日揮グローバルと横河電機が月面プラント向け超遠隔通信に対応する制御システムの共同開発契約を締結
月の探査や開発を目指す動きは世界各国で見られ、例えば、米国主導の月有人探査計画であるアルテミス計画は、日本を含む32か国(2023年12月4日現在)のパートナーシップで進められています。また、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、将来的に宇宙輸送機や有人施設など向けに、月面での水資源を利用した水素・酸素供給プラントの構想検討を進めています。日揮グローバルと横河電機は、こうした構想のもとに月面にプラントが建設される可能性を踏まえ、地上で実績のあるプラントの運転・遠隔監視・制御技術や知見を活用し、重要な要素技術となる地球外通信に対応した制御システムの研究開発を進めます。
地球外通信に対応した制御システムは、地上に設置された制御システムから、地球外のプラントを制御する場合に、地上と地球外間との通信遅延およびその他の制約条件を考慮して構築された、通信・プロセス制御・操作監視を統合したシステムです。本共同開発では、日揮グローバルが持つエネルギープラントの制御・運転に関するノウハウおよび月面プラントに関するさまざまな検討を通して得た知見と、横河電機が持つ遠隔監視・制御技術を組み合わせて、通信遅延を模擬することが可能な実験装置を早期に設計・製作して、超遠隔通信対応の制御システムの最適解を検討し、2024年度内を目途に検討成果を得ていく予定です。
また本共同開発では、制御システムの心臓部(制御ロジックを実行するコントローラ)をプラントに設置する装置から分離しプラントを遠隔で制御・運転することで、プラントオーナーの生産計画への柔軟な対応や保守の向上に寄与できるよう、地上のプラント・施設への転用も視野に入れて検討を行います。
日揮グローバルは、2021年4月にJAXAと月面推薬生成プラントの構想検討に係る連携協力協定を締結、2021年11月には政府のスターダストプログラムにおける月面開発関連プロジェクトへ参画するなど、月面開発に向けて継続した取り組みを続けています。
横河電機は、宇宙を新事業分野の探索領域に位置づけており、2021年7月に宇宙事業の開拓に向けた専任組織を立ち上げています。2023年7月にはJAXAと人工衛星ALOS-2を利用した水道管網インフラ監視の事業実証を開始するなど、既存事業への宇宙インフラ利用を中心に幅広い事業開拓を進めています。
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