より安全で環境に優しく、よりコネクテッドなモビリティへ!ヴァレオ、日本初展示5点を含むイノベーションを人とくるまのテクノロジー展2024横浜で披露
カーボンニュートラルの実現に向け、モビリティの電動化を加速させることは急務です。一方、電気自動車(EV)の航続距離と快適性の両立が課題となっており、電動パワートレイン、バッテリーなどのハードウェアはもちろん、ソフトウェアやインフラの整備など、統合的なアプローチが重要です。ヴァレオは48Vと800VのeAxel、バッテリーシステムアッセンブリ、ワイヤレス給電システム、スマートヒートポンプなどEVとインフラ向けのハードウェアに加え、サーマルマネージメントを最適化するソフトウェアを提案します。
今回、日本での初展示となるヴァレオIneez™(イニーズ)エア・チャージング・システムは、車両を誘導充電する効率的で軽量なワイヤレス給電システムです。約3kHzという超低動作周波数を使用することで、より軽量で、よりシンプルで、より安全なシステムとなりました。簡素化されたハードウェアにより、グリッドからバッテリーまで最高で93%の高効率を維持しつつ、より手頃な価格を実現します。このソリューションは、すべてのウォールボックス、あらゆる国のグリッド、全自動車とのグローバルな互換性を確保するように設計されており、対象となる電力出力 (7kW~22kW) に対してVehicle-to-Grid (V2G) 機能を提供します。
ヴァレオは、48Vから高電圧まであらゆるモビリティに電動化ソリューションを提供します。2輪車向けの48Vスモールモビリティ・モータージェネレータ(SMMG)は最大出力8kWの48V空冷式モーターで、2輪車のフレームへ容易に搭載可能で、都市向けの小型モビリティなどニューモビリティに適しています。800V 6-in-1電動アクスルは、電動モータ、インバータ、減速機、電力配分装置、車載充電器、DC/DCコンバータを1つのユニットに搭載した次世代統合パワートレインでありヴァレオは、すべてのサブシステムを自社で設計・製造しています。
また、合弁会社のヴァレオ・カペックは、新たにバッテリーシステムアッセンブリーの提供を始めました。この定格電力1.49kW(5.5Ah)の270Vバッテリーシステムは、車両下部に外付けで組付けることができ、ケースの材料と設計仕様を最適化して、外部からの耐衝撃性を向上させています。また補助バッテリーを並列構造とすることにより、容量の増強を図っています。さらに、センシングブロック数の最適化等を行うことにより、重量を54.4kgに抑え、小型で高容量なバッテリーシステムの構成を実現しています。
EVの航続距離と快適性の両立は、大きな課題です。車室の冷暖房、窓の曇り取りと霜取りなどは全て電力を消費します。たとえば、冬季に外気温がマイナス7°Cの時に電気暖房を使用するとEVの航続距離は40%以上減少します。この対策として自動車用の暖房にはヒートポンプが普及してきましたが、各コンポーネントを接続する冷媒配管や、温水配管、接続部品などが多いのが難点です。ヴァレオ・スマートヒートポンプは、モジュールにすることで接続する冷媒配管を削減し、温水系はバルブ構造を集中することでパイプの本数を削減しました。パッケージングを小型化したことにより、レイアウトの自由度が高まり、HVACの近くに配置して冷媒量を削減することができます。
バッテリーとモーターの温度を適切に管理することは、車室内の快適さを保ちながら、車両の航続距離を延ばし、バッテリーの寿命を維持するために不可欠です。日本では初披露となるヴァレオPredict4Rangeソフトウェアは、EVの最も効果的なサーマルマネジメントを予測して実行し、走行距離を延ばすことを可能にし、急速充電の回数や時間を減らすとともに、バッテリーの長寿命化に貢献します。このソフトウェアは、外気温、風速、充電ステーションの地図、道路の登坂状況、EVのパラメータなどのリアルタイムデータを統合します。また、毎日の車両の使用状況を考慮し、ルート、運転行動などの追加パラメータを使用して、リアルタイムの組み込み1Dシミュレーションモデルで熱管理戦略を正確に計算し、エネルギー消費を最適化します。これは、2023年9月に発表したオンデマンドでソフトウェアのソリューションとサービスを提供するヴァレオanSWerの好例です。
全ての人々の移動の自由のために、ヴァレオはADASを加速し、あらゆるモビリティをスマートで安全にするテクノロジーを提供します。ヴァレオは、AIベースのソフトウェア、CPU、ゾーンコントローラー等と、マーケットで屈指の充実したセンサー・ポートフォリオ(超音波センサー、カメラ、レーダー、LiDAR)を提供していますが、今回、サーマルカメラが新たに加わりました。
