【系統用蓄電池「Raptor」の設置設計】417kWhキャビネット型で変形地・高低差のある敷地にも対応―部分交換を考慮した保守性と配置設計

狭小地や住宅近接地など、国内の多様な設置条件を見据えたキャビネット型蓄電池

サステナブルホールディングス株式会社

系統用蓄電池製品 Raptor(ラプター) 外観イメージ

サステナブルホールディングス株式会社は、系統用蓄電池事業において、417kWhのキャビネット型蓄電池「Raptor」を活用し、敷地条件に応じた設備設計を進めています。

系統用蓄電池の設置では、蓄電容量や機器性能だけでなく、敷地の形状、高低差、造成条件、施工性、竣工後の保守性などを総合的に考慮する必要があります。

従来、系統用蓄電池では、複数の蓄電池を一体的に収容するコンテナ型が広く利用されてきました。一方、Raptorは1台417kWhのキャビネット型蓄電池で、キャビネットを単位として設備を構成します。

そのため、不具合発生時に必要な箇所を部分的に交換・保守しやすいことに加え、変形した土地や高低差のある土地でも、敷地条件に合わせて配置を工夫しやすい点が特徴です。

当社では、用地開発から設計・施工までを一体的に進めるなかで、土地ごとの条件を確認し、蓄電池、PCS、EMS、高圧連系設備などを含めた設備全体の配置を検討しています。

