【明治のにぎわい、庶民の娯楽】大阪歴史博物館 特集展示「千日前の興行師・奥田辨次郎」を開催します

大阪歴史博物館では、令和8年(2026)11月25日(水)から令和9年(2027)2月1日(月)まで、特集展示「千日前の興行師・奥田辨次郎」を開催します。

大阪市博物館機構

 本展では、明治時代に興行師として千日前の発展を牽引した奥田辨次郎(べんじろう、1837-1898)とその家族に焦点を当てます。

 歓楽街として有名な千日前(大阪市中央区)は、江戸時代まで刑場と墓地があった地域でした。明治時代に難波新地から興行場が移転され、驚く速さで歓楽地へと生まれ変わります。千日前の通りには小屋が立ち並び、寄席、娘義太夫、二輪加(にわか:寸劇の一種)、軽業(かるわざ:アクロバット)、曲馬、ヘラヘラ踊り、生人形(いきにんぎょう)…と多様なジャンルの出し物が展開されました。

 辨次郎一家は刑場跡(日本橋駅と難波駅の中間付近)に奥田席と称した見世物小屋を建て、軽業を中心に興行していました。海外の曲馬団や手品師と組んだ見世物も話題となり、千日前のにぎわいを創出してきました。さらに台湾の各都市を巡って興行を開催するなど海外でも活躍しました。

 当館では、平成21年(2009)にご子孫・奥田幸治郎氏により寄贈された辨次郎一家の資料群を所蔵しています。これらの資料群から奥田席の芳名帳、芸人の写真、帳簿などを展示し、辨次郎一家の興行の実態に迫ります。

おもな展示資料

奥田辨次郎木像(おくだべんじろうもくぞう) 明治21年(1888) 大阪歴史博物館蔵(奥田幸治郎氏寄贈)

 辨次郎は明治3年(1870)ごろから見世物興行に携わり、広島県など大阪府以外の地域でも興行活動を行っていました。この作品は仏師・山崎春吉(後の朝雲、1867-1954)による肖像彫刻です。地方での興行を行っていた際に、博多に住んでいた朝雲と関係ができ、制作を依頼したものと考えられます。右手の中には棒らしき造形物があり、もともとは扇子を握っていたと思われます。穏やかな表情と威厳ある堂々とした姿から、興行師・辨次郎像を印象づけます。

控帳(ひかえちょう) 明治29年(1896)ごろ 大阪歴史博物館蔵(奥田幸治郎氏寄贈)

 奥田席の図面や布令の書き写しなど、備忘録的に使用された文書です。その中でも奥田席を訪れた人々による記帳は全体の9割を占めます。仕入れ先の業者から役者、文人、海外の方まで、その数およそ900名に及びます。新派俳優の山口定雄(やまぐちさだお、1863-1907)や小説家・演劇評論家の渡邊霞亭(わたなべかてい、1864-1926)らの名前もあり、近代の大衆文化におけるキーパーソンが次々と訪問していたことがわかります。

(左)表紙 (右)本紙の一部

芸人の写真(げいにんのしゃしん) 近代 大阪歴史博物館蔵(奥田幸治郎氏寄贈)

 左は西洋奇術、右は鳩の曲芸を行う芸人たちを写したと思われる写真です。辨次郎一家は軽業の魅力を海外にまで広げたと称されています。それを証明するように、辨次郎一家の資料群には見世物小屋に出演していた芸人や、来日した海外曲馬団の写真が残っています。中には右の写真のように子どもが写る写真も含まれており、当時の諸芸の在り方を知ることができます。

ニコライバロフスキー 一座興行計算簿(にこらいばろふすきーいちざこうぎょうけいさんぼ) 明治44年(1911) 大阪歴史博物館蔵(奥田幸治郎氏寄贈)

 ロシアの大規模な曲馬団・ニコライバロフスキー 一座と組んだ興行の帳簿で、この時は辨次郎の息子・徳次郎(1865-1929)が二代目奥田辨次郎として興行主を務めました。帳簿には日々の興行実績が「上り金額(あがりきんがく:売上)」「敷物代金額(しきものだいきんがく:席料)」「人員(じんいん:観客数)」と項目を分けて明記されています。明治時代の興行における1日当たりの売上金額、来場者1人当たりの消費額が算出できる貴重な資料です。

関連行事

◆展示解説

  • 日時:令和9年(2027)1月11日(月・祝) ※午後2時から30分程度

  • 担当:奥本未世(大阪歴史博物館 学芸員)

  • 会場:大阪歴史博物館 8階 特集展示室

  • 参加費:無料 (ただし、入場には常設展示観覧券が必要です)

  • 参加方法:当日直接会場へお越しください(事前申込不要)

開催概要

  • 名称:特集展示「千日前の興行師・奥田辨次郎」

  • 主催:大阪歴史博物館

  • 会期:令和8年(2026)11月25日(水)~令和9年(2027)2月1日(月)

  • 休館日:火曜日・年末年始(12月28日~1月5日)

  • 開館時間:午前9時30分~午後5時 ※入館は閉館の30分前まで

  • 会場:大阪歴史博物館  8階  特集展示室

    〒540-0008 大阪市中央区大手前4-1-32

    電話 06-6946-5728  FAX 06-6946-2662

     https://www.osakamushis.jp/

     (最寄駅)Osaka Metro谷町線・中央線「谷町四丁目」駅②・⑨号出口、大阪シティバス「馬場町」バス停前

  • 観覧料:常設展示観覧料でご覧になれます。

    大人600円(540円)、高校生・大学生400円(360円)

    ※( )内は20名以上の団体割引料金

    ※中学生以下・大阪市内在住の65歳以上(要証明証提示)の方、障がい者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料

  • 展示資料数:約40点

本展はJPSP科学研究費25K03795の助成を受けた研究成果の一部です。

取材について

取材をご希望の場合は、事前に下記担当までご連絡ください。

(連絡先)大阪歴史博物館企画広報課企画広報係

電話:06-6946-5728 FAX:06-6946-2662

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会社概要

URL
https://ocm.osaka/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
大阪府大阪市中央区大手前4丁目1番32号 大阪歴史博物館内
電話番号
06-6940-4330
代表者名
真鍋精志
上場
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資本金
-
設立
2019年04月