2024年1月のCESでヴァレオはサーマルカメラの世界リーダーであるテレダイン・フリアーとの技術提携を発表し、世界最小かつ最も高感度な自動車グレードのナイトビジョンカメラを披露しました。このサーマルカメラは、あらゆる状況で歩行者などの交通弱者や動物、車両、道路端などの検出能力を飛躍的に高めます。また、サーマルカメラの遠赤外線で感知したイメージと、可視光のカメラで捉えた画像を融合することで、可視化性能が向上し、LiDARやレーダーなどの他のセンサーと組み合わせることで、物体の検出能力を強化することができます。日本での初披露となる今回は、暗室の中で実演を行い、サーマルカメラの暗視性能を体感していただきます。
ヴァレオの第3世代レーザースキャナーSCALA™ 3は、レベル3以上の自動運転を実現するためにキーとなるセンサーです。150m先の黒いアスファルト上に落ちているタイヤなどの物体は、ドライバーの眼やカメラ、レーダーで検出することはほぼ不可能ですが、SCALA™3のレーザービームは特定できます。 SCALA™ 3 は車両周辺の 3D 画像を生成し、毎秒 1200 万ピクセル以上という高解像度で比類のない点群データを提供します。反射率の低い物体の場合でも200メートル、反射率の高い物体であれば300メートルという検出範囲を誇ります。最高時速130kmの高速道路においても、SCALA™3を搭載した車両はレベル2以上の自動運転が可能になります。SCALA™ 3は、ステランティスのレベル3自動運転車と、アジアの大手メーカーとアメリカの大手ロボタクシー会社での採用が決まっています。SCALA™3は、第17回オートモーティブニュースPACEアワードを受賞しました。
ヴァレオが開発しているテクノロジーは、クルマだけでなく全ての道路利用者により安全でスマートなモビリティを提供します。今回、ヴァレオは2輪車の安全とコネクティビティを高めるアドバンスド・ライダー・アシスタンス・システム(ARAS)と2輪車向けのテレマティクス・コントロール(TCU)を展示します。
今回が日本での初披露となるヴァレオのアドバンスド・ライダー・アシスタンスシステム(ARAS)は、カメラとECUによって前方障害物警報や前方車両接近警報を出し、二輪車の安全性を高めて事故低減に貢献します。ビジョンシステムの長所を生かして、車線逸脱防止支援システムや、道路標識認識システム、オートハイビームなどの機能も追加していく予定です。
ヴァレオは乗用車向けの実績を活かして開発した高周波(RF)通信用の2輪用テレマティクス制御ユニットを日本初展示します。2輪車にテレマティクス制御ユニットを搭載することにより、緊急通報、盗難時の追跡、フリーハンドでのインターネット通話、メンテナンスのモニタリング、フリートマネージメント、音楽などのエンターテインメント、ルート検索などさまざまな機能を提供できるようになります。基本ソフトウェアなどをネットワークを通じてアップデートする「FOTA(Firmware update Over The Air)」にも対応します。
インテリア・エクスペリエンスを再創出する新製品として、ヴァレオは21インチ・ワイド曲面ディスプレイを展示します。4Kのタッチスクリーン、デジタル クラスターと中央情報機能を単一の洗練されたユニットに統合し、鮮明なコントラストと、低反射、広い視野角により、没入型の視覚体験を実現します。
自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2024 ヴァレオ展示ブース: 432番
ヴァレオ・市光工業 記者会見を5月22日(水) プレスアワーにヴァレオブースにて開催
テクノロジー企業であり、すべての自動車メーカーとニューモビリティプレイヤーのパートナーであるヴァレオは、モビリティをよりクリーンで、より安全で、よりスマートにするために、たゆまずイノベーションを行っています。 ヴァレオは、電動化の加速、ADASの加速、インテリア・エクスペリエンスの再創出とライティング・エブリウェアにおいて、技術的・工業的なリーダーです。モビリティの変革に不可欠なこれらの4分野は、今後数年間のグループの成長を牽引しています。数字で見るヴァレオ:2023年、グループの売上は220億ユーロに達しました。2023 年 12 月 31 日時点で112,700人の従業員を擁し、29カ国で175カ所の工場、66カ所の研究開発センター、20カ所の物流拠点を構えています。ヴァレオはパリ証券取引所に上場しています。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像