最優秀賞に農園たや、石川県知事賞に金沢機工 残業ほぼゼロの農業DXと、健康経営につなげたスモールDXで2社が全国大会へ

全国ワークスタイル変革大賞2026 東海・北陸大会 結果発表

JDX

東海・北陸大会の受賞者と審査員

全国ワークスタイル変革大賞実行委員会は、2026年10月9日(金)に金沢未来のまち創造館(石川県金沢市)で開催した「全国ワークスタイル変革大賞2026 東海・北陸大会」の審査結果を発表しました。

当日は東海・北陸の企業・自治体・大学6組が、デジタルを活用した働き方の変革について公開プレゼンテーションを行いました。戦略性・浸透度・成果・再現性・デジタル技術の活用・熱意の6つの観点で審査した結果、最優秀賞に株式会社農園たや(福井県)、石川県知事賞に金沢機工株式会社(石川県)が選ばれました。両社は、2026年12月16日(水)に東京・五反田で開催する全国大会に、東海・北陸エリアの代表として出場します。

受賞結果

最優秀賞

株式会社農園たや

発表タイトル:農業DXで脱・属人化!〜外国人材の技能解放と自律型組織への変革〜

最優秀賞:株式会社農園たや 代表取締役 田谷 徹 氏(右)

石川県知事賞

金沢機工株式会社

発表タイトル:社員主体のスモールDXが生み出す健康経営改革

石川県知事賞:金沢機工株式会社 水本 祥太 氏(右)

優秀賞

豊田市上下水道局

発表タイトル:AI未経験・AI不信への挑戦!「暗黙知会議」が紡ぐ水道DXと持続可能な技術継承モデル

優秀賞:豊田市上下水道局 岡田 俊樹 氏(右)

奨励賞

YPG(ヨシダ印刷グループ)

発表タイトル:【自分起点DXの連鎖】DX計画のアジャイル検証と、現場起点での業務ツールのGAS開発

三谷産業コンストラクションズ株式会社

発表タイトル:受注予測の高度化による経営・施工計画の最適化

国立大学法人金沢大学

発表タイトル:「楽しく、楽に」「Digital eXperience」を起点とした金沢大学業務DX推進プロジェクト

奨励賞の受賞者

※石川県知事賞は、石川県内の組織のうち最高得点の組織に授与しました。

受賞組織の取り組み概要と評価ポイント

株式会社農園たや(最優秀賞)

取り組み概要

福井県でベビーリーフを栽培する株式会社農園たやは、2018年の豪雪でハウス13棟が倒壊し、経営の立て直しを迫られました。設備に投資する余力がないなか、インドネシア人の特定技能人材が力を発揮できない原因を「言葉」「暗黙知」「権限」の3つと捉え、現場の仕組みを変えることに取り組みました。

・生成AIを使って業務アプリを自社開発し、全員にスマートフォンを配布。作業予定の共有、作業報告、動画・画像の手順書、作業時間の集計をアプリで行う

・社内で使う用語を統一し、日本語の習熟度にかかわらず業務が回るよう整理

・ミスや改善の報告を蓄積し、AIで分析して作業前のチェックリストや新人研修に活用

主な成果

・農繁期の月間残業時間(1人あたり):約45時間 → ほぼゼロ

・ベビーリーフの作付面積:45,000㎡ → 60,000㎡(33%増、ハウスの増設なし)

・給与:平均12.3%上昇

・外国人スタッフ8名の満足度:5点満点中4.89(2026年9月調査)

同社は現在、特定技能人材の受け入れを他の農家に広げる支援にも取り組み、福井県内の16企業・51名を支援しています。

評価ポイント

審査員4名全員の最高得点が一致しました。インドネシア人と日本人のスタッフが共に働く数少ない事例であること、豪雪被害からの再建の過程で「言葉」「暗黙知」「権限」という障壁をAIで乗り越えたこと、生成AIを使ってスマートフォンのアプリを10以上自作したことが評価されました。

金沢機工株式会社(石川県知事賞)

取り組み概要

産業用機械などを扱う技術専門商社(従業員114名)です。DXを「IT技術を駆使して、楽しく、儲ける体質を創ること」と定義し直し、健康診断の予約業務の外部委託と健康管理システムの導入、社員食堂の食券のデジタル化と予約システムの内製などを進めました。見直しで生まれた年間約577時間を社員の健康づくりに充て、保健指導の受診率は70%から100%に、健康メニューの満足度は71.2%から100%になりました。

