トルビズオン、福岡県総合防災訓練にて大型物流ドローンによる通信機器を空輸
NTTグループ・那珂川市地域おこし協力隊と連携、DJI FlyCart30にてスターリンク端末を搬送
ドローン事業開発コンサルティングを手掛ける株式会社トルビズオン（福岡市中央区、代表取締役 増本 衞、以下「トルビズオン」）は、2025年5月25日に福岡県那珂川市で実施された、福岡県と県内三自治体(春日市・大野城市・那珂川市)主催の総合防災訓練において、DJI FlyCart30による通信機器の輸送を実施、通信復旧支援の訓練を行いました。
背景と目的
福岡県は毎年、県・市町村・自衛隊・消防等が連携し、総合防災訓練を開催しています。2025年は那珂川市・春日市・大野城市で発生した「記録的短時間大雨（1時間130mm）と震度6強の直下型地震」を想定し、約60機関が参加しました。
災害時には道路寸断や浸水で孤立する区域が発生します。トルビズオンは福岡県と締結した「災害時等における無人航空機活用協定」に基づき、大型物流ドローンによる通信機器の搬送オペレーションを担い、被災地への迅速な支援体制構築を目的としました。
訓練概要
訓練名：令和7年度福岡県総合防災訓練
主催：福岡県・春日市・大野城市・那珂川市
日時：2025年5月25日（日）10:00～12:10
天候：雨ときどき曇り
会場：那珂川市 梶原運動広場・安徳南小・那珂川南中 ほか
想定： 風水害による広域浸水・直下型地震
参加機関：約60機関（県・市・消防・自衛隊・医療・協定企業等）
ドローンによる通信機器搬送の実証
トルビズオンは、DJI製の大型物流ドローン「FlyCart30」を使用し、指定地点間で通信機器を輸送しました。地震と風水害により通信が途絶したという想定のもと、衛星通信システムのスターリンク端末を搭載し、飛行から受け渡しまでの一連の手順を検証しました。
現地では関係者が端末を受け取り、数分で外部とのインターネット接続を確立。地上インフラが損傷した状況下でも、迅速な通信手段の回復が可能であることが確認されました。
トルビズオンの出動内容
時間帯：10:45～11:15
訓練内容：ドローンを活用した通信機器輸送訓練
使用機体：DJI FlyCart30（最大積載40kg）
運用方法：
ウインチモード搬送：被災想定地区上空でホバリングし、物資をワイヤダウンで投下。
遠隔モニタリング：リアルタイム映像・テレメトリーを現地対策本部へ共有。
航空運用調整：福岡県と連携の上で飛行時間等を事前調整。
ドローン離発着地点の安全確保プロトコル（立入制限帯・離着陸警告）の実運用を検証。
実証に使用した「FlyCart30」は、最大積載40kg、航続距離16km（満載時）、最大飛行時間18分という高い運搬性能を持つ大型ドローンで、重量のある通信機器の運搬にも対応します。
会場アナウンスでは、参加者に対し、平時からドローン航行のための「空の道」を構築することで、災害時においてもライフラインの確保が可能であることをアピールしました。
技術・企業連携による防災訓練の成果と今後の展望
今回の防災訓練では、行政・自衛隊と民間企業の最新技術が結集し、災害時の課題に対するソリューションモデルが提示されました。ドローン物流、通信キャリア、衛星インターネット通信の連携により、孤立した地域でも「運ぶ・繋ぐ・伝える」のすべてを短時間で実現する可能性を示唆しました。
訓練の結果、以下のような防災効果が確認されました。
通信途絶の早期解消：通信端末の迅速な搬送と設置により、通信ブラックアウト期間を大幅に短縮。安否確認や緊急通報が迅速化され、災害時の救命率向上が期待されました。
現地映像の共有：ドローンからの映像を本部に伝送にすることにより、指揮所と現場のリアルタイム連携が可能に。被害の状況把握と物資を安全に空輸しているイメージの共有を可能としました。
住民の安心感向上：那珂川市の住民をはじめ現地の警察・消防・自衛隊等、ドローンからの荷物受け取りや通信機器設営を見学していただくことで、防災リテラシーと主体的な備えの意識が育まれました。
協力機関との連携体制
NTTインフラネット株式会社：映像伝送支援
株式会社ドコモCS九州：通信支援、スターリンク提供
那珂川市南畑地域活性化協議会：現地オペレーション補助
トルビズオン代表のメッセージ（増本 衞）
災害時、通信が途絶えたときこそ、『物流ドローン』と事前にリスクアセスメントされた『空の道』が活躍します。福岡県防災訓練で実証したスターリンクの迅速なドローン輸送は、今後災害時の通信復旧に圧倒的なスピードをもたらします。協定を締結している福岡県をベースに近隣自治体の離島や山間部の災害対応力を高め、地域のレジリエンス向上に今後も貢献してまいります。関係機関の皆さまに心より感謝申し上げます。ありがとうございました！
株式会社トルビズオンのコンサルティング事業
トルビズオンが提供する「DoMAC（ドゥーマック）」は、ドローン事業を新たに立ち上げたい、あるいは既存事業へドローンを活用して業務革新を目指す企業・自治体向けの包括的な支援サービスです。
トルビズオンはこれまでに100件以上の実証プロジェクトを成功へ導いており、その豊富な知見をもとに、お客様のビジネス課題や地域課題に応じた最適なドローン運用を提案・実行サポートいたします。
事業構想フェーズ：コンセプト設計支援
事業化検証フェーズ：事業性評価・検証支援
事業化推進フェーズ：事業立上げ支援
DoMACでは、大手企業や官公庁、自治体との豊富な連携実績を活かし、BCP視点でのドローン導入・運用をサポートいたします。これにより、企業や自治体は安全性と効率性を高めながら、地域や社会の課題解決にも貢献できます。
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