国際NGOプラン・インターナショナルが、世界的な食料危機に警鐘 深刻な飢餓に苦しむ世界8億1100万人のためにいますぐ行動を!
拡大するジェンダー不平等~早すぎる結婚(児童婚)、強制結婚、ジェンダーに基づく暴力、性的搾取、望まない妊娠が増加
国際NGOプラン・インターナショナル(所在地:東京都世田谷区 理事長:池上清子 以下、プラン)は、世界各地で発生している深刻な飢餓に対し、国際社会の迅速な行動を求めます。
現在、世界の8億1100万人の人々が深刻な食料不足に直面しています。その背景には、気候変動による洪水や干ばつ、各地で続く紛争、経済危機などによる食料価格の高騰、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックなど複数の要因があります。加えて、ウクライナでの紛争の激化は、食料価格や燃料費の高騰を招き、世界的な飢餓の危機を加速させています。食料サプライチェーンが寸断され、過去数十年でも類を見ない勢いで食料価格が上昇する中、深刻な飢餓が予想される地域「ハンガー・ホットスポット」に暮らす何百万人もの子どもたちには猶予がない状況です。
現在、少なくとも4500万人の子どもたちが、命を脅かす栄養不良の状態「消耗症」を患っています。
世界で最も飢餓が深刻な国々では、幼い子どもたちが、1日1食、時にはそれ以下の食事で生き延びています。多くの子どもたちは、空腹のため学校に行けず、いつ何を食べられるかが分からない状況です。
国連によると、世界の飢餓人口の70%は女の子と女性です。食料不足に陥ると、女の子への食料の分配が後回しになり、量も減らされる傾向にあります。また、切迫した状況下のコミュニティや家庭では、男の子に比べて女の子の方が中途退学する割合が高くなり、早すぎる結婚(児童婚)や、強制結婚、ジェンダーに基づく暴力、性的搾取、望まない妊娠の危険にさらされることになります。
食料不足は多くの国で女の子の教育に壊滅的な影響を与える可能性があります。食料不足に陥ると、男の子に比べて教育を受ける機会が少ない女の子たちは、両親が働いたり食べ物を探したりできるように、これまで以上に幼いきょうだいの世話などの家庭内労働を求められることが多くなります。その結果、学校を長期間休まざるを得なかったり、中途退学を余儀なくされたりするのです。
国際NGOプラン・インターナショナル最高経営責任者(CEO)スティーブン・オモロのメッセージ
「連日報道されているウクライナにおける敵対行為と砲撃に関するニュースの陰で、世界的な飢餓は危機的な状況に達しており、世界の飢餓人口は、今後ヨーロッパ全体の人口をも上回る可能性があります。
今、行動を起こさなければ、地球規模での壊滅的な飢餓が発生してしまいます。私たちはその瀬戸際に立たされているのです。ウクライナの紛争の影響を受けている人々に思いを寄せることも極めて重要ですが、国際社会がこの飢餓の危機にも注目し、人道的危機下にいるすべての人々を平等に扱うことを求めます。
中東レバノンからアフリカのソマリア、ニジェールに至る何百万人もの人々が、自分と家族が生きていくための最低限必要な食料を確保することも困難な状況に置かれています。さらに、ウクライナでの紛争の激化が、食料価格や燃料費の高騰を招き、世界的な飢餓を加速させています。
命を救うための人道的支援に早急に取り組まなければ、毎日30万人の人々が餓死の危険に直面すると言われています。国際社会、そしてプランを含む人道支援に携わる組織はともに力を合わせて、飢餓に直面し命を落とす危機に瀕している人々を救うため、今すぐ行動を起こさなくてはなりません」
プラン・インターナショナルは、子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会を実現するために世界70カ国以上で活動する国際NGOです。創立は1937年。長年にわたり、子どもや若者、地域の人々とともに地域開発をすすめてきました。すべての子どもたちの権利が守られるよう、とりわけ女の子や女性への支援に力を入れています。 |
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