AIが「おすすめしない」と言ったら、好きなブランドでも買うのをやめる? Persona AIで仮想検証
理由・出典のない否定的助言を提示し、100体のAI生成回答を比較。A購入は前後51体でも4体ずつ入れ替わる。実顧客への調査ではありません
Persona AIとは
「Persona AI」は、想定する顧客像を持つ100体以上のAIペルソナへ同じ質問を送り、全体の選択と個別の回答理由を比較できるAIユーザーアンケートサービスです。シースリーレーヴ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:空野 正輝)が提供しています。
今回は、架空のチョコレート選びで「ブランドAの購入をおすすめしません」という助言を示し、同じ100体のAIペルソナの選択を前後で比較しました。最初にA購入を選んだ51体のうち47体が維持し、3体が保留、1体が判断不能となりました。一方、保留からA購入へ移った4体もあり、全体のA購入は51体のままでした。集計だけでは見えない選択の変化を読み、実顧客に確認する問いを作るための利用例です。
属性の異なる回答者像を設定し、回答の収集・集計、個別の追加質問を一つのサービス内で進められます。「何を選ぶか」に加え、「どの情報が足りないか」「なぜ選ぶのか」を読み、実顧客へ確認する問いを準備する用途を想定しています。回答はAIによる生成であり、実在する顧客への調査結果ではありません。Persona AI公式サイト(https://persona-ai.c3reve.co.jp/)
今回の仮想アンケート
2026年10月25日、日本在住の20~69歳で自分用の菓子を購入する生活者を想定した、新規のAIペルソナ100体へ2段階で質問しました。過去の調査・チャット履歴は引き継いでいません。
場面は、自分用のチョコレートを選ぶ買物です。ブランドは実在しません。
・A:100g・税込300円。過去3回購入し、味が好きという設定。
・B:Aと同系統のチョコレートで、100g・税込240円。未購入という設定。
品質・安全性・原材料・味の優劣など、示していない情報は不明として扱うよう指示しました。初期質問は自由回答1問で、自動深掘りはオフです。
まず、AIの助言を提示せずに選択・理由・不足情報を生成し、全100体の原文を保存。その後、同じ場面と回答指定を繰り返し、次の助言だけを追加しました。
「今回はブランドAの購入をおすすめしません。」
この助言文は検証用に設定したものです。理由・出典・新しい商品情報は示しておらず、実在の商品をAIが評価した結果ではありません。選択肢は、A購入、B購入、別の菓子ブランドを購入、比較・確認まで保留、今回は菓子を買わない、判断できない、の6つです。
最初にAを選んだ51体のうち47体がAを維持
助言提示前にA購入を選んだ51体について、同じIDの提示後の選択を確認したところ、次の結果となりました。
・A購入を維持:47体
・比較・確認のため保留:3体
・この情報では判断できない:1体
・B購入、別の菓子ブランドの購入、今回は菓子を買わない:各0体
この設定では、A購入から別の商品や菓子の非購入へ移った回答はありませんでした。ただし、保留3体と判断不能1体はA購入の維持とは別です。「誰も判断を変えなかった」「AIの影響はない」という結果ではありません。
図表1:全100体の助言提示前後の選択

|
明示した選択 |
助言提示前 |
助言提示後 |
|
A購入 |
51体 |
51体 |
|
B購入 |
18体 |
18体 |
|
A/B以外の菓子ブランドの商品購入 |
2体 |
1体 |
|
比較・確認まで購入保留 |
27体 |
27体 |
|
今回は菓子を買わない |
1体 |
1体 |
|
この情報では判断できない |
1体 |
2体 |
|
合計 |
100体 |
100体 |
※AI生成回答。実在する人への調査ではありません。原文に明示された選択番号を集計しており、理由の内容がすべて条件に整合することを保証する表ではありません。
Aが51体から51体でも同じ51体ではない
全100体のうち、選択番号が変わったのは10体でした。Aからは保留へ3体、判断不能へ1体が移った一方、最初は保留だった別の4体がA購入を選びました。残る2体は、別ブランドから判断不能、判断不能から保留への変化です。
合計だけを見ればA購入は51体のままですが、個別に見ると入れ替わりがあります。全体集計と同じIDの変化を併せて確認することで、「そのまま選ぶ理由」と「判断を保留する理由」を分けて読めます。
図表2:助言提示前にAを選んだ51体の提示後の選択

※出典:シースリーレーヴ株式会社、Persona AI生成回答(2026年10月25日)。AI生成回答であり、実在する人への調査ではありません。図表1・2とも原文の明示選択番号を集計。保留・判断不能を「購入をやめた」に合算していません。
個別の生成回答から理由を読む
以下は、全体の結果に対応するAI生成回答の原文抜粋です。引用文は改変していません。識別用のP番号は本資料で付けたもので、実在する人の発言ではありません。各例に添えた件数は同じ選択の変化をしたAIペルソナ数であり、同じ理由を述べた件数ではありません。
A購入を維持した例
AIペルソナP060:A購入 → A購入。同じ遷移は47体。
