日立システムズと世羅郡森林組合がカーボンクレジット創出のための協創を開始
広島県世羅郡世羅町の森林を活用し、カーボンクレジットによる地域社会への貢献と持続可能な森林経営をめざす

株式会社日立システムズ(以下、日立システムズ)と広島県世羅郡世羅町を拠点とする世羅郡森林組合は、温室効果ガス吸収事業に係るカーボンクレジット*1の創出および販売事業に関して契約合意し、カーボンクレジット創出のための協創プロジェクトを開始しました。
今回のプロジェクトでは、地域の水源涵養(かんよう)機能*2を維持・強化し、森林の価値を将来にわたって守ることを目的に世羅郡森林組合が管理する森林を対象として、航空レーザー測量データなどを活用し、CO₂吸収量を解析します。これにより、創出されるカーボンクレジットの量を把握し、その結果をもとに、森林整備計画の立案やカーボンクレジットの創出・販売を行います。
これまで世羅郡森林組合は、持続可能な森林を守ることで地域に貢献してきましたが、今回のプロジェクトでは、日立システムズと協創し、創出したカーボンクレジットを広島県をはじめとする中国地方の企業に販売して、地産地消を実現する新たな森林活用方法で地域社会に貢献します。また、カーボンクレジットを全国の企業にも幅広く販売して、販売収益を森林整備に還元する仕組みを作ることで、持続可能な森林経営をめざします。
*1 カーボンクレジット:企業などが省エネルギー機器導入や森林の保護・植林などを行うことで生まれたCO2などの温室効果ガスの削減効果(削減量、吸収量)をクレジット(排出権)として発行し、他の企業などとの間で取り引きできるようにする仕組み。
*2 水源涵養機能:森林の土壌が降水を貯留し、河川へ流れ込む水の量を平準化して洪水を緩和するとともに、川の流量を安定させる機能のこと。また、雨水が森林土壌を通過することにより、水質が浄化される。
出典: 林野庁ウェブサイト(https://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/tamenteki/con_2_4.html)
背景
高齢化や担い手不足により多くの森林が未整備のまま放置され、未活用
一方、カーボンニュートラルに向けたカーボンクレジット創出には専門性の高い支援が必要
国土の約7割を森林が占める日本には、自然を活用したカーボンクレジット創出の大きな潜在能力があります。一方で、多くの森林が高齢化や担い手不足により、十分に整備されないまま放置され、森林本来の機能や価値が十分に発揮されていない状況が続いています。日本は2050年カーボンニュートラルの実現を掲げており、その達成に向けては、温室効果ガスの排出・削減量を企業間で売買可能にする仕組みであるカーボンクレジットの活用が不可欠とされています。日本では国が認証するJ-クレジット制度が運用されており、認証量も年々増加しています。
一方で、自治体や森林組合などの森林の所有者・管理者がカーボンクレジット制度を活用し、継続的な森林保全を行うためには、プロジェクト登録やモニタリング報告、認証取得など、専門性の高い対応が求められます。こうした業務負担や手続きへの不安が、クレジット創出のハードルとなっているのが実情です。
プロジェクトの概要
世羅郡森林組合のフロントラインワーカーの負荷を軽減するとともにカーボンクレジットを創出
日立システムズはこれまで宮城県石巻市や愛媛県久万高原町で地域の森林組合や森林事業者と協創し、カーボンクレジット創出の取り組みを行い、森林関連のドメインナレッジを培ってきました。
一方、世羅郡森林組合は「世羅高原の森林資源を守り、地域社会に貢献する。」ことを掲げ、森林整備事業を通じて持続可能な森林を育成しています。同時に、地域の水源涵養機能を高め、世羅台地の防災・減災に寄与するとともに、広島県内の工場や農地に水質の高い工業用水や農業用水を届ける役割を担っています。
今回、日立システムズが持つ森林データの分析技術と世羅郡森林組合が長年培ってきた森林整備の経験を組み合わせ、地域の水源涵養機能を維持・強化し、森林の価値を将来にわたって守ることを目的に森林の温室効果ガス吸収事業としてカーボンクレジット創出・販売をするプロジェクトを開始します。
今回のプロジェクトは、世羅郡森林組合が管理する森林を対象に、