評価ポイント

DXを分かりやすく定義し直し、楽しく前向きに取り組んでいる点。社内で作れるものは内製し、専門的な部分は外部のシステムを使い分けている点。業務の効率化にとどまらず、健康経営と従業員の幸せにつなげている点が評価されました。

豊田市上下水道局(優秀賞)

取り組み概要

全長3,664kmの水道管のうち約700kmが老朽管となり、熟練職員が減るなか、更新の優先順位を経験と勘に頼っていたことが課題でした。2020年に全国で初めてAIによる水道管の劣化予測診断を導入。現場の反発をきっかけに、熟練職員と若手が対話する「暗黙知会議」を開いて経験を数値化し、AIの結果と組み合わせて、更新すべき水道管を321kmに絞り込みました。会議に参加した若手職員のうち「仕事にやりがいを感じる」と答えた割合は、50%から80%に上がりました。

評価ポイント

24時間365日の安定供給を支える水道事業で、人が不足していくなか、熟練職員の暗黙知をAIに落とし込み、業務の効率化につなげた点が評価されました。

YPG(ヨシダ印刷グループ)(奨励賞)

取り組み概要

受発注システムの構想を、AIで作った試作画面で顧客に確かめ、早い段階で計画を見直しました。見積業務は Google Apps Script で社内ツールを作り、工数を70%削減。非エンジニアの社員が自ら業務ツールを作る動きが社内に広がっています。

評価ポイント

作る前に試作で確かめる進め方で、不要な開発を避けた点。社員が自ら業務ツールを作る「自分起点のDX」が社内に広がっている点が評価されました。

三谷産業コンストラクションズ株式会社(奨励賞)

取り組み概要

受注前の案件状況が見えず、情報がExcelに分散していた課題に対し、kintone と RPA で商談管理と基幹システムへの自動登録を構築しました。受注前の案件状況を全社で共有し、施工管理者の配置を受注前から検討できるようになりました。

評価ポイント

開発段階から営業の部課長を同席させ、経営陣も運用の意義を発信し続けることで、システムを現場に定着させた点が評価されました。

国立大学法人金沢大学(奨励賞)

取り組み概要

事務職員約800名を対象に、「楽しく、楽に」を合言葉とするDX推進プロジェクトチームを運営。参加者は26名から39名に増え、2025年は45件の相談に対応して約3,250時間を削減しました。

評価ポイント

参加を強制せず、学習の支援やゲームを取り入れた研修など、職員が前向きに参加できる工夫を積み重ねている点。職員個人と組織の両方が前向きになる設計が評価されました。

イベント概要

・名称:全国ワークスタイル変革大賞2026 東海・北陸大会

・開催日時:2026年10月9日(金)13:30〜16:30

・会場:金沢未来のまち創造館(石川県金沢市野町3丁目11-1)

・審査員:中山 五輪男(一般社団法人ノーコード推進協会 代表理事)、石川 浩司(一般社団法人ライトハウスDX支援協会 理事長)、宮永 博文(NPO法人石川県情報化支援協会 理事長)、齋藤 健(石川県商工労働部産業政策課 課長)

・主催:全国ワークスタイル変革大賞実行委員会

・共催:NPO法人石川県情報化支援協会

・全国DX推進パートナー:株式会社kubell、株式会社セールスフォース・ジャパン

・運営協力:HAL.Solution株式会社、ファーストトレード株式会社、サンメッセ株式会社、株式会社アーティスティックス、株式会社クレヴァシステムズ

・後援:中部経済産業局、東海総合通信局、北陸総合通信局、石川県、金沢市、(独法)中小企業基盤整備機構、(独法)情報処理推進機構、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、(一財)全国地域情報化推進協会、(一社)日本中小企業診断士協会連合会、(一社)テレコムサービス協会、(一社)日本コンピュータシステム販売店協会

・公式サイト:https://workstyle-transformation-awards.jp/

主催団体について

全国ワークスタイル変革大賞実行委員会は、一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会が事務局を運営しています。

・名称:一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会(JDX)

・事務局所在地:〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル5F KSフロア

・代表者:代表理事 森戸 裕一

・発足:2010年6月(法人化:2010年10月)

・事業内容:DX推進人材の育成、自治体DX推進プロジェクト、産業振興・政策提言ほか

・URL:https://jdxa.org

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会社概要

URL
https://jdxa.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
千代田区 九段南1-5-6 りそな九段ビル5F KSフロア
電話番号
0120-640-702
代表者名
森戸裕一
上場
未上場
資本金
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設立
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