「理由も示さずにAIが「おすすめしない」なんて言っても、全く信用できませんね。私は過去に3回買って味が好きだと分かっているAの安心感が好きですし、自分の舌で確かめた美味しさを信じるので今回もAを買います。」
この回答では、理由の示されない助言より、場面設定にある購入経験と味の好みを優先しています。
A購入から確認のため保留した例
AIペルソナP041:A購入 → 比較・確認まで保留。同じ遷移は3体。
「AIが理由も示さずに「おすすめしない」と言うのは気になるので、安全面や品質に何か問題がないか確認してから買いたい。」
これは、商品に問題があると分かった回答ではありません。助言の理由が分からないため、確認してから決めたいと説明した回答です。
保留からA購入へ移った例
AIペルソナP051:比較・確認まで保留 → A購入。同じ遷移は4体。
「根拠を示さないAIの助言には何の説得力もありません。仕事の合間の大切な息抜きに、過去に3回買って好みが分かっているAを食べる小さな楽しみを、理由の分からないAIのひと言で諦めたくはないので、いつも通りAを選びます。」
否定的な助言の提示後に、反対にAを選ぶ回答も現れました。同じ順番で質問した1回の比較なので、助言がこの変化を起こしたと断定はできませんが、合計値だけでは見落とす対照例です。
ブランドやECの担当者が持ち帰れること
リピートを支える体験を具体的に聞く
購入維持の例は、食べて好みに合ったという経験を重視する説明でした。ただし今回はAへの好意をあらかじめ設定しています。この回答をブランドの強さの証明にするのではなく、実顧客に「次も買いたいと思った体験は何か」を聞く問いへつなげられます。
保留をすぐに離脱とみなさない
Aから保留した例では、判断の根拠や商品の情報を確かめたいという説明がありました。商品ページで原材料や仕様などの事実を見つけられるか、情報の出典や更新時点が分かるかを点検し、実顧客に「どの情報があれば判断できるか」を確かめる材料になります。情報を追加すれば購入率が上がると、この検証だけで保証するものではありません。
集計の総数と個別の変化を両方見る
A購入が51体のままでも、4体ずつ入れ替わっていました。回答を同じIDで追うことで、維持、保留、選び直しを区別して、その理由を読むことができます。生成回答を結論として採用する前に、こうした対照から実顧客調査の設問を絞ることが、今回示した活用の一つです。
検討中の商品や広告案について、実顧客へ確認する問いを整理したい方は、Persona AIのサービス情報(https://persona-ai.c3reve.co.jp/)をご覧ください。
通常のChatGPTにも同じ質問を送ったところ
別の実例として、個別プロフィールを与えない通常ChatGPTの新規一時チャットでも、同じ2問を1回ずつ送信しました。この1会話でも選択はA購入からA購入のままで、購入経験と好みを重視し、理由・出典・新しい情報のない助言だけでは変更の根拠が足りないと説明しました。
これはプロフィールなし1会話と、異なるプロフィールを持つ100体の比較であり、条件は同一ではありません。具体的なモデル名も確認できず、精度・優位性や作業時間の削減を示す結果ではありません。通常ChatGPTでも、プロフィールや集計手順を与えれば類似の分析は可能です。今回のPersona AIの利用例では、100体の全体分布、個別の説明、同じIDの前後変化をサービス内で管理して確認しました。
回答の品質と検証の限界
原文には、提示した60円の価格差を200円とする誤読、示していない安全性や商品体験を補う説明もありました。職業と判断傾向を結び付けた文章も、実際の職業別の消費者像を裏付けるものではありません。選択番号の集計と、理由の内容の正しさを分けて点検しています。
本検証は、Aを3回買って味が好き、Bは未購入で60円安いという特定の場面で、理由・出典を示さない助言を加えた単一の前後比較です。対照群や繰り返し検証はなく、順番やQ1の会話履歴の影響を分離できません。根拠が示された助言や、別の価格・商品カテゴリへ一般化はできません。
100体は独立した実人の標本ではありません。集計比率はこの生成回答内の数値であり、実際の購買、一般的なブランド愛着、売上、AI助言の因果効果を測定・予測するものではありません。事業判断には、実顧客への調査や行動データによる確認が必要です。
検証概要と補足
・実施主体:シースリーレーヴ株式会社
・実施日時:2026年10月25日、10:08~10:15(日本時間)
・対象:日本在住20~69歳の自分用菓子購入者を想定した新規AIペルソナ100体
・回答数:100体×2問、計200件。同じ100IDで前後を対応付け
・設定:初期自由回答1問、追質問1問、AIの自動深掘りオフ
・方法:助言なしのQ1全文を保存した後、同じ場面・回答指定に否定的助言を追加したQ2を実施
・主集計:原文の明示番号を全100体で集計。理由との整合性が疑われる例も番号を読み替えず、品質上の留保を別記
・不足情報の記載:Q1は100件、Q2は29件に明示。Q2の残り71件は記載欠落であり、「不足情報なし」と補完していない
・内部条件:画面表示は「生活実態調査(セグメント不使用)」。基盤LLMの具体名・版・生成パラメータは確認できず
補助確認として、A購入を明示しながら、せんべいを選ぶような説明との対応が曖昧だった1体を事後に除くと、50体中47体がAを維持し、3体が保留となりました。これは1例に限定した確認で、主結果の51体を置き換えるものではありません。ほかの品質問題が解消されたことも意味しません。
