モデルナ・ジャパン、RSウイルスRNAワクチン「エムレスビア筋注®シリンジ」の製造販売承認を取得
Moderna Inc.(以下、「モデルナ」)の日本法人モデルナ・ジャパン株式会社(東京都港区、以下、「モデルナ・ジャパン」)は5月19日付けで、60歳以上の成人を対象としたRSウイルスによる感染症の予防を目的とした「エムレスビア®筋注シリンジ」の日本における製造販売承認を取得したのでお知らせします。
本承認は、日本を含む22ヵ国における 60歳以上の成人約 37,000 人を対象とした第3相無作為化プラセボ対照二重盲検試験(ConquerRSV試験)から得られたデータに基づきます1。
RSウイルスは、感染力が高く、急性呼吸器疾患および下気道感染や肺炎などの原因となり、乳児や高齢者に大きな疾病負担を引き起こすことがあります。またRSウイルスによる感染症は、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などを悪化させるなど、健康へ重大な影響を与える疾患であり、その予防ワクチンには高いアンメットニーズがあります2,3,4,5。
モデルナ・ジャパンは、日本の皆さまに「エムレスビア®筋注シリンジ」を、新たな選択肢としてお届けできるよう、関係者と連携してまいります。
RSウイルスについて
RSウイルスは、感染性の高い呼吸器ウイルスであり、下気道感染や肺炎の主な原因であり、乳児や高齢者に対して大きな疾病負担を引き起こします2,3,4。RSウイルス感染症の合併症には、呼吸困難、肺炎、気管支炎があり、入院や死亡につながることがあります5。急性感染に加え、RSウイルスは喘息やCOPDなどの基礎疾患を悪化させ、呼吸機能の長期的な低下を引き起こす可能性があります5。RSウイルスは先進国の60歳以上の成人において年間約470,000例の入院と約33,000例の死亡原因とされ、日本では約63,000例の入院と約4,500例の死亡原因と推定されています6。
エムレスビア®筋注シリンジについて
「エムレスビア®筋注シリンジ」は、融合前 F糖タンパク質をコードした mRNA配列からなるRSウイルスワクチンで、モデルナ のCOVID-19ワクチンと同様の脂質ナノ粒子(LNP)が使用されています。F糖タンパク質はウイルス表面に存在し、ウイルスの宿主細胞への侵入に関与し感染を引き起こします。F糖タンパク質は融合前と融合後の2種類の状態が存在し、融合前の形態は、中和抗体の重要な標的であり、そのタンパク質配列は、RSV-A および RSV-B の両サブタイプでほぼ同様です。
参考資料:
1.N Engl J Med 2023;389:2233-2244 DOI: 10.1056/NEJMoa2307079 VOL. 389 NO. 24
2.国立感染症研究所 (IASR Vol. 43 p79-81: 2022年4月号)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/rs-virus-m/rs-virus-iasrtpc/11081-506t.html
3.Kobayashi Y, Togo K, Agosti Y, et al.Epidemiology of respiratory syncytial virus in Japan: A nationwide claims database analysis; Pediatr Int. 2022 Jan;64(1):e14957
5.Murata Y, Falsey AR. Respiratory syncytial virus infection in adults. Antivir Ther. 2007;12(4 Pt B):659-70
6.Savic M et al..Influenza Other Respir Viruses. 2023 Jan;17(1):e13031. doi: 10.1111/irv.13031. Epub 2022 Nov 11.
モデルナについて
モデルナは、mRNA医薬品分野における革新的リーダーです。mRNA技術の進展を通して、モデルナは医薬品の製造方法を根本から変え、疾患の治療と予防へのアプローチを変革し続けています。モデルナは10年以上にわたって科学、技術、健康分野の研究に取り組んでおり、前例のないスピードと効率性で医薬品を開発しています。新型コロナワクチンの開発はその代表例です。
モデルナのmRNAプラットフォームは、感染症、免疫腫瘍学、希少疾患、自己免疫疾患の治療薬やワクチンの開発を可能にしています。独自の企業文化と価値観、マインドセットを共有する世界の社員が力を合わせ、人々の健康に貢献するため、そしてmRNA医薬品を通じて、人々に最大限のインパクトをもたらすべく尽力しています。モデルナの詳細については、modernatx.comをご覧ください。また、X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、YouTube、LinkedInをフォローしてください。
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