よりスマートなモビリティへ:ヴァレオ、人とくるまのテクノロジー展2025横浜でソフトウェア・ディファインド・ビークル向けのソリューションを披露
自動車はもはや単なるハードウェアではなく、ソフトウェア主導のダイナミックなプラットフォームへと進化しています。世界の自動車メーカーやテクノロジーリーダーのパートナーであるヴァレオは、この変革の最前線に立ち、スマートモビリティの未来を加速させています。2025年5月21日(水)から23日(金)までパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2025横浜」において、ヴァレオはソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)、ADAS(先進運転支援システム)、インテリアエクスペリエンス、電動化、そしてコネクティビティに貢献する日本で初公開となる5つの技術を発表します。
ヴァレオジャパン・ASEANナショナルプレジデントであるアレクサンドル・ギアーは、「ヴァレオは今年、日本に進出して40周年を迎えました。日本に深く根ざし、確固たる基盤を築いたヴァレオは、自動車メーカーやニュープレイヤーなどパートナーと共に、電動化、ADAS、インテリアエクスペリエンスにおいて革新的なテクノロジーを提供し、よりスマートなモビリティに貢献することを目指します」と語りました。

自動車メーカーは今、発売時に最先端であるだけでなく、ライフサイクルを通じて継続的に進化し続けるクルマを提供するという課題に直面しています。ユーザーは、より知的で、常時接続され、パーソナライズされた車内体験を求めています。

日本で初披露となるヴァレオのSDVエコシステムは、vOSミドルウェアとクラウドネイティブな開発ソリューションを中核に、こうした課題に対応します。vOSミドルウェアは、車両ソフトウェアの中核基盤として機能し、ドメインを超えたシームレスな統合を実現するとともに、継続的なイノベーションを支える堅牢でスケーラブルな基礎部分を提供します。また、OTA(Over-the-Air)アップデートに対応しており、出荷後も車両を最新の状態に保つことができます。さらに、スケーラブルなアーキテクチャにより、車両のライフサイクルを通じてコンピューティング性能を拡張でき、将来にわたって柔軟に進化し続けるクルマづくりを可能にします。今回、ヴァレオはクラウドネイティブな開発環境において、バーチャルECUとデジタルツインを活用したシフトレフト開発、さらにHIL-as-a-Serviceアプローチによるオンデマンドテストを実施してソフトウェア開発を効率化する一連のプロセスを実演します。
ヴァレオはまた、ECU(電子制御ユニット)の集約化に向かう電気/電子(E/E)アーキテクチャーに対応したソリューション2種を日本で初展示します。ADASドメインコントローラーは、すべてのADASセンサーからのデータフローを管理し、サラウンドビュー、自動駐車、自動運転など、さまざまなアプリケーションに対応する高性能かつスケーラブルなソリューションです。モジュラー型セントラルコンピュートユニット(MCCU)は、スケーラブルでアップグレード可能なモジュール設計を備えた高性能なユニットです。自動車メーカーはコンピューティングシステムの柔軟性と制御性を高め、カスタマイズすることができます。


インテリアエクスペリエンスを革新し、安全性の向上に貢献するテクノロジーとして、ヴァレオはパノビジョンを開発しました。これは、仮想浮遊イメージと拡張現実ヘッドアップディスプレイ(HUD)を組み合わせてすべての情報をドライバーの視界に表示し、ドライバーが車載ディスプレイを見るために道路から視線を逸らさずに済むようにするソリューションです。

パノビジョンは、ダッシュボードにディスプレイを内蔵することで、乗員全員に優れた視界を提供し、無駄のないコックピットデザインを実現しています。革新的な反射処理を施したフロントガラスと、新開発のローカルディミング・ディスプレイ・バックライトを組み合わせることで、消費電力とコントラストを最適化しながら、乗員に最大限の明るさと没入感を提供します。パノビジョンは偏光サングラスにも対応し、フロントガラスと視界に関する規制を満たしています。
電動化の加速に向けて、12V、48V、高電圧アプリケーションに対応する強力なポジショニングと包括的なソリューション・ポートフォリオをもつヴァレオは、従来のICEからBEV、PHEV、EVまで、あらゆるタイプの車両にソリューションを提供しています。

今回、日本で初展示となるスマートeドライブ 6イン1は、6つの機能を統合した電動駆動システムです。内部油冷と外部空冷を組み合わせた革新的な自己完結式の冷却設計によるプラグアンドプレイコンセプトにより、コスト、重量、サイズを低減しました。従来はクーラントによる水冷が主流でしたが、空冷(ユニット内:油冷)を採用することでクーラントループが不要となります。レイアウト効率を向上し、コストを低減するとともに、大幅な軽量化を実現し、カーボンニュートラルに貢献します。さらに電源系部品(車載充電器、DCDCコンバーター、パワー配分ユニット)を統合することでハーネス等を統合することができます。

デュアルインバーターは、2 つのインバーターを 1 つの共通ボックスに統合し、1つの制御ボードとマイクロコントローラーを2つのインバーター間で共有するものです。ハイブリッドの最も一般的なアーキテクチャでは、フロントに 2 つの電動モーター (1 つは発電用、もう 1 つはトラクション用) を搭載しますが、その2個のモーターを駆動させるインバータの筐体と制御を共有することで小型・軽量化を実現します。

ミッドサイズBEV向け液冷バッテリークーラープレートは、大型セル/モジュールとの最適化された構造により高い放熱性を実現し、バッテリーのエネルギー密度と急速充電の向上に対応します。ヴァレオのバッテリークーラーは、一体型配管とワンショットろう付けにより、最適な冷却性能とコスト削減を実現するとともに、漏れのリスクを最小限に抑え、高いロバスト性を誇ります。このバッテリー冷却プレートは、フォルクスワーゲンのBEV専用プラットフォーム(MEV)に採用されています。

ヴァレオはまた、コネクティビティに貢献するソリューションも展示します。フラットアンテナ統合型テレマティクスコントロールユニットは、5G MIMO(4x4)、V2X、WiFi/BT、UWB/BLE、高精度GNSS(デュアルバンド)、SDARS(衛星デジタルオーディオラジオ サービス)など、最先端のRAT(無線アクセス技術)を含む最適なアンテナ設計を備え、さまざまな無線技術を一つのパッケージにしたコンパクトなオールインワンソリューションです。
自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2025 ヴァレオ展示ブース: 385番
ヴァレオ・市光工業 記者会見を5月21日(水) 8:30よりヴァレオブースにて開催
テクノロジー企業であり、すべての自動車メーカーとニューモビリティプレイヤーのパートナーであるヴァレオは、モビリティをよりクリーンで、より安全で、よりスマートにするために、たゆまずイノベーションを行っています。 ヴァレオは、電動化の加速、ADASの加速、インテリア・エクスペリエンスの再創出とライティング・エブリウェアにおいて、技術的・工業的なリーダーです。モビリティの変革に不可欠なこれらの4分野は、今後数年間のグループの成長を牽引しています。数字で見るヴァレオ::2024年のグループ売上は215億ユーロ。2024年 12 月 31日時点で109,600人の従業員を擁し、28カ国で155カ所の工場、46カ所の研究開発センター、18カ所の物流拠点を構えています。ヴァレオはパリ証券取引所に上場しています。
すべての画像