【系統用蓄電池の竣工後プロセス】「完成=市場参入」ではない―試験・運用準備までの実務工程を公開
設備の完成後も続く、アグリゲーターとの連携・試験・市場参入準備

サステナブルホールディングス株式会社は、系統用蓄電池が竣工してから電力市場での運用開始に至るまでの実務工程について、当社の取り組みをもとに整理しました。
系統用蓄電所は、設備工事が完了した時点で直ちに需給調整市場などへ参加できるものではありません。竣工後には、設備の動作確認、関係事業者との連携、アグリゲーターによる試験、市場参入に向けた各種準備など、運用開始までに複数の工程があります。
蓄電所は「竣工」で終わらない
系統用蓄電池の開発では、用地開発、系統連系、機器選定、設計・施工を経て設備が完成します。
一方、蓄電所の本来の役割は、完成した設備を実際に電力市場で運用し、充放電を通じて電力需給の調整に活用することです。
そのため、建設工事の完了はプロジェクトの重要な節目ではあるものの、事業としては市場運用開始までの準備が続きます。
竣工後から市場参入までの主な工程
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工程 |
主な確認内容 |
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竣工 |
蓄電池、PCS、EMS、高圧連系設備などの施工完了 |
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設備確認 |
各設備の動作や接続状態などを確認 |
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システム確認 |
蓄電池・PCS・EMSを含む設備間の連携を確認 |
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アグリゲーター連携 |
実際の市場運用を見据えて運用条件や制御方法を確認 |
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試験 |
市場参入に向けた応答・制御等の確認 |
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運用準備 |
関係者間で市場参入時期や運用体制を調整 |
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市場参入 |
必要な準備を経て電力市場での運用を開始 |
アグリゲーターとの連携が市場運用の鍵
系統用蓄電池を需給調整市場などで活用する場合、アグリゲーターとの連携が重要になります。
アグリゲーターは、蓄電池などの分散型エネルギーリソースをまとめ、電力市場での取引や制御を担う事業者です。
設備側では、アグリゲーターからの制御指令に対して、蓄電池やPCS、EMSが想定した動作を行えることを確認する必要があります。
そのため、施工会社が設備を完成させるだけではなく、その後の運用を担う事業者との情報共有や試験まで見据えて設備を構築することが重要です。
施工段階から「市場で動かすこと」を想定
市場参入後に使用する設備構成や制御方法を、竣工後に初めて検討するのでは、追加調整が必要になる可能性があります。
当社では、機器選定や設計・施工の段階から、蓄電池、PCS、EMS、高圧連系設備などを一つのシステムとして捉え、その後の試験・市場運用を見据えて案件を進めています。
特にEMSは、蓄電池やPCSなどを制御し、運用指令を設備へ反映する役割を担うため、設備単体だけではなくシステム全体としての確認が必要になります。
実案件でも竣工後に試験工程を実施
当社が機器選定・施工を手掛けた系統用蓄電池案件では、設備竣工後、需給調整市場への参入に向けてアグリゲーターによる試験を実施し、その後の市場参入準備を進めています。
このように、「設備が完成した日」と「市場で運用を開始する日」には時間差があり、その間に実運用を見据えた確認工程が必要となります。
当社では、施工をゴールとせず、市場運用につながる設備構築を意識してプロジェクトを進めています。
開発・施工から運用への橋渡しまで
系統用蓄電池では、用地開発、系統連系、機器調達、施工、市場運用がそれぞれ別の専門領域にまたがります。
当社は、これらの工程を個別に分断するのではなく、設備完成後の運用までを見据え、関係事業者と連携しながらプロジェクトを推進しています。
今後も、蓄電所を「建設する」だけでなく、「電力市場で機能する設備」として完成させることを重視し、系統用蓄電池事業に取り組んでまいります。
よくある質問
Q1.系統用蓄電池は竣工後すぐに市場へ参加できますか?
A1.必ずしも竣工直後に市場運用が始まるわけではありません。設備確認や関係事業者との調整、試験など、市場参入に向けた準備が必要です。
Q2.アグリゲーターはどのような役割を担いますか?
A2.蓄電池などのエネルギーリソースを活用し、電力市場での取引や設備制御などを担います。
Q3.施工会社とアグリゲーターは別々に対応するのでしょうか?
A3.役割は異なりますが、市場運用を想定した設備構築には、設備側と運用側の情報共有や連携が重要です。
Q4.市場参入前の試験では何を確認しますか?
A4.案件や市場によって内容は異なりますが、設備の制御や応答、システム間の連携など、実際の運用を想定した確認が行われます。
参考資料
・サステナブルホールディングス株式会社
「宮若蓄電所、アグリゲーターによる試験を完了」
・サステナブルホールディングス株式会社
「【系統用蓄電池の事業者選定】失敗しない6つの対応領域とは?」
・サステナブルホールディングス株式会社
会社概要

サステナブルホールディングス株式会社は、水事業、グランピング事業、再生可能エネルギー事業を展開しています。
再生可能エネルギー事業では、蓄電池や太陽光発電所に関する取り組みを通じて、再生可能エネルギーの普及・拡大を目指しています。
会社名:サステナブルホールディングス株式会社
代表者:代表取締役 茂木 健太
所在地:東京都渋谷区桜丘町3番2号 渋谷サクラステージ SAKURAタワー6階
事業内容:水事業、グランピング事業、再生可能エネルギー事業
コーポレートサイト:https://st-holdings.co.jp/
系統用蓄電池「Raptor」:https://raptor-sthd2.studio.site/
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