2025年大阪・関西万博 全国の関心・来場意向伸び悩むも、リピート意向は上昇

新たな来場意向者獲得とリピート促進施策が重要

株式会社三菱総合研究所

株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長:籔田健二)は、2025年大阪・関西万博に関して、2021年4月から、全国における独自の意識調査を半年ごとに計8回にわたり実施してきました。
開催半年前にあたる2024年10月に全国の状況を調査し、来場者確保に向けた取り組みの方向性について検討しました。この結果を活かし、2025年大阪・関西万博事業の機運醸成に貢献します。

1.    結果のサマリ:2024年10月時点の状況

  • 前回調査(2024年4月)に比べ、全国で関心は横ばい、来場意向は微減となった。

  • 一方、来場意向者のリピート意向は上昇傾向。来場意向者に対し、予定している来場回数について尋ねたところ、「2回以上行く」と回答した人は全体の18.8.%で、前回調査の15.0%より3.8pt増加した。来場者の約5人に1人が開催期間中2回以上来場する可能性がある。

  • 若年層ほど、「2回以上行く」と答えた人は増加した。20-29歳では、前回調査から14.2pt増加して29.4%となった。

  • 全体的な関心・来場意向が伸び悩む中で、来場意向者では若年層を中心にリピート来場を予定する人は増えており、万博に期待感のある層とそうでない層の違いが明確になっている。

 

2.   調査結果

※調査の割付、n数、および集計方法は、文末に記載しています。

(1) 認知度:全国で横ばい

  • 大阪・関西万博に対する認知度※1は、全国・全年代で横ばい。

図1 2025年に大阪・関西万博が開催されることの認知度の推移(地域別)

三菱総合研究所作成

 

図2 2025年に大阪・関西万博が開催されることの認知度の推移(年代別)

三菱総合研究所作成

(2) 関心度:全国で横ばい

  • 大阪・関西万博に対する関心度※2は、全国で横ばい。

  •  地域別にみると、その他東日本(首都圏を除く東日本)で、前回調査の22.3%から5.9pt低下して16.3%※3となった。

図3 2025年に大阪・関西万博が開催されることの関心度の推移(地域別) 

三菱総合研究所作成

 

  • 年代別でみると、30-39歳で、前回調査の25.1%から4.2pt低下して20.9%、50-59歳でも前回調査の26.7%から4.0pt低下して22.7%となった。

  • 20-29歳が30.2%で、各年代で関心度が最も高い。

図4 2025年に大阪・関西万博が開催されることの関心度の推移(年代別)

三菱総合研究所作成

 

(3) 来場意向:全国で微減

  • 万博開催期間中の会場への来場意向※4は、全国で前回調査の27.0%から3.0pt減少して、24.0%となった。

  • 地域別にみると、特に京阪神圏で前回調査の43.5%から7.2pt低下して、36.3%となった。その他東日本でも、前回調査の21.9%から5.5pt低下して16.4%となった。

図5 2025年大阪・関西万博への来場意向推移(地域別)

三菱総合研究所作成

 

  • 年代別では、30-39歳で前回調査の28.8%から9.2pt低下して、19.5%※3となった。

図6 2025年大阪・関西万博への来場意向推移(年代別)

三菱総合研究所作成

(4) リピート来場意向:全国で上昇

  •  来場意向者に、来場回数の予定※5を聞いた(全体n=721)ところ、2回以上来場意向のある人は全体で18.8.%となり、前回調査の15.0%より3.8pt増加した。

図7 2025年大阪・関西万博への来場回数の意向(地域別)

三菱総合研究所作成

 

  •  特に、年代別でみると、、20-29歳の来場意向者(n=161)では、前回調査の15.2%から14.2pt増加して29.4%となった。

図8 2025年大阪・関西万博への来場回数の意向(年代別)

三菱総合研究所作成

(5) 機運醸成と来場者確保における課題と示唆

機運醸成に向けては、30歳以上の関心や来場意向の回復が課題である。万博ならではの体験に関する発信や、ファミリー向けの施策など年代に応じた魅力の発信が必要である。

 

