浮体式洋上風力発電向けTLP型ハイブリッド浮体の実海域実証に向けた技術開発を加速
NEDO事業の採択を受け、ユーラスエナジーホールディングスと実用化に向けた技術課題の解決を目指す
株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:佐藤俊美)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「浮体式洋上風力発電の導入促進に資する次世代技術の開発」事業(以下、本事業)に「TLP(テンション・レグ・プラットフォーム)型(※1)ハイブリッド浮体式洋上風車支持構造物の実用化検証」(以下、本開発テーマ)を提案し、採択されました。本開発テーマでは、株式会社ユーラスエナジーホールディングスと共同で、実用化に向けた新たな技術課題の解決に取り組むとともに、将来的な風車搭載実海域実証に向けた検討を本格化します。
採択された開発テーマの概要は以下のとおりです。

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公募実施者 |
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
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事業名 |
風力発電等技術研究開発/洋上風力発電等技術研究開発/次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究(浮体式洋上風力発電の導入促進に資する次世代技術の開発) |
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開発テーマ |
TLP型ハイブリッド浮体式洋上風車支持構造物の実用化検証 |
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実施者 |
株式会社大林組、株式会社ユーラスエナジーホールディングス(共同実施) |
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実施期間 |
2026年9月~2028年3月(予定) |
1.背景
大林組は浮体式洋上風力発電の係留方式の一つであるTLP型で、鉄筋コンクリートと鋼製部材によるハイブリッド構造の浮体の開発に取り組み、以下の成果を得ています。
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セミサブ型の鋼製浮体と比較して浮体建造費の25%削減が可能
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鋼製浮体の製作に必要となるドライドックを使用せず、陸上岸壁で製作可能
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浮体動揺の低減により、セミサブ型の浮体と比較して発電効率が約8%向上
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カテナリー係留方式と比較して海域占用面積を大幅に縮小可能
一方、実用化に向けては、商用規模での浮体製作や実海域の運用を見据えた技術課題への対応が必要です。本開発テーマはその実用化に向けた重要なステップに位置付けられます。

2.本開発テーマの取り組み
(1)実用化に向けた技術課題への対応
本開発テーマでは、以下の取り組みを実施します。
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風、波および潮流の影響を踏まえ係留設計手法を高度化し、商用規模で求められる安全性と経済性の両立を目指す
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大水深海域でのサクションアンカー設置や係留索接続作業を対象に、無人化施工技術の実証試験(2027年夏に実海域で実施予定)を実施し、施工時の安全性および生産性の向上を図る
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浮体と係留索を接続するテンドン(※2)コネクターの疲労耐久性を検証し、長期運用に必要な構造信頼性を確認する
(2)実海域実証に向けた検討
ユーラスエナジーホールディングスと連携し、次のステップとなる1MW級風車搭載浮体の実海域実証に向けて、設計、施工および電気設備の検討を深化させるとともに、TLP型浮体構造の合理化によるコスト低減を図ります。これらの検討を通じて、実海域実証に必要となる技術的成立性の検証を進め、商用化を見据えた技術基盤の構築につなげます。
本開発テーマにおける各社の役割は以下のとおりです。

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ユーラスエナジーホールディングス |
・実証に向けた立地計画・調整 ・風車調達に関わる検討 ・風車-浮体間の電気設備検討 |
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大林組 |
・係留設計手法の高度化 ・大水深無人化施工の実証 ・コネクターの疲労耐久性検証 ・浮体構造の合理化 |
3.今後の展望
本開発テーマで得られる成果を基に、2028年度以降に1MW級風車を搭載した浮体の実海域実証への展開を目指します。さらに、実証で得られた技術的知見を将来的な商用規模プロジェクトに展開し、浮体式洋上風力発電の普及拡大を通じて、脱炭素社会の実現と再生可能エネルギー基盤の強化に貢献してまいります。

※1 TLP(テンション・レグ・プラットフォーム)型
海底に設置したアンカーと浮体を緊張状態で係留する方式。浮体の揺れを抑えやすく、占用面積を小さくできるといった特長がある
※2 テンドン
TLP型浮体において、浮体と海底側のアンカーをつなぐ緊張係留部材
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