山口情報芸術センターで台湾の芸術家による特別展『浪のしたにも都のさぶらふぞ』が開幕
6月2日に山口県山口市の山口情報芸術センターで開催された開幕式には周学佑・駐日副代表、王淑芳・台湾文化