高山市・飛騨市が共同で、JAXAベンチャー天地人の開発する漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」を導入

株式会社天地人

宇宙ビッグデータを活用し、持続可能な水道事業の実現を支援する水道DXソリューション「天地人コンパス 宇宙水道局」を提供する、JAXA認定の宇宙ベンチャー 株式会社天地人(東京都中央区 代表取締役 櫻庭康人)が、初の共同発注によって高山市上水道課さま、飛騨市水道課さまと契約したことをお知らせいたします。

日本の水道インフラが抱える社会課題

上水道の「水道管の老朽化」を背景に全国各地で大規模な漏水事故が相次いで発生しています。しかしながら、国内には約16万km(約22%)の管路が法定耐用年数を超えており、現状の手法では経年管の点検・維持・修繕を実施するには、多額の費用を要するうえに、広域、かつ、短期間で行うことは困難とされています。さらに今後は、少子高齢化・人口減少により料金収入や職員数の減少が見込まれるため、問題は深刻さを増す一方です。天地人は宇宙ビッグデータを活用し、これらの課題解決に寄与したいと考えています(出典:日本水道協会「水道統計」)

高山市、飛騨市の水道事業の取り組みのご紹介

高山市と飛騨市は、北アルプスなどの雄大な山々に囲まれ、市の総面積の9割以上を森林が占める、自然豊かな地域です。広大な山地は豊かな河川を育み、両市は、神通川水系並びに木曽川水系の河川を始めとする水資源にも恵まれています。

高山市上水道課さまでは、将来にわたり水道事業を安定的に継続することを目的とした「高山市水道ビジョン・経営戦略」を策定。的確な状況把握や市民の実際の声をもとに、多くの取り組みが推進されています。全国で初めて指定管理者制度を導入し、水道施設の管理に民間のノウハウを活用したり、上水道データ管理にGISシステムを導入し、デジタル化や災害対策を進めるなど、先進的な事例も数多く実施されています。

飛騨市水道課さまでは、安全な水を安定して供給する持続可能な水道を基本理念とした「飛騨市水道ビジョン」を策定し、中長期的な視点から計画的に事業を進めておられます。

老朽化した水道施設や管路の着実な更新、水質管理の強化など、ビジョンで定めた理念の達成に向けて様々な取組みを実施されています。

「天地人コンパス 宇宙水道局」は、漏水発見の効率化や調査範囲の絞り込み、業務のDX化を通して、高山市様と飛騨市様の計画的で持続可能な水道経営に貢献できるよう尽力してまいります。


高山市上水道課さまのコメント

本市では、漏水による水道水の損失や断水を未然に防ぐため、布設年度の古い箇所に範囲を絞り、路面音聴調査を行ってきました。しかし、調査には時間と費用がかかる割に、有収率の大きな向上はみられませんでした。今回採用した人工衛星画像とAI技術を活用した漏水リスク評価システムにより、漏水リスクが高い地域を絞り込むことが可能となり、効率的に漏水調査を実施できるとともに、老朽化が進む管路の更新において優先的に更新が必要な箇所の選定にも活用できます。これにより、老朽化した水道管の早期修繕と的確な更新が進み、最終的には有収率の向上につながることが期待されます。

飛騨市水道課さまのコメント

本市では例年、夜間流量調査と音聴による漏水調査を実施してきましたが、有収率はなかなか改善できず、新しい手法の導入を検討しておりました。今回、宇宙水道局の導入により、例年通りの流量調査結果に衛星データとAIによる分析という新たな要素を加えることで、漏水調査効率の向上と、予想外な高リスクエリアの発見につながることを期待しています。また、今後計画的に管路更新を行っていく上で、優先順位を決めるために活用していきたいと考えています。

「天地人コンパス 宇宙水道局」について

画像は「天地人コンパス 宇宙水道局」のサンプルです。水道管の漏水リスクが相対的に高い場所を着色しています。漏水リスクの高低を5段階に分けており、赤色は漏水リスクの最も高い場所を指しています。

宇宙水道局は、衛星データとAI技術を駆使し、水道事業体や指定業者の効率的な漏水調査の実現を支援するクラウド型のマッピングサービスです。複数の人工衛星から取得するデータやオープンデータを活用し、100m四方の範囲で漏水リスクが高いエリアを特定します。電子化された給水台帳や配水管図と連携し、5段階評価の漏水リスクを一元管理。直感的で操作が簡単なインターフェースで、リアルタイムでデータを確認し、迅速な漏水検出と修理計画の立案を支援します。

 本システムで日常的に漏水地点を登録・管理することで、蓄積した漏水データを基にAIが漏水リスクを再評価(精度向上が期待)することも可能です。2022年度に行った内閣府との実証実験や他自治体へのヒアリングを通して、点検費用は最大65%、調査期間が最大85%削減が期待できるとされています。

 技術力の高さと導入ハードルの低さが評価され、厚生労働省、国土交通省、総務省などの各省庁が実施する「第7回インフラメンテナンス大賞」では厚生労働大臣賞を受賞。2023年のサービス提供開始から2年で、20を超える自治体様に採用いただきました。(2025年3月現在)

  1. 人工衛星データの活用

    複数の人工衛星から膨大なビッグデータを取得、気候変動の影響も踏まえた漏水リスクを事業体ごとにご提案します。

  2. AIによる漏水リスク評価

    複数の人工衛星が観測したデータやオープンデータ、劣化・腐食要因や漏水発生情報等から機械学習(AI)を用いて統計学的に解析することで、評価精度を向上しています。

  3. 評価内容の確認・管理

    クラウド型の漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」での評価内容を、モバイルPCによっていつでもどこでも確認可能です。現場での漏水調査の結果の入力・管理も可能となります。

  4. 検証・課題抽出

    漏水調査結果や市民からの通報内容をナレッジ情報として図面上に保存・印刷できます。また、AIに学習させることで解析精度を高めることが期待できます。

■株式会社 天地人 会社概要

会社名:株式会社 天地人

所在地:東京都中央区日本橋1丁目4−1日本橋一丁目三井ビルディング5階

代表者:代表取締役 櫻庭 康人

事業内容:衛星データを使った土地評価コンサル

天地人コンパス 宇宙水道局 特設サイト:https://suido.tenchijin.co.jp/

公式サイトURL:https://tenchijin.co.jp/

X:https://x.com/tenchijin_pr

Linkedin:https://www.linkedin.com/company/tenchijin/

<本件に関するお問い合わせ先>

漏水事業担当:白坂・上村・伊藤

お問合せ窓口:info-compass@tenchijin.co.jp

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会社概要

株式会社天地人

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URL
https://tenchijin.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区日本橋1丁目4−1 日本橋一丁目三井ビルディング5階
電話番号
-
代表者名
櫻庭康人
上場
未上場
資本金
-
設立
2019年05月