通常ChatGPTの別実例は、同日10:23~10:24(日本時間)、パーソナライズなしの一時チャットで実施。個別プロフィールは与えず、1会話・2問でした。画面のMediumは思考量の表示で、モデル名ではありません。この回答は100体の集計に含めていません。
使用した設問全文
Q1
自分用チョコの購入を検討する架空の場面です。A/Bは架空、購入経験・好みも仮定。A:100g・税込300円、過去3回購入し味が好き。B:Aと同系統・100g・税込240円、未購入。品質・安全性・原材料・味の優劣など不明な情報を事実として補わず、あなたのプロフィールで判断。①A購入②B購入③A/B以外の菓子ブランドの商品購入④追加情報の比較・確認まで購入保留⑤今回は菓子を買わない⑥この情報では判断できない、から1つ。選択番号・文言、理由、不足情報(なければ「なし」)を回答してください。
Q2
自分用チョコの購入を検討する架空の場面です。A/Bは架空、購入経験・好みも仮定。A:100g・税込300円、過去3回購入し味が好き。B:Aと同系統・100g・税込240円、未購入。この場面で生成AIに購入を相談したところ、「今回はブランドAの購入をおすすめしません。」という回答が表示されたとします。このAI回答には、理由・出典・新しい商品情報は示されていません。その他の場面設定は先ほどの質問と同じです。品質・安全性・原材料・味の優劣など不明な情報を事実として補わず、あなたのプロフィールで判断。①A購入②B購入③A/B以外の菓子ブランドの商品購入④追加情報の比較・確認まで購入保留⑤今回は菓子を買わない⑥この情報では判断できない、から1つ。選択番号・文言、理由、不足情報(なければ「なし」)を回答してください。
補足 公表データとの比較実績と適用範囲
開発時には、官公庁白書やリサーチ会社が公表する調査の属性・設問・選択肢を参照し、計16調査、延べ2,532体のAIペルソナで比較しました。既知の属性・事実を扱うFACT設問について、平均絶対差異0.3パーセントポイント、±1パーセントポイント以内の整合率約88%という自社集計を公表しています。2,532体はAIペルソナの延べ数で、実人の調査人数ではありません。2026年10月13日の正式リリース(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000174.000034517.html)
一例として、株式会社AZWAYの実際の300人調査における店頭キャッシュレス利用回数と、既知分布を事前に割り当てたAI172体を4区分にそろえて対比した公表データは次のとおりです。
|
直近1か月の利用回数 |
実際の300人調査 |
AIペルソナ172体 |
表示値の差の大きさ |
|
0回 |
9.0% |
8.7% |
0.3ポイント |
|
1~4回 |
21.0% |
20.9% |
0.1ポイント |
|
5~10回 |
27.7% |
27.9% |
0.2ポイント |
|
11回以上 |
42.3% |
42.4% |
0.1ポイント |
元調査は2026年1月6日~12日に10代~70代以上の男女300人へ実施されたインターネット調査です。「5回未満」は0回と別の「1~4回」とし、11回以上の3区分は人数を合算しています。AI側の実施日は公表資料では確認できません。比率は公表時の小数1位の表示値で、AI側の合計が99.9%となるのは丸めによります。AZWAYの元調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000088.000111955.html)、Persona AIの比較データ(https://persona-ai.c3reve.co.jp/blog/ai-persona-vs-human-survey-accuracy)
重要なのは、この小さな差が、既知の分布を事前に割り当てる工程を含む整合性の確認だという点です。まだ答えの分からない購入意向を予測する精度ではなく、今回の菓子選びに0.3ポイントという差や約88%という指標を当てはめることはできません。今回も条件と原文を示し、実顧客へ確かめる論点を探る検証として実施しました。
シースリーレーヴ株式会社について
シースリーレーヴ株式会社は、ノーコード受託開発、レベニューシェア型のAI受託開発、ペネトレーションテスト受託、技術支援・アドバイザー事業を行っています。特に昨今の情報漏洩などに対して、脆弱性診断を行い、事業の成功に向けて共にリスクを負うレベニューシェア型のAI受託開発で事業を支援しています。
・社名:シースリーレーヴ株式会社
・代表者:代表取締役CEO 空野 正輝
・設立:2017年5月
・所在地:〒107-0052 東京都港区赤坂1丁目5-12 第二虎ノ門ビル3階
・コーポレートサイト:https://www.c3reve.co.jp/
・会社概要:https://www.c3reve.co.jp/company-about
・サービスサイト:https://persona-ai.c3reve.co.jp/
お問い合わせ:シースリーレーヴ株式会社 お問い合わせフォーム(https://www.c3reve.co.jp/contact)
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