次世代航空機の鍵を握るCFRP高レート生産技術の研究開発を本格始動しました
温室効果ガス削減と航空機製造の革新に挑みます

NEDOは、「航空機向け革新複合材共通基盤技術開発事業」(以下、本事業)において、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の高レート生産技術に関する研究開発提案を新たに採択しました。
本事業では、成形プロセスの効率化と安全認証に資する解析ツールやデータ基盤を整備し、次世代航空機開発に向けて、2035年頃に想定される次期単通路機市場を視野に入れつつ、高レート生産を実現すべく高精度シミュレーション環境を開発し、CFRP成形プロセスの最適化を目指します。
複合材料製造技術を革新し、日本の航空機産業の競争力を強化するとともに、航空機の軽量化により二酸化炭素(CO2)削減を図り、脱炭素社会の実現に貢献します。
1.概要
航空機産業では、次世代航空機開発に向けて、2035年頃に想定される次期単通路機市場を視野に入れた開発が加速しています。その中核技術の一つが、CFRPの高レート(高速大量)生産です。CFRPは軽量かつ高強度な複合材料であり、航空機の機体構造に広く使用されています。そして従来のアルミニウム素材と比較して大幅な軽量化が可能であり、燃料消費の削減や環境負荷の低減に大きく寄与します。しかし、現在のCFRP製造プロセスでは、安定した成形が難しく、以下の抜本的な技術革新および社会実装を見据えたデータ基盤の構築が必要となっています。
・短時間で安定に成形ができる技術
・安全性や品質を保証する成形プロセス解析ツール
・材料認証に対応したデータ基盤
こうしたニーズを背景に、本事業ではCFRPの高レート成形プロセス最適化の開発を強力に推進し、複合材料製造の技術革新を目指します。NEDOは本事業を通じて、日本の航空機産業の競争力を強化するとともに、航空機の軽量化によりCO2削減を図り、脱炭素社会の実現に貢献します。
2.事業内容
(1)事業概要
・事業名:航空機向け革新複合材共通基盤技術開発事業
・研究開発項目:CFRPの高レート成形プロセス解析および材料・生産技術開発
・予算規模:3億円(2025年度)
・実施期間:2025年度~2029年度(予定)
(2)採択テーマと実施予定先
採択テーマの詳細と実施予定先は、以下の事業概要資料をご覧ください。
(別紙)事業概要資料
※上記「別紙」については以下のURLよりご確認ください。
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