コンテナ型とキャビネット型の違い

系統用蓄電池には、複数の蓄電池をコンテナ内にまとめて収容する「コンテナ型」と、独立した蓄電池キャビネットを複数配置する「キャビネット型」があります。

コンテナ型は、複数の蓄電池を一体的な設備として構成する方式で、従来から広く利用されています。

一方、Raptorはキャビネット単位で設備を構成する方式です。設備構成が異なるため、保守方法や敷地への配置方法にも違いがあります。

比較項目

コンテナ型

キャビネット型「Raptor」

設備構成

複数の蓄電池をコンテナ内に一体的に収容

417kWhのキャビネットを単位として構成

保守・交換

不具合箇所や設備構成によっては、交換・修繕範囲が大きくなる場合がある

キャビネット単位で部分交換・保守を検討しやすい

設備配置

コンテナを設置するためのまとまったスペースが必要

複数のキャビネットを敷地条件に合わせて配置しやすい

変形地への対応

土地形状によって配置上の制約が生じる場合がある

土地形状に合わせてキャビネットの配置を工夫しやすい

高低差のある土地

造成条件によって配置方法が制限される場合がある

高低差を踏まえ、キャビネットごとの配置を検討しやすい

設計時の考え方

コンテナ全体を配置することを前提にレイアウトを検討

土地形状や造成条件を踏まえて個別にレイアウトを検討

両方式にはそれぞれ特徴がありますが、土地条件や保守性を重視する案件では、キャビネット型の構成が設備設計の選択肢の一つとなります。

キャビネット単位の部分交換を考慮した保守性

系統用蓄電池は、竣工後も長期間にわたり運用される設備です。

そのため、導入時の設備性能だけではなく、不具合が発生した場合にどのように点検・修繕・交換するかという保守性も重要になります。

コンテナ型では、複数の蓄電池が一体的に収容されているため、不具合が発生した箇所や設備構成によっては、交換・修繕の対象範囲が大きくなる場合があります。

これに対し、Raptorはキャビネットを単位として設備を構成します。

不具合が発生した際には、設備全体ではなく、対象となるキャビネット単位で交換・保守を検討しやすいことが特徴です。

長期運用を前提とする系統用蓄電池では、「設置できるか」だけではなく、竣工後にどのように設備を維持していくかまで考慮した設計が求められます。

変形地や高低差のある土地でも配置を工夫

系統用蓄電池の開発用地は、必ずしも長方形で平坦な土地とは限りません。

実際の案件では、

・敷地形状が複雑な変形地
・敷地内に高低差がある土地
・造成範囲を考慮する必要がある土地
・一体型設備を直線的に配置しにくい土地 

など、さまざまな条件があります。

大型設備を一体的に配置する場合、土地の形状や高低差によって、設備を設置するための造成範囲が大きくなったり、配置できる場所が限定されたりする場合があります。

一方、キャビネット型では、複数のキャビネットを土地の形状に合わせて配置できるため、それぞれの敷地条件を踏まえながらレイアウトを検討しやすいという特徴があります。

当社が携わる案件においても、大きな高低差があり、造成条件の厳しい敷地に対して、キャビネット型の特徴を生かしながら設備配置を工夫した事例があります。

一律に土地を設備に合わせるのではなく、土地の条件を確認したうえで設備側の配置を調整することも、系統用蓄電池の設計では重要な考え方です。

「土地の造成」と「設備配置」を切り離さずに検討

系統用蓄電池の設備設計では、蓄電池が敷地内に収まるかどうかだけを確認すればよいわけではありません。

土地の形状、高低差、造成条件に加え、PCS、高圧連系設備などの配置、施工時の作業条件、竣工後の点検・保守なども含めて検討する必要があります。

特に高低差のある土地では、すべての土地を同一高さまで造成する方法だけではなく、既存の地形を確認しながら設備配置を調整する方法も考えられます。

キャビネット型のRaptorでは、複数のキャビネットを個別に配置できるため、土地の条件を踏まえたレイアウト設計を検討しやすくなります。

当社では、用地開発の段階から敷地条件を確認し、造成と設備配置を切り離すことなく、施工までを見据えた設計を進めています。

Raptorは1台417kWhのキャビネット型蓄電池

Raptorは、1台あたり417kWhの容量を備えたキャビネット型の蓄電池製品です。

なお、Raptor単体で系統用蓄電池設備一式を構成するものではありません。

実際の系統用蓄電池設備では、Raptorに加えて、PCS、EMS、高圧連系盤などの機器を組み合わせ、それぞれを連携させることで設備全体を構成します。

主な構成機器

主な役割

Raptor

電力を蓄え、必要に応じて充放電する蓄電池

PCS

蓄電池の直流電力と系統側の交流電力を変換

EMS

RaptorやPCSなど設備全体を監視・制御

高圧連系盤

高圧の電力系統との連系に関わる設備

設備設計では、必要な蓄電容量だけではなく、これらの機器を敷地内にどのように配置するかを検討する必要があります。

Raptorのキャビネット型という特徴を生かしながら、土地の形状や高低差、造成条件、周辺設備との位置関係を踏まえ、案件ごとのレイアウトを設計します。

用地開発段階から設備配置を検討

系統用蓄電池事業では、土地を取得してから設備を配置するのではなく、用地開発の早い段階から「この土地にどのような設備配置が可能か」を確認することが重要です。

たとえば、土地面積が十分に見えても、変形地や高低差、造成条件によって、実際に設備を配置できる範囲が限られる場合があります。

そのため、土地の条件と設備仕様を別々に判断するのではなく、双方を照らし合わせながら事業化の可能性を検討する必要があります。

当社では、再生可能エネルギー事業で培ってきた用地開発、系統連系、設計・施工の知見を生かし、系統用蓄電池についても、用地条件を踏まえた設備計画を進めています。

用地取得、造成、設備配置、施工を一連の工程として確認することで、土地ごとに異なる条件への対応を進めています。

まとめ

系統用蓄電池の設計では、蓄電容量や設備性能だけではなく、土地条件と保守性を含めた検討が必要です。

Raptorは1台417kWhのキャビネット型蓄電池であり、キャビネット単位で設備を構成することから、不具合発生時に部分交換・保守を検討しやすいという特徴があります。

また、複数のキャビネットを個別に配置できるため、変形地や高低差のある土地でも、土地形状や造成条件を踏まえながら設備配置を工夫できます。

当社では、用地開発段階から敷地条件を確認し、造成、設備配置、施工、竣工後の保守までを考慮した設備設計を進めています。

 よくある質問

Q1.Raptorはどのような形式の蓄電池ですか?

A1.Raptorは、1台あたり417kWhのキャビネット型蓄電池です。複数のRaptorを、PCS、EMS、高圧連系盤などと組み合わせて系統用蓄電池設備を構成します。

Q2.コンテナ型とキャビネット型の違いは何ですか?

A2.コンテナ型は複数の蓄電池をコンテナ内に一体的に収容する方式です。一方、キャビネット型は独立したキャビネットを単位として設備を構成するため、部分的な交換・保守や、土地条件に合わせた配置を検討しやすい点が特徴です。

Q3.キャビネット型は保守面でどのような利点がありますか?

A3.不具合が発生した際、対象となるキャビネットを単位として交換・保守を検討しやすい点が利点です。設備全体ではなく、必要な箇所を切り分けて対応しやすい構成となっています。

Q4.変形した土地や高低差のある土地にも設置できますか?

A4.実際の設置可否は敷地条件、設備構成、造成条件、関係法令などによって異なりますが、キャビネット型は複数の機器を個別に配置できるため、変形地や高低差のある土地でも、条件に合わせてレイアウトを検討できます。

Q5.土地の造成も設備設計に関係しますか?

A5.はい。土地の形状や高低差によって必要な造成内容が異なるため、造成と設備配置をあわせて検討することが重要です。当社では、用地開発段階から土地条件を確認し、施工までを見据えた設備配置を検討しています。

 参考資料 

・サステナブルホールディングス株式会社
「三重県松阪市に初の系統用蓄電所を設置、2026年に本稼働へ」
 
・サステナブルホールディングス株式会社
「系統用蓄電池設備の安全設計情報を公開―蓄電池製品『Raptor』の安全設計、EMS2台構成によるバックアップ体制と各機器の製品保証」

会社概要

サステナブルホールディングス株式会社は、水事業、グランピング事業、再生可能エネルギー事業を展開しています。

再生可能エネルギー事業では、蓄電池や太陽光発電所に関する取り組みを通じて、再生可能エネルギーの普及・拡大を目指しています。

会社名:サステナブルホールディングス株式会社
代表者:代表取締役 茂木 健太
所在地:東京都渋谷区桜丘町3番2号 渋谷サクラステージ SAKURAタワー6階
事業内容:水事業、グランピング事業、再生可能エネルギー事業
コーポレートサイト:https://st-holdings.co.jp/
系統用蓄電池「Raptor」:https://raptor-sthd2.studio.site/

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会社概要

URL
https://st-holdings.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区桜丘町3番2号 渋谷サクラステージSAKURAタワー6階
電話番号
03-6821-5668
代表者名
茂木 健太
上場
未上場
資本金
-
設立
2020年12月