Bboxxケニア社と「太陽光パネルリユース」に向けた実証合意
パネル大量廃棄問題と、海外の未電化地域での電力不足を解消。パネルの回収・リサイクルまで担う循環モデルへ
「エネルギーフリー社会の実現」をビジョンに掲げ、エネルギーと暮らしの新しいあり方を追求する株式会社Looop(本社:東京都台東区、代表取締役社長 CEO:中村創一郎、以下「Looop」)は、アフリカでエネルギー事業を展開するBboxx Kenya Ltd(本社:ケニア、以下「Bboxxケニア社」)と、ケニアの電気が届かない地域(以下 未電化地域)における太陽光パネルリユース(再利用)の実証実験に向けた基本合意書(MOU)を締結しました。本取り組みは、国内で役目を終えた太陽光パネルが急増する「2030年問題」への有効な解決策を提示するとともに、使われなくなった資源を新たな価値へと転換し、未電化地域にクリーンエネルギーを広げていく挑戦です。

基本合意書締結の背景
現在、日本では脱炭素社会に向けて太陽光パネルの導入が急増していますが、2030年頃からは設置から年月が経った太陽光パネルが耐用年数を超え、大量に排出される「2030年問題」の顕在化が予測されています。これらは日本国内の仕組み上「役目を終えたパネル」として扱われる懸念がありますが、実際には発電能力を十分に維持しているものがあり、貴重なエネルギー資源としての価値が残っています。しかし、国内ではリユース・リサイクルの制度整備が途上であり、有効活用の道筋が立っていません。一方、ケニアなどの新興国では電線などのインフラ整備が追いつかず、日常に必要な電気が行き渡らない「未電化地域」が今なお数多く存在しています。こうした日・ケニア双方の課題を同時に解決するため、Looopはアフリカでエネルギー事業を展開するBboxxケニア社と協力し、国内の「2030年問題」を抑制しながら、ケニアの未電化地域で太陽光パネルの資産価値を最大化させる実証実験の開始に合意しました。
なお、本取り組みに際しては、Looop代表取締役社長 CEO 及びBboxxケニア社 マネージングディレクター両名による駐日ケニア共和国大使館の表敬訪問が実現し、同国が推進する再生可能エネルギーの普及に向けた今回の協力関係について、高い関心と期待が寄せられました。

実証実験の内容
本実証の大きな目的は、日本の商用基準では取り換え時期を迎えたものの、依然として発電能力を有する太陽光パネルを、ケニアの家庭や学校、診療所、給水所といった場所で、貴重な電力源として役立てることにあります。将来的な事業化を見据えた先行ステップとして、まずはLooopが所有する太陽光パネル(最大500枚・発電量:0.3MW相当)をケニアへ提供します。
輸出にあたってはLooopが事前に性能検査を行い、品質に問題がないことを確認した太陽光パネルのみを厳選します。現地での太陽光発電設備の設置や修理といったメンテナンスはBboxxケニア社が担当し、両社が費用を負担して寄付することで、電気が届いていない地域の人々へ、二酸化炭素を出さない太陽光由来の電気を届けます。
将来のビジョン
この実証を通じてLooopが目指すのは、太陽光パネルを単にリユースするだけでなく、使い終わった後の回収やリサイクルまでをセットにした「太陽光パネル延命・循環モデル」の確立です。これは、太陽光パネルの寿命を最大限に活用して国内の「2030年問題」を抑制し、最終的には再び資源へと還元する、製品を使い捨てにしない仕組みです。
「太陽光パネル延命・循環モデル」の概念図

「太陽光パネル延命・循環モデル」 確立へのステップ
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STEP 1(国内での検査・リユース化):日本の厳しい基準の元で役割を終えた太陽光パネルを、Looopが厳格に検査し、良質な「リユース資源」として選別。
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STEP 2(ケニアでの有効活用):Bboxxケニア社のネットワークを通じて、未電化地域の家庭や公共施設へ設置。ケニアの清潔な水や医療へのアクセス向上など、公共サービスの改善に貢献しながら、太陽光パネルの寿命を最大限に延ばす。
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STEP 3(事業性の確認と将来的な回収・リサイクル):2027年度からの本格的な事業化を見据え、ケニアにおいてはオフグリッドでの電力販売による収益確保と助成金活用を組み合わせ、日本国内では不用となった太陽光パネルの回収費用を主な収益源とする持続可能なビジネスモデルを確立。点検を行いながら長く使い続け、最終的には太陽光パネルを回収し、再び資源に戻す仕組みを構築する。
今後はケニアでの実証成果をもとに、「太陽光パネル延命・循環モデル」を構築し、世界中の未電化地域へとこのモデルを広げるとともに、日本国内でのリユースパネルの活用も検討し地球環境を守りながら誰もがエネルギーを使える社会の実現に貢献していきます。
株式会社Looop 代表取締役社長 CEO 中村創一郎のコメント