また、来場者確保に向けては、来場したい人を新たに増やす取り組みだけでなく、既に来場意向のある人の期待感を高め、リピートを促進することが重要である。特に40歳以上の来場意向者では、20-29歳、30-39歳に比べ、リピート意向が低いため、催事や展示内容の変化など繰り返し訪れたくなる魅力の発信とともに、チケットの券種や購入方法、混雑情報など来場のハードルを下げる情報提供を行うことがポイントである。

 

※1:2025年に大阪・関西万博が開催されることについて、「知っている」を選択した人の割合(n=3,000)

※2:2025年に大阪・関西万博への関心について、「大いに関心がある」「まあ関心がある」を選択した人の割合(n=3,000)

※3:図の数値は小数点以下第2位を四捨五入しているため、前回調査との差の値が合わない場合がある

※4:2025年大阪・関西万博の開催中の会場について、「行きたい」を選択した人の割合(n=3,000)

※5:2025年大阪・関西万博に行きたい回数について、「3回以上行きたいと思う」+「2回行きたいと思う」を選択した人は「2回以上」、「少なくとも1回は行って、満足したら2回以上行きたいと思う」を選択した人は「少なくとも1回行き、満足したら2回以上行きたい」、「1回は行きたいと思う」+「1回は行きたいが、状況によって行けない可能性がある」を「1回」として集計(n=721)

2. 調査概要

対 象 全国20-60歳代の男女3,000名

時 期 2024年10月

方 法 WEBアンケート調査

項 目 2025年の大阪・関西万博に関する認知・関心、参加意向等

エリア区分と回答者数    

・首都圏:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県

・京阪神圏:京都府、大阪府、兵庫県

・中京圏:岐阜県、愛知県、三重県

・その他東日本:上記以外で、新潟県・長野県・静岡県以東

・その他西日本:上記以外で、富山県以西

 各エリア600名

 

 

3. 調査結果の集計方法

調査結果は、エリア別・性別・年齢別の人口構成比に合致するように、重みづけ(ウエイトバック)して集計しています。

ウエイトバック後の地域別、年代別のn数は次の通りです。

地域別
全体:3,000 首都圏:942 京阪神圏:402 中京圏:270 その他東日本:669 その他西日本:717

年代別
全体:3,000 20-29歳:503 30-39歳:531 40-49歳:668 50-59歳:710 60歳以上:587

また、来場回数の意向(図7・8)のn数は次の通りです。

図7 2024年4月調査
全体:809 首都圏:210 京阪神圏:175 中京圏:77 その他東日本:147 その他西日本:201

図7 2024年10月調査
全体:721 首都圏:207 京阪神圏:146 中京圏:75 その他東日本:110 その他西日本:183

図8 2024年4月調査
全体:809 20-29歳:159 30-39歳:153 40-49歳:175 50-59歳:178 60歳以上:145

図8 2024年10月調査
全体:721 20-29歳:161 30-39歳:104 40-49歳:159 50-59歳:161 60歳以上:136

関連情報

2025年大阪・関西万博 京阪神圏や20代で来場意向回復(ニュースリリース 2024.5.30)

2025年大阪・関西万博 全国で認知度上昇、関心・来場意向は低下(ニュースリリース 2023.12.25)

mif 生活者市場予測システム

万博みらい研究会

本件に関するお問い合わせ先    

株式会社三菱総合研究所

【内容に関するお問い合わせ】

   〒530-0011 大阪市北区大深町4番20号 グランフロント大阪タワーA 17F

   万博推進室 奥野 今村 

   メール:osaka-expo@ml.mri.co.jp

【報道機関からのお問い合わせ】

   〒100-8141 東京都千代田区永田町二丁目10番3号

   グループ広報部

   メール:media@mri.co.jp

  

すべての画像


ビジネスカテゴリ
シンクタンク旅行・観光
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

株式会社三菱総合研究所

23フォロワー

RSS
URL
https://www.mri.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区永田町2-10-3
電話番号
03-5157-2111
代表者名
籔田 健二
上場
東証プライム
資本金
63億3624万円
設立
1970年05月