高硬度材加工に対応!マルチローラタイプの新型「スパロールSHX/SBX」販売開始

高硬度部品の内径仕上げを短時間で実現するローラ・バニシングツール

株式会社スギノマシン

左:スパロールSHX(通し穴用)、右:スパロールSBX(止まり穴用)

株式会社スギノマシン(本社:富山県滑川市)は、金属表面を滑らかに仕上げる鏡面仕上げ工具「スパロール(SUPEROLL)」シリーズの新ラインアップとして、高硬度材の加工に対応したマルチローラタイプの新型「スパロールSHX/SBX」の販売を開始します。

従来はローラバニシング加工*¹が困難であった熱処理後の高硬度な対象物(ワーク)に対しても、短時間で高精度な鏡面仕上げと、部品の寿命を延ばす表面改質を実現します。


1.商品概要

当社の「スパロール」は、ローラによる転圧加工で金属表面を塑性変形させ、なめらかに仕上げると同時に表面改質(耐摩耗性・疲労強度の向上など)を実現する鏡面仕上げ工具です。今回発売する本製品は、熱処理後の高硬度材(硬度:HRC40~65、材質:SUJ2、SCM415、SCM440、S45C、SKD61など)に対する高精度な鏡面仕上げを可能にしました。これにより、従来は専用設備が必要だった「内面研削」や「ホーニング」といった仕上げ加工を既存の工作機械で完結させることができ、加工時間の短縮、コスト削減、工程集約による大幅な生産性向上に貢献します。

加工前後の比較

2.開発背景

近年の製造現場では、部品の長寿命化・高性能化のために高硬度材の採用が拡大し、同時に工程集約を目的としたハードターニング(焼入れ鋼の旋削加工)が普及しています。 しかし、ハードターニングのみでは切削痕(送り目)が残るため表面粗さの改善に限界があり、耐摩耗性や摺動性が不足するといった問題がありました。そのため、多くの高性能部品は内面研削やホーニングで仕上げる必要があり、加工時間の長さや専用設備の導入コスト、砥石の管理などが生産性向上の大きな壁となっていました。 当社はこの課題を解決するため、ハードターニング後の切削痕を押し均し、高品質・高機能な表面を短時間で創出する高硬度材加工対応の新型マルチローラタイプ「スパロールSHX/SBX」を開発しました。

3.特長と導入効果

1)ハードターニングとの組み合わせによる生産性向上

ハードターニングで課題となる切削痕による表面粗さや摺動性不足を、本ツールで押し均して、高品質な表面に改善します。また、後工程で表面粗さの改善ができるため、前工程であるハードターニングの送り速度を大幅に上げることが可能となります。また、従来の内面研削やホーニング工程を本ツールに置き換えることで、課題となっていた加工時間を短縮できるうえ、専用の研削設備やホーニング盤が不要となります。これらにより、加工全体のサイクルタイムが短縮されるとともに、高価なCBN工具の寿命延長(チップ交換頻度の減少)が実現し、加工コスト低減と生産性向上に貢献します。

2)摺動性に優れた機能性表面「プラトー面」の形成

潤滑油を保持し、低摩擦で初期なじみ性に優れた「プラトー面」を短時間で形成できます。本ツールは押し付ける力の調整により凸部のみを潰す制御が容易に行えるため、前工程のハードターニングの切削痕の凸部のみを的確に押し潰し、微細な凹部を有するプラトー面を安定して成形できます。また、高い真円度・円筒度が求められる場合は、内面研削後に本ツールを用いることで高精度なプラトー面が得られます。 高コストで長時間を要する従来の「プラトーホーニング」と比較し、本ツールは既存の工作機械を用いて短時間・低コストで加工できることが強みです。さらに、ローラ転圧による加工硬化や圧縮残留応力の付与により、耐摩耗性、疲労強度の向上といった付加価値も同時にもたらします


※Rpk(Reduced Peak Height):表面の突出した凸部の高さを示す指標。

 Rpkが小さいほど初期なじみ性に優れ、相手材への攻撃性を抑えた摺動面となる

研削とスパロール加工比較

3)多様な工作機械、ワークに対応

旋盤に加え、マシニングセンタなど多様な工作機械で使用できます。さらに、交差穴、キー溝、Оリング溝などの断続形状を有するワークにも対応します。自動車のトランスミッションギヤや油圧バルブスリーブ、各種ベアリングの内外輪、建設機械部品、航空機部品など、多様な高硬度部品の加工に適しています。

ツール取り付け例

加工形状例

4.仕様

商品名

高硬度材加工対応マルチローラタイプ

使用可能な駆動機

旋盤、M/C、ボール盤

対象径

φ6~φ75未満

対応硬度

HRC40~HRC65

販売開始日

2026年7月より販売開始

5.用語・補足

※1 バニシング加工

バニシング(Burnishing)は、切削や研削などの削り取る加工とは異なり、金属表面に工具を押しつけて塑性変形を利用して平滑に仕上げる加工法です。ローラで転圧することで、微細な凹凸を均し、表面粗さの改善と加工硬化による耐久性向上が得られます。また、工具摩耗が少ないことから、加工の繰り返し精度に優れることも特長です。

<本件に関するお問い合わせ先>

株式会社スギノマシン 精密機器事業部 掛川生産統括部 掛川設計部

TEL:(0537)24-8181


株式会社スギノマシン

株式会社スギノマシン

■代表者:代表取締役社長 杉野 岳
■本社所在地:〒936-8577 富山県滑川市栗山2880番地
■TEL:(076)477-2555(代)
■創業:1936年3月1日
■事業:高圧ジェット洗浄装置、超高圧水切断装置、原子力発電保守用機器並びに廃炉機器、湿式・乾式微粒化装置、ドリリング・タッピングユニット、マシニングセンタ、バリ取り自動化機器、拡管工具・装置、抜管装置、鏡面仕上工具、バイオマスナノファイバー、産業用ロボット等の開発、設計、製造、販売
■URL:https://www.sugino.com/

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会社概要

株式会社スギノマシン

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URL
https://www.sugino.com
業種
製造業
本社所在地
富山県滑川市栗山2880番地
電話番号
076-477-2555
代表者名
杉野 岳
上場
未上場
資本金
23億2467万円
設立
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