デジタルデータソリューション、KPMGコンサルティングと「サイバー 攻撃時代のBCPと事業継続」セミナーを共催【セミナーレポート】
~サイバー攻撃の脅威は、システム障害にとどまらず「経営危機」へ。実被害事例から考える、初動対応と事業復旧への備え~
デジタルデータソリューション株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:熊谷 聖司、以下デジタルデータソリューション)は、2026年8月18日(火)、KPMGコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:佐渡 誠、関 穣、田口 篤、以下KPMGコンサルティング)と共催セミナーとして、「サイバー攻撃時代のBCPと事業継続~システム停止を前提とした対応の要点~」を開催しました。本セミナーでは、実際のサイバーインシデント事例を交えながら、サイバーBCPの考え方や、インシデント発生時の初動対応、事業復旧に向けた備えについて解説し、サイバー攻撃を事業継続に関わる経営課題として捉える重要性を伝えました。

「平時」と「有事」の境界が曖昧に、重要性が高まるサイバーBCP
近年、サイバー攻撃が高度化・巧妙化する中で、サイバーセキュリティ対策は情報漏えいを防ぐための施策にとどまらず、企業の事業継続を左右する重要な経営課題となっています。実際に、サイバー攻撃によるシステム停止やサプライチェーンの寸断など、企業活動に深刻な影響を及ぼす事案も発生しています。こうした状況を受け、攻撃を完全に防ぐことだけではなく、インシデントの発生を前提に、迅速な初動対応から事業継続・復旧までを見据えた体制の構築が求められています。
セミナーの冒頭では、KPMGコンサルティングの足立氏より、近年、サイバー攻撃を行う組織やその目的が多様化しており、国家が関与するサイバー攻撃などもみられると説明がありました。また、企業を取り巻く「平時」と「有事」の境界が曖昧になっている現状について触れ、従来の自然災害を想定したBCPに加え、サイバー攻撃に対しても備えることが重要だと指摘しました。
こうした背景のもと、本セミナーでは、サイバー攻撃によるシステム停止を前提に、インシデント発生時の初動対応や事業復旧、BCPのあり方について、実務と経営の両面から解説しました。
サイバー攻撃の脅威は、システム障害にとどまらず「経営危機」へ―被害を左右する初動の意思決定
デジタルデータソリューションの取締役 兼 営業本部長の関根は、「サイバー攻撃は防げない時代へ~実被害事例から学ぶレジリエンス経営と経営層の意思決定~」と題し、サイバー攻撃が企業の事業継続に与える影響と、被害を最小限に抑えるための初動対応や経営層の備えについて解説しました。

講演の冒頭では、「明日の朝、出社したら基幹システムがすべて停止していた場合、何を基準に事業継続の判断を下すのか」と参加者に問いかけました。システムを停止するのか、取引先や顧客にいつ説明するのか、復旧と証拠保全のどちらを優先するのかなど、インシデント発生時には短時間で多くの意思決定が求められます。こうした有事の判断を迅速に行うためには、サイバー攻撃を経営課題として捉え、初動対応と平時の備えをあらかじめ整えておくことが重要です。関根は、その考え方を次の3点に整理しました。
1.サイバー攻撃の脅威は、システム障害にとどまらず「経営危機」へ
2.被害を拡大させる最大の原因は、攻撃の高度さだけでなく「初動の遅れ」である
3.経営層は、判断基準・指揮系統・外部連携を平時に決めておかなければならない
サイバー攻撃によるシステム停止は、受発注や生産、出荷、サービス提供など、企業活動のさまざまな領域に影響を及ぼします。情報漏えいが発生した場合には、顧客・取引先への説明や行政対応なども必要となり、被害はIT部門にとどまらず、事業運営や企業活動全体へ波及する可能性があります。
こうした影響を踏まえ、「サイバーレジリエンス」とは、サイバー攻撃やシステム障害が発生しても、事業への影響を抑え、早期に回復できる力・体制であると説明しました。従来のように侵入を防ぐことだけを重視するのではなく、侵入されることも前提に、「予防」「検知」「対応」「復旧」までを一体で考えることが重要だとしました。

特にインシデント発生後は、事業への影響とリスクを見極め、何を止め、何を継続するのかを判断する必要があります。ネットワークを介した感染拡大の防止と事業継続のバランスを取りながら、どこまで遮断するのかを見極めることも求められます。さらに、顧客・取引先・当局への説明のタイミングや内容、証拠を保全しながら調査と復旧をどのように並行して進めるのか、誰に権限を委譲し、誰が最終責任を持つのかといった判断も必要になります。

