し、正しさも不確実なこの時代。
だからこそ、バイウィルは意志の力を信じ、あらゆるサステナブルな変革を後押しすることで、次世代にも誇れる日本を創ることに貢献します。