トビラシステムズ 特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポート(2025年5月)
警察官をかたる詐欺が若年層に拡大、現役世代のオレオレ詐欺被害率50%超に
特殊詐欺やフィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:明田 篤、証券コード:4441、以下「トビラシステムズ」)は、2025年5月に当社調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを公開します。(調査期間:2025年5月1日〜 5月31日)
また、直近の当社調査で確認された傾向についてもお知らせいたします。
<調査サマリー>
◉ 国際電話番号の悪用が依然5割超、携帯電話番号の悪用も増加傾向
◉ 金融・決済サービスをかたるSMSの割合が3カ月連続で増加
◉ クレジットカード会社かたるSMS急増、証券会社かたるSMSも発生で不正アクセス注意
◉ オレオレ詐欺で現役世代の被害割合が50%超、若年層が狙われる3つの特徴とは
1. 詐欺電話レポート
○迷惑電話番号の割合で携帯電話が増加傾向
2025年5月に新たにトビラシステムズの迷惑電話番号データベースに登録された番号の種別割合は、国際電話番号が57.7%(前月比−4.4%)で減少傾向であるものの、依然割合全体の半数を占めています。
一方で、携帯電話番号の割合が増加傾向にあり、2025年5月は17.7%(前月比+3.8%)となりました。

○北米地域、中国の番号からの国際電話着信が引き続き多発
当社の調査で、2025年5月に着信件数が多かった国際電話の国番号は、上位からアメリカ合衆国やカナダなどの北米地域、中国、カンボジア、オーストリア、国際プレミアムレート(注1)でした。

2025年5月は、アメリカ・カナダなどの北米地域(+1)や国際プレミアムレート(+979)の電話番号を悪用し、警察、総務省、通信事業者などをかたる詐欺や、自動音声ガイダンスを使った詐欺が多発しました。
(注1)国際電話を使って海外の有料情報サービスにアクセスする仕組みで、通常の国際電話よりも高い通話料が発生する。
2. 詐欺SMSレポート
○金融・決済サービスをかたる手口の増加が続く
トビラシステムズの調査で、2025年5月に確認されたフィッシング詐欺のSMSの種別割合は、金融・決済サービスをかたる手口が47.5%、宅配事業者をかたる手口が45.2%となりました。金融・決済サービスをかたる手口の割合は3カ月連続で増加が続いています。
その他の手口では、電力会社をかたるSMSや、ブランド名を記載しない汎用的なSMSなどが増加し、7.2%となりました。

○クレジットカードブランドや証券会社をかたるSMSに注意
実在する企業やブランドをかたる詐欺SMSについて、2025年5月はクレジットカードブランド「Mastercard」をかたるSMSが1ヶ月を通して多数発生しました。また、「JCB」や「JACCS」などのクレジットカードブランドをかたるSMSも発生が見られました。
5月中旬には、「SBI証券」や「野村證券」などの証券会社をかたるSMSが発生しました。証券会社において、フィッシング詐欺により盗み取られたIDやパスワードなどを悪用した不正アクセス被害が発生する中、引き続き注意が必要です。

<参考資料>
フィッシング詐欺にご注意ください(Mastercard)
https://www.mastercard.co.jp/ja-jp/personal/get-support/phishing.html
【ご注意ください】JCBをかたる不審メールや偽サイトの詐欺が増加しております。(JCB)
https://www.jcb.co.jp/release/phishing_202105.html
ジャックスを騙った「なりすましメール」にご注意ください(JACCS)
https://www.jaccs.co.jp/service/information/phishing/
SBI証券を装ったフィッシングメール等にご注意ください(SBI証券)
https://www.sbisec.co.jp/ETGate/WPLETmgR001Control?OutSide=on&getFlg=on&burl=search_home&cat1=home&cat2=none&dir=info&file=home_info250204_phishing.html
【ご注意ください!】野村證券を装ったフィッシング詐欺による不正取引が当社において急増しています(野村證券)
https://www.nomura.co.jp/onlineservice/news/customer/2023/security_phishing.html?sc_cvid=top_bltn_link_01
詐欺SMSの検知状況をリアルタイムに観測し可視化する「詐欺SMSモニター」で、詐欺SMSに関する最新情報をご確認ください。
詐欺SMSモニター
3. <トピック>オレオレ詐欺被害が現役世代で急増中、20〜30代も危険
従来のオレオレ詐欺は、高齢者が狙われる傾向にありました。しかし近年は、警察官等をかたり捜査名目で現金をだまし取るオレオレ詐欺の急増により、被害年齢層が大きく変化しています。
警察庁の統計によると、オレオレ詐欺において、2023年まで被害の9割は高齢者(65歳以上)でした。しかし、2024年以降は65歳未満の被害者が急増、2025年に入ってからは65歳未満の被害者が50%を超え、被害年齢層の割合が逆転しました。とりわけ、65歳未満の割合のうち、20〜30代の若年層における被害が半数以上を占めています。

◯若年層が狙われやすい3つの特徴
(1)携帯電話がターゲットに
携帯電話に対する詐欺の架電が増加しています。警察庁の統計によると、2025年3月の警察官等をかたる捜査名目の手口において、被害者側の電話種別の約7割が携帯電話でした。日常的にスマートフォンを利用する若年層が狙われやすくなっています。
(2) “権威型”の手口に変化
オレオレ詐欺は、従来の親族を装う手口から、警察官等をかたる“権威型”の手口に移行しています。「不正利用がある」「捜査に協力しないと逮捕する」などと言われ、恐怖や不安から指示に従ってしまうケースが多発しています。
(3)オンラインツールや生成AIの悪用
警察官等をかたる詐欺手口では、電話からメッセージアプリに誘導され、偽の逮捕状や警察手帳の画像が送られてくる場合があります。さらに、事情聴取と称したビデオ通話で、警察官の制服を着た人物が登場したり、生成AIを使って映像を加工したりするなど、手口が巧妙化しています。インターネットバンキングで振り込みを求められるケースもあり、オンラインツールを使い慣れている世代が被害に巻き込まれてしまう危険もあります。


<詐欺の対策>
◉ 電話で「お金」や「キャッシュカード」の話が出たら詐欺を疑い、電話を切ってください
◉ 警察官がメッセージアプリやSNSで連絡をしたり、警察手帳や逮捕状の画像を送ったりすることはありません。このような連絡があった場合は対応しないでください
◉ 不審に思ったらすぐに電話を切り、家族や信頼できる人、最寄りの警察署、警察相談専用電話(♯9110)などに相談してください
◉ 国際電話番号を利用した特殊詐欺が多発しています。固定電話や携帯電話で、国際電話の着信拒否サービスを積極的に活用しましょう
<参考資料>
特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(警察庁)
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/sousa/sagi.html
ニセ警察詐欺に注意!#ニセ警察詐欺(警察庁)
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/241218/02.html
4. トビラシステムズについて

テクノロジーで社会課題の解決を目指し、特殊詐欺やフィッシング詐欺、グレーゾーン犯罪撲滅のためのサービスを提供しています。詐欺電話・詐欺SMS等の情報を収集・調査してデータベースを構築し、自動でフィルタリングする「迷惑情報フィルタサービス」は、固定電話、モバイル、ビジネス向けに展開し月間約1,500万人にご利用いただいています。
<会社概要>
会社名 :トビラシステムズ株式会社
代表者 :代表取締役社長 明田 篤
証券コード:4441(東証スタンダード市場)
設立 :2006年12月
所在地 :愛知県名古屋市中区錦2-5-12 パシフィックスクエア名古屋錦7F
公式サイト:https://tobila.com/
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