①航空レーザー測量データなどの森林関連データの収集・整理
②吸収量の解析および創出クレジット量の正確な把握
③現状を踏まえたプロジェクト計画の策定
④制度に基づくカーボンクレジットの登録申請や審査対応
の4ステップで実施します。
これにより、世羅郡森林組合のフロントラインワーカーの負荷を軽減するとともに、森林整備計画の立案やカーボンクレジットの創出・販売に向けた取り組みを進めていきます。
そして、創出したカーボンクレジットを広島県をはじめとした中国地方の企業に販売して、地域企業のカーボンニュートラルに向けた取り組みを後押しします。世羅郡森林組合は、これまでの木材の販売や、水源涵養機能を高めることなどでの地域貢献に加え、カーボンクレジットの地産地消を実現することで地域社会に貢献します。また、カーボンクレジットを全国の企業にも幅広く販売して、販売収益を森林整備に還元する仕組みを作ることで、持続可能な森林経営をめざします。


今後の展望
森林整備とカーボンクレジット創出により環境価値向上と地域創生を推進
今後、日立システムズは、全国約300拠点のネットワークを活用し、自治体や森林組合などカーボンクレジット創出の取り組みを推進したいお客さまに本取り組みを展開していきます。
これにより、地域と企業が連携し、自然と共存しながら経済活動を行う仕組みづくりを後押しすることで、地域創生に貢献するとともにプラネタリーバウンダリーを超えないよう地球の環境を守りながら、ウェルビーイングが保たれた、持続可能な社会の実現に取り組んでいきます。
また、世羅郡森林組合は、今後も、J-クレジット創出に向けた取り組みを進め、森林が持つ環境価値を次世代へ継承することで、地域の未来づくりに貢献していきます。
■日立システムズのカーボンニュートラルについて
https://www.hitachi-systems.com/ind/carbon_neutral/
■日立システムズのカーボンニュートラル創出・販売の支援について
https://www.hitachi-systems.com/ind/carbon_neutral/solution/carbon-credit/index.html
■〔動画〕森林経営の手間を減らし、脱炭素をめざす【日立システムズの技術×森林組合の取り組み】
■関連するニュースリリース
・企業のカーボンオフセットなどの取り組みに活用できる森林由来のJ-クレジット創出・販売の支援を開始
詳細はhttps://www.hitachi-systems.com/news/2025/20250901.html をご覧ください。
・久万造林と日立システムズが持続可能な森林づくりに向けJ-クレジット創出のための協創を開始
詳細はhttps://www.hitachi-systems.com/news/2024/20240802.html をご覧ください。
日立システムズについて
日立システムズは、強みであるさまざまな業種の課題解決で培ってきたお客さまの業務知識やノウハウを持つ人財が、日立グループ各社やビジネスパートナーと連携し、One HitachiでLumada事業を中心に展開することにより、お客さまのデジタル変革を徹底的にサポート。日立グループのサステナビリティ戦略の下、環境・社会・企業統治を考慮した経営を推進することで、国連が定める持続可能な開発目標SDGsの課題解決に向けた価値を創出し、企業理念に掲げる「真に豊かな社会の実現に貢献」してまいります。
詳細は https://www.hitachi-systems.com/ をご覧ください。
■世羅郡森林組合について
世羅郡森林組合は、「世羅高原の森林資源を守り、地域社会に貢献する。」ことを使命とし、「森林の 生産力と防災力を伸ばし、伐って植えて育てる循環型森林施業経営を実現する。」という組合理念のもと、森林経営管理に取り組み森林整備をはじめ、組合員所有林の新植・下刈・除間伐・枝打等の整備に取り組んでいます。世羅町の面積の約7割は、森林が占めています。この森林の役割は、SDGs(持続可能な開発目標)にも大きく係わっており、世羅郡森林組合の役割は、今後益々大きくなっていくと考えています。更なる発展にむけ、持続可能な社会実現に貢献して参ります。
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