鉄鋼壁面走行ロボットが一般財団法人日本海事協会のInnovation Endorsement認証を取得
~ロボット技術で船舶保全のイノベーションおよび乗組員の安全性向上を推進~
●実証実験の様子は以下のURL(動画)をご参照ください
URL:https://www.youtube.com/watch?v=8pJgf9puYJc
Innovation Endorsementは、海事・海洋ビジネスの持続的な進化に貢献するため、革新的な取り組みに対して、第三者機関である日本海事協会が認証し、その展開をサポートするものです。本ロボットは、垂直壁の走行のみならず曲面や凹凸に対する高い走破性を特長とし、従来、人やロボットでのアクセスが困難であった高所へ移動し、当該部分の鮮明な写真撮影、点検を行えるだけでなく、オペレーターの遠隔操作により鉄板の板厚計測も可能で、その測定精度も0.01mm単位という高性能の機能を有しています。これにより、高所作業における危険を回避できるだけでなく、足場設置等が不要になり、労務費用や足場費用等の削減が見込まれます。更に、閉所空間における作業にも対応可能で、船員の酸欠等のリスクも排除できます。このような革新的なロボット性能、技術、更には、船舶点検に対する革新的な機能が評価され、先進的な取り組みを適用した製品・システム等が対象となる「製品・ソリューション」のカテゴリーにおいて、ClassNKのInnovation Endorsement認証を取得しました。
今回の実証試験の成功を受け、商船三井及びMOLSHIPの船舶運航・管理技術、住友重機械の有するロボット開発・製造技術を更に発展させると共に、ロボット性能・機能の向上やロボットにより得られる詳細なデータを利用したDX化を目指します。また、商船三井、MOLSHIP並びに住友重機械は、それぞれの強みを生かして、海運業界の抱える社会課題の一つである安全輸送を支える海上技術のイノベーションを進め、海上輸送による社会インフラを支えることでよりよい暮らし・働き方の実現を目指します。
【両社の社会課題への取り組み】
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題 (マテリアリティ)」 https://www.mol.co.jp/sustainability/management/issues/ を特定しています。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「安全輸送・社会インフラ事業を通じた付加価値の提供」および「Innovation 海の技術を進化させるイノベーション」にあたる取り組みです。
住友重機械グループでは、7つの重要な社会課題を特定し、事業活動を通じた取り組みを推進しています。本件は、そのうち「よりよい暮らし・働き方の実現」にあたる取り組みです。船舶を含む様々なインフラ構造物の保全を対象にした本ロボットの活用を通じて、持続可能な社会の発展に貢献していきます。
(註1) 本ロボットの動作原理の詳細は以下住友重機械ウェブサイトをご参照ください。
お知らせ 2022年度>鉄鋼曲面を吸着走行する新型ロボット機構の開発に成功
https://www.shi.co.jp/info/2022/6kgpsq000000lox9.html
(註2) 日本海事協会の立ち合いの下、船倉(貨物を積み保管する空間)内で本ロボットの実証試験を実施しまし
た。その結果、従来のロボットでは実現困難な船倉の隅・角・段差の乗り越え、壁面点検画像の取得、板厚
の計測に成功しました。
(註3) 詳細は以下日本海事協会ウェブサイトをご参照ください。
業務サービス>Innovation Endorsement Approach
https://www.classnk.or.jp/hp/ja/activities/techservices/dgd2030/iea/index.html
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