大東亜戦争・終戦80周年。日本人が信じ込まされてきた偽りの歴史を覆す力を持った『世紀の遺書―愛する人へ』が3刷
戦後、アジア各地で行われた“戦犯”裁判により処刑、獄中死された方々の遺書遺稿集。1953年刊『世紀の遺書』から85篇を新字体、現代仮名遣いにして復刊。解説は歴史学者のジェイソン・モーガン麗澤大学准教授

『世紀の遺書』は、戦後日本に蔓延する偽りの歴史を覆す力を持つ一冊であることを知り嬉しく思う。なぜ偽りの歴史を覆す力を持っていると思うかというと、『世紀の遺書』の中に存在する、過去の日本人の本当の顔、本当の声、本当の心が現在に活き活きと伝わるからだ。戦後日本では敵とその協力者が作ったプロパガンダが絶えず循環し、素直に人の話を信じる日本人がそのプロパガンダの渦に巻き込まれて溺れてしまった。この構図から脱却し、戦後レジームそのものを倒す能力が十分にあると、『世紀の遺書』を読みながら強く思った。
日本の本当の歴史が知りたいと思ったら、プロパガンダに長けたアメリカによって、戦後レジームを作るために刑務所に強制的に入れられた人々の声(遺書)に耳を傾けなければならない。
今の日本では、東京裁判はどちらかというと判決は正しく、裁判実体も一応正当性があると思っている日本人が少なくないように思うが、『世紀の遺書』の中の声を聞けば、そんなお花畑のような戯言はすぐさま信じなくなるだろう。
私が『世紀の遺書』の中で最も印象を受けたのは、近藤新八という元陸軍中将が書いた遺書だ。「荒魂」というの遺書の中で近藤中将は、こう書いている。
「私は死んで仏になり極楽に行く、或は死んだら父母の許に帰るという様な通り一遍なことは毛頭考えていない。否死して靖国神社に祀られ単に護国の神となって鎮まるという丈けでは満足出来ない。私の真の魂魄は天翔って此の敗戦の復讐を遂げねば満足しないのである。御承知の如く人の霊魂には和魂(にぎみたま)と荒魂(あらみたま)とがある。私の和魂は靖国神社に鎮まるであろうが私の荒魂は復讐を成し遂げるまでは鎮まる事は出来ない。皇国再建とは何か。米国を亡し支那を平げることである。再建を只単に戦前の日本に復興する位に考えていては真の再建とは言えない。
再び米国や支那に圧迫せらるる様な中途半端な復興では大日本の世界的使命を果したとは言えないのである。真の皇国再建は復讐戦に勝つことであることを深く念頭に刻み付けて貰い度い。此の意味に於て私は死んでも私の霊魂は更に強く活動し度いのである。私の此の精神に同意して呉れる人が一人でも多ければ多い程私の霊魂は愈々不滅となるからである」
近藤中将の「荒魂」は、本の中に収まっている限り、その魂を讃えることは簡単にできるかもしれない。昔の日本人は、男らしく、潔く、欧米の植民地主義者に立ち向かって勝負した。それは、あっぱれだ。よくぞ戦った、と。
しかし、もしも、何よりも名誉を大切にする昔の戦士が突然、再びこの世に現れたら、私たちは、どう思うだろうか?
一刻も早く、ワシントンとその協力者が80年近く仕掛けてきたプロパガンダを信じるのをやめ、腐った戦後レジームから脱却することを、私は切に願っている。しかしそうするためには、昔の戦士、昔の英雄の魂が必要になる。そしてその魂は、東洋の諸民族に対する愛情に満ち、天皇陛下に対する尊崇の念に溢れ、正義感が鉄の棒のようにしっかりし、「民主主義」など戦後のキャッチフレーズに非常に懐疑的で、欧米の悪質な謀略に対する怒りに満ち、肉体的な快楽を拒否して精神的な清らかさを重視し、そして、何よりも、何よりも、名誉と皇国を大切にする。その魂、その荒くて極めて強い魂は、つまり、『世紀の遺書』の中でページを捲るたびに出会うその美しくてワイルドな魂は、受け入れられるのか。『世紀の遺書』は、私たちにそのことを問いかけているのだ。
私たちはすべてをかけて戦ったが、私たちの存在を今まで忘れていたあなたは、本当に、戦後日本の独立を望んでいるのか――と。
※ジェイソン・モーガン氏の解説を、本記事用に抜粋、修正しました。
※本書の続刊となる『世紀の遺書―祖国よ栄あれ』が7月に発売されます。戦争裁判で斃れた方々の遺書遺稿95篇が収められています。解説はフリージャーナリストの我那覇真子さんです。

・書籍情報
書名:新字体・現代仮名遣い版 世紀の遺書―愛しき人へ
編者:巣鴨遺書編纂会
仕様:A5判 並製 408ページ
ISBN:978-4-8024-0185-2
発売:2024.10.24
本体:2,500円(税別)
発行:ハート出版
書籍URL:https://www.810.co.jp/hon/ISBN978-4-8024-0185-2.html

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