私は2023年5月から約3ヶ月間、ケニアに住みながら現地の各地を訪れる機会がありました。都市部を離れると、まだ電気が届いていない地域が多く残っており、夜になると街が真っ暗になる光景を目の当たりにしました。電気がないことで、子どもたちが夜に勉強できない、医療機関が十分に機能しないなど、生活のさまざまな場面に制約があることを実感しました。そうした中で出会ったのが、未電化地域に太陽光による電力を届けるBboxxの取り組みです。その活動に強く感銘を受け、私から連絡を取り、現地で交流を重ねる中で、エネルギーによる社会変革を目指す仲間だと確信しました。
一方、日本では今後、太陽光パネルの大量廃棄が大きな課題となります。今回の取り組みは、日本国内で役目を終えようとしている貴重なリソースを、ケニアの未電化地域で「価値あるエネルギー源」として再始動させることで、両国の課題を同時に解決する挑戦です。
Looopはこの実証を通じて、太陽光パネルを長く使い続け、最後は資源として循環させる「太陽光パネル延命・循環モデル」の確立を目指します。将来的には、この仕組みを世界中の未電化地域へ広げ、誰もがエネルギーを使える社会の実現に貢献していきます。


Bboxxケニア社 マネージングディレクターMr. Anthony Mabongaからのコメント
Looopとのパートナーシップを心から嬉しく思います。この提携により、ケニア全土の家庭やコミュニティにおけるエネルギーへのアクセスをさらに進展させることができます。この協業は「信頼性の高い太陽光エネルギーを通じてコミュニティに力を与える」という共通のミッションを持つ二つの組織を結びつけるものです。
日本で大規模な太陽光プロジェクトを成功させてきたLooopの専門知識と、ケニアのオフグリッド(未電化)地域や電力インフラの脆弱な地域で太陽光によるソリューションを展開してきたBboxxケニアの豊富な経験を組み合わせることで、両組織間での知識やスキルの交換という貴重な機会も生まれるでしょう。
Looopが提供する「高い品質をもったリユース(再活用)パネル」を活用する事で、Bboxxケニアは、商業活動とCSR活動の両面において、より多くのお客様やコミュニティが太陽光エネルギーを利用できる環境を整えることができます。実証段階では、最大300の学校、保健センター、その他のコミュニティプロジェクトに対して太陽光エネルギーの導入を支援し、清潔な水や医療へのアクセス向上を含む、公共サービスの改善に貢献することを目指します。
アフリカでは今なお5億人以上の人々が信頼性の高い電力へのアクセスを欠いています。今回のパートナーシップは、グローバルな協力がいかにこの課題を解決できるかを示す強力なケーススタディとなるはずです。エネルギー貧困と気候変動への取り組みには、持続可能なインパクトというビジョンを共有する組織間の連携が不可欠です。
私たちはLooopとの本パートナーシップに大きな期待を寄せており、強固で長期的な協力関係を共に築いていくことを楽しみにしています。
Bboxxケニア社について
ABCI-Nexus Holding Companyの子会社であるBboxxケニアは、クリーンで信頼性の高い太陽光エネルギーへのアクセスを通じて、家庭やコミュニティの生活を変革することを使命とする太陽光エネルギー企業です。
2013年の設立以来、Bboxxケニアはケニア全土で50万人以上の生活にポジティブな影響を与え、多くの家庭が灯油などの不衛生で持続的ではないエネルギー源から転換することを支援してきました。独自の従量課金制(PAYGO)ソフトウェアプラットフォームと広範な流通ネットワークを通じて、家庭、企業、コミュニティに信頼性の高い電力を供給する「プラグアンドプレイ」型の家庭用ソーラーシステムやインバーターソリューションを、便利かつ手頃な価格で提供しています。
政府や企業パートナーとの協力を通じ、Bboxxケニアはエネルギーアクセスの向上、特に未電化地域における取り組みに引き続き尽力し、電力網の格差の解消に貢献するとともに、既存の系統電力に代わる信頼性の高い長期的な選択肢を提供し続けています。



※Bboxxケニア社のコメントおよび会社概要の英語原文は、当社コーポレートサイトにてご確認いただけます。
株式会社Looopについて
株式会社Looopは、東日本大震災に際し、被災地に太陽光発電で電気を灯し喜んでいただいた経験を基に、2011年4月、「エネルギーフリー社会の実現」をビジョンに掲げ創業しました。現在は、独自のテクノロジーを活用して電力消費の最適化を提案する電力小売事業(サービス名:Looopでんき)をはじめ、再生可能エネルギー発電所や蓄電池の開発・運用、エネルギーマネジメントを幅広く推進しています。2025年からはスマートホーム事業を本格化。エネルギーデータとAI・IoTを融合させ、エネルギーを「つくる」「使う」だけでなく、暮らしに溶け込み「賢く使いこなす」仕組みを構築することで、人や社会の可能性を広げる新しいエネルギーのあり方を追求しています。
設立日:2011年4月4日
本社所在地:東京都台東区上野3丁目24番6号 上野フロンティアタワー(受付17階)
代表者:代表取締役社長CEO/執行役員 中村創一郎
資本金:6,680百万円 ※2026年1月時点
売上高:50,524百万円 ※2025年3月期単体
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