最優秀賞にマキフーズ 飲食部長がAIと自作した5つの仕組みで作業を月130時間削減し、全国大会へ

全国ワークスタイル変革大賞2026 中国・四国大会 結果発表

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中国・四国大会の受賞者と審査員

全国ワークスタイル変革大賞実行委員会は、2026年10月23日(金)にE:N BASE「E:N STAGE」(愛媛県松山市)で開催した「全国ワークスタイル変革大賞2026 中国・四国大会」の審査結果を発表しました。

当日は中国・四国の企業5組が、デジタルを活用した働き方の変革について公開プレゼンテーションを行いました。戦略性・浸透度・成果・再現性・デジタル技術の活用・熱意の6つの観点で審査した結果、最優秀賞に有限会社マキフーズ(愛媛県東温市)が選ばれました。同社は、2026年12月16日(水)に東京・五反田で開催する全国大会に、中国・四国エリアの代表として出場します。

受賞結果

最優秀賞

有限会社マキフーズ
発表タイトル:月130時間を取り戻した。プログラミング未経験の飲食人が、AIと自作した5つの仕組み

最優秀賞:有限会社マキフーズ 飲食部 部長 山本 清一郎 氏(右)

優秀賞

有限会社ホリエ
発表タイトル:システムが組織を育て、全員で幸福の循環を創る

株式会社コラボハウス
発表タイトル:探す時間を、お客さまと向き合う時間へ。18年分の知見を拓いたAI改革

優秀賞の受賞者

奨励賞

株式会社太陽都市クリーナー
発表タイトル:アナログ企業、AIと出会う

株式会社長浜機設
発表タイトル:消える町に、継げる会社を「教わる側からつくる側へ。」

奨励賞の受賞者

受賞組織の取り組み概要と評価ポイント

有限会社マキフーズ(最優秀賞)

取り組み概要
愛媛県東温市に本社を置く有限会社マキフーズは、唐揚げ食堂「ごいち」や道後天ぷら「ご天」などの飲食店9店と、惣菜の「とんび家」などを合わせて県内で14店舗を展開する、1993年創業の食の会社です(社員・パート・アルバイト233名)。飲食部では、店長の経験と勘に頼る毎日15分の発注や、店長1人あたり3時間かかる月末の報告書づくりなど、店長の時間が作業に取られていました。そこで、プログラミング経験のなかった飲食部長が「AIにできる作業はAIに渡し、店長は人材育成と店舗づくりに、アルバイトはお客様への感動づくりに集中する」と線を引き、生成AIと5つの仕組みを自作しました。AIが担うのは下書きまでで、最後に決めるのは人というルールで、いずれも毎日店舗で使われています。

・レジの売上、発注・棚卸、シフト、日報・週報を1か所に集め、約1年半で25万行の記録を蓄積。5つの仕組みはすべてこの記録を使って毎朝自動で動くため、店舗の入力は1回で済み、仕組みが増えても手間は増えない

・発注の下書き:店舗ごとの1年半分の発注・棚卸の記録と、前日に売れた商品の数から翌日の発注を予測。店長が直した数も取り込み、使うほど精度が上がる。毎日15分かかっていた発注は2分に

・業務アプリ「TASUKI」で、毎朝8時に一人ひとりへ「今日やること」が届き、頼みごとは画面に残る。月末の振り返りでは、売上や口コミを読み込んだAIが答えを示さずに店長へ問いかけ、来月の一手は店長が決める。報告書づくりは1人3時間から40分に

・このほか、採用管理と、飲食部長の予定・メール・毎朝の売上報告を担うAI秘書を運用

主な成果

・作業から取り戻した時間:飲食部全体で月130時間(年間1,500時間超)

・Googleの口コミ数(7店舗の合計):1,113件(2025年3月)→ 11,777件(2026年10月)。評価は全店で星4.5以上

・飲食部全体の売上:直近1年で前年の1.3倍。もとからある店舗も18か月連続で前年を上回る

同社は今後、TASUKIを会社の情報が集まる場所にし、アルバイトまで全員が自社のAIを使う会社を目指すとしています。

評価ポイント
発注、報告書づくり、店長の振り返りまでAIをフル活用し、働き方の変革が、社員の会社への評価に加えてお客様からの評価まで高めた点が高く評価されました。口コミの数を伸ばすには大きな企業努力が必要で、一連の取り組みがお客様の評価に結びついた事例として評価されました。

有限会社ホリエ(優秀賞)

取り組み概要
愛媛県松山市で精密板金・機械加工を手がける有限会社ホリエ(社員35名)は、2020年から休日の増加や残業の削減に取り組んできた一方、2025年末から2026年初めにかけて事務を担う3名が相次いで退社しました。そこで、管理職・リーダーと策定したMVV(ミッション「“幸福の循環”をマジメが創る」)を軸に、仕組みも学びも人に合わせる「優しいDX」を進めています。プログラミング未経験の社長が生成AIを先生に受注システムを内製し、メールやFAXの注文の読み込みから手配・発注・納品書の発行までを、ダブルクリックだけの操作で自動化しました。全社員による週1回のグループワークで出た意見は、独自AI「ほっちー君」に学ばせています。事務の工数は月約300時間削減され、受注処理の90%を自動化しました。2026年10月の社員アンケートでは、「仕事を自分ごととして考える」が前年の夏より良くなったとの回答が70%にのぼり、2026年4月以降の退職者は0名です。生まれた時間と利益は、年間休日126日への増加と4.5%の賃上げで社員に還元しています。

評価ポイント
処遇改善を進めても人が辞めていく理由を現場に立ち返って探り、作業を減らすためにデジタルを活用した点が評価されました。社長が率先して仕組みを作り込む姿勢が、社員の取り組みを後押ししている点も評価されました。