こうした初動判断は、被害の最小化や事業復旧のスピードにも大きく影響します。有事において迅速かつ適切な判断を行うためには、平時から判断基準や指揮系統・役割を明確にしておくとともに、実際のインシデントを想定した訓練を通じて、継続的に対応体制を見直していくことが重要だと締めくくりました。
高度化するランサムウェア攻撃―被害拡大を防ぐ初動対応とバックアップ体制
デジタルデータソリューション サイバーセキュリティソリューション事業部の川口は、「インシデント対応の最前線から紐解く、進化するランサムウェア攻撃の実態と初期対応の急所」と題し、SOCアナリストとして実際にサイバー攻撃の監視・分析に携わる立場から、近年の攻撃手法の変化と、初動対応から復旧までのポイントについて講演しました。
近年は、DXやクラウド、SaaSの普及に伴って企業が管理するIT資産や外部との接続点が増え、攻撃対象となる領域そのものが拡大しています。一方、攻撃者側でも、ランサムウェアの開発・運営、認証情報の売買、攻撃の実行などを役割ごとに分業する「RaaS(Ransomware as a Service)」が広がり、サイバー犯罪の組織化・分業化が進んでいると説明しました。
また、デジタルデータソリューションが実際に対応したサイバーインシデントとして、システム障害への対応が長期化し、決算業務にまで影響が及んだ事例を紹介。さらに、対応の長期化に伴い、複数の対応がシステム担当部門に集中し、大きな負担となったケースにも触れ、サイバー攻撃が事業運営や復旧体制そのものに影を落とす実態を示しました。
こうした復旧の長期化を防ぐうえで、川口は、バックアップ・復旧体制の重要性にも言及。ランサムウェア攻撃では、データの暗号化に加え、バックアップ環境の特定や復旧機能の妨害・無効化まで行われるケースがあるため、「単にバックアップを取得しておくだけでは十分ではない」と指摘しました。そのうえで、事業継続に必要なシステムやデータの復旧優先順位を定め、本番環境とは分離し、改ざんや削除を防止した状態(イミュータブル化)でバックアップを保護するとともに、定期的な復元テストを通じて、実際に復旧可能な状態かを確認しておく重要性を示しました。

バックアップ・復旧体制の整備状況によって、インシデント発生後の復旧までに要する時間には大きな差が生じるとし、分離したバックアップの保持と復旧体制の事前整備の重要性を強調しました。
システム停止を前提とした「サイバーBCP」と事業継続
KPMGコンサルティングからは、土谷氏、大西氏、小出氏、の3名が登壇し、サイバー攻撃によるシステム停止を前提としたBCPや事業継続のあり方について解説しました。
講演では、自然災害などを主に想定してきた従来のBCPに対し、サイバー攻撃ではシステム自体が長期間利用できなくなる可能性があることから、従来とは異なる備えが必要になると説明。システムの復旧だけでなく、重要業務の優先順位や代替手段など、システム停止中も事業を継続するための対応をあらかじめ検討しておく必要性を示しました。
また、サイバーインシデントでは被害状況が刻々と変化するため、あらかじめ定めた計画をそのまま実行するだけでは十分ではなく、状況に応じて判断を重ねていくことが求められます。誰が何を基準に判断するのかを平時から整理するとともに、IT部門だけでなく、事業部門や広報・法務などが連携し、事業継続や対外コミュニケーションまでを見据えた体制を構築することが重要だとしました。
さらに、自社だけでなく、取引先や業界全体を含めて事業継続力を高める「集団的レジリエンス」の考え方にも触れ、企業間の連携や共同訓練などを通じて、サプライチェーンや社会全体で事業継続力を高めていく必要性を示しました。

サイバー攻撃を完全に防ぐことが困難となる中、企業には、攻撃の予防だけでなく、早期検知、迅速な初動対応、インシデント調査、事業復旧までを一体で捉えたサイバーレジリエンスの強化が求められています。デジタルデータソリューションは今後も、累計58万件以上のデータインシデント対応や実際の現場で培った知見を生かし、企業のインシデント対応力と事業継続力の向上を支援するとともに、より多くの企業が安心して事業を継続できる社会の実現に貢献してまいります。
■KPMGコンサルティング株式会社 会社概要

KPMGコンサルティングは、戦略・イノベーション、ビジネス変革、テクノロジーコンサルティング、エンタープライズソリューション、リスクコンサルティングなどの領域において、企業や組織の変革を支援する総合コンサルティングファームです。豊富な経験とスキルを有するコンサルタントがKPMGジャパンを構成する10のプロフェッショナルファーム間で連携し、KPMGのグローバルネットワークを活用しながら、企業価値向上の実現に向けて伴走支援します。
名称 :KPMGコンサルティング株式会社(http://kpmg.com/jp/kc)
所在地 :〒100-0004 千代田区大手町1丁目9番7号 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー
代表者 :代表取締役 佐渡 誠、関 穣、田口 篤
設立 :2014年7月
事業内容:戦略・イノベーション、ビジネス変革、テクノロジーコンサルティング、エンタープライズソリューション、リスクコンサルティングの各領域におけるコンサルティングサービス
■デジタルデータソリューション株式会社 会社概要

「困った人を助け、困った人を生み出さず、世界中のデータトラブルを解決します。」という理念のもと、3つの事業を展開するデータセキュリティカンパニーです。国内約7,000社の通信監視を行う<サイバーセキュリティ事業>をはじめ、サイバー攻撃や不正アクセス、情報漏えいなど4.7万件以上の調査実績を持つ<フォレンジクス事業>、17年連続国内売上No.1の実績を誇る<データリカバリー事業>を展開。サイバー攻撃の検知から調査、データ復旧まで一貫対応できる体制を強みとし、全国58万件以上のデータインシデントに対応しているDDSは、世界最先端の技術で、DX化が進む社会にデジタルデータの安心・安全を提供します。
名称 :デジタルデータソリューション株式会社(https://digitaldata-solution.co.jp/)
所在地 :〒106-6115 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー15階
代表者 :代表取締役社長 熊谷 聖司
設立 :1999年6月
資本金等:3億4,000万円(2025年8月末日時点資本準備金を含む)
事業内容:サイバーセキュリティ事業、フォレンジクス事業、データリカバリー事業
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