株式会社コラボハウス(優秀賞)

取り組み概要
愛媛県松山市に本社を置く株式会社コラボハウスは、設計事務所から生まれた注文住宅の会社で、18年間で3,000棟の施工実績があります。出店エリアを愛媛・香川から8府県に広げるなかで、入社1年以内の社員が全体の30%に増え、お客様から施工事例の素材を尋ねられても担当者が答えられない状況が生まれていました。外部委託の見積もりが5,000万円以上で一度は断念した仕組みを、愛媛県の「CONNECTえひめ」での生成AI活用の実証をきっかけに内製し、3,000棟・約20万件のデータを自然な言葉や写真から検索できる社内建築物件検索AI「コラボくん」を、開発費約80万円で完成させました。リリースから3か月で社員の70%(122人)が使い、設計士の利用率は100%です。この成功を見て18名の社員が自ら手を挙げてAIチームを発足し、大小50以上のテーマで改革を進めています。売上は2年で20%伸び、年間休日は108日から114日に増え、離職率は19.5%から4.7%に下がりました。

評価ポイント
データがばらばらで活用できず現場が困る状況は多くの企業で起きているなか、これまでできなかったことがAIでできると実際に証明した点が評価されました。難しい画像検索をAIを使って粘り強く実現し、その体験が社員に広がって次の改革につながる好循環が生まれている点も評価されました。

株式会社太陽都市クリーナー(奨励賞)

取り組み概要
広島県府中市で一般廃棄物の収集などを担う株式会社太陽都市クリーナーは、2018年の西日本豪雨をきっかけに、災害時も業務を止めないためのBCPとして全システムのクラウド化を進めました。人が目で見て判断し手を動かす現場の仕事を支えるために、デジタルとAIは情報共有や報告などの周辺業務に使うという考え方で、新人教育用の質問ボット、マニュアルや就業規則を社員が自分で調べられる仕組み、社長の日々の発信をもとに答える「AI社長」などを取り入れています。定時は16:45に早め、昼休みの電話は代行サービスへ自動で転送しています。求人応募数は2018年の10倍になり、2022年からの4年間の離職者は2名、残業はゼロです。社長が指示しなくても、社員が自ら展示会でツールを提案したり、ITパスポートを取得したり、AIを作ったりするようになっています。

評価ポイント
IT専門の担当者がいないなかで、事務や現場のスタッフが自ら展示会に足を運んでツールを提案し、ITパスポートの取得に挑む社員も出てくるなど、社員が自ら学び動く会社に変わっている点が評価されました。外で働く社員を含む全員にスマートフォンとGoogle Workspace・Chatworkのアカウントを配り、情報を共有している点も評価されました。

株式会社長浜機設(奨励賞)

取り組み概要
愛媛県大洲市の旧長浜町で法面工事・足場工事・プラント工事を手がける株式会社長浜機設(社員32名、うちミャンマー出身8名)は、2024年に町で生まれた赤ちゃんが1人という地域で、2019年から2つの仕組みを続けています。毎日10分、全員で行う環境整備と、全社員が部署をまたぐ班で参加する土曜午前の問題解決会議です。会議では会社は枠だけを決め、テーマも対策も班が決めます。職人が自ら撮影する動画マニュアルや、資材置き場に掲示したQRコードの中身は、パソコンを使ったことのなかった現場の社員が仲間のために作りました。事務では、1人の社員にしかできなかった業務を洗い出して担当を2人にし、その人にしかできない業務の割合を2か月で67%から33%に下げました。手順書を読ませたボットも事務の社員が自ら作り、日々の業務に使っています。2020年から7年連続で新卒を採用し、ミャンマー出身の社員から課長1名・主任3名が生まれています。

評価ポイント
全社員が参加する問題解決会議を通じてコミュニケーションを活性化し、部署同士が刺激し合いながら、社員が自分たちでやってみようと動き出している点が評価されました。ミャンマー出身の社員を含む現場の社員が、手順書やマニュアルを自ら作る側に変わっている点も評価されました。

イベント概要

・名称:全国ワークスタイル変革大賞2026 中国・四国大会

・開催日時:2026年10月23日(金)13:30〜16:00

・会場:E:N BASE「E:N STAGE」(愛媛県松山市一番町4丁目4番地2)

・審査員:中山 五輪男(一般社団法人ノーコード推進協会 代表理事)、松本 国一(一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会 生産性向上部会 部会長/富士通株式会社 シニアエバンジェリスト)

・主催:全国ワークスタイル変革大賞実行委員会

・全国DX推進パートナー:株式会社kubell、株式会社セールスフォース・ジャパン

・運営協力:株式会社テクノプロジェクト、株式会社システムズナカシマ、株式会社Soilook、株式会社マルブン、株式会社クレヴァシステムズ

・後援:中国経済産業局、中国総合通信局、四国経済産業局、四国総合通信局、愛媛県、松山市、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、(一財)全国地域情報化推進協会、(一社)日本中小企業診断士協会連合会、(一社)テレコムサービス協会、(一社)日本コンピュータシステム販売店協会

・公式サイト:https://workstyle-transformation-awards.jp/

主催団体について

全国ワークスタイル変革大賞実行委員会は、一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会が事務局を運営しています。

・名称:一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会(JDX)

・事務局所在地:〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル5F KSフロア

・代表者:代表理事 森戸 裕一

・発足:2010年6月(法人化:2010年10月)

・事業内容:DX推進人材の育成、自治体DX推進プロジェクト、産業振興・政策提言ほか

・URL:https://jdxa.org

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会社概要

URL
https://jdxa.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
千代田区 九段南1-5-6 りそな九段ビル5F KSフロア
電話番号
0120-640-702
代表者名
森戸裕一
上場
未上場
資本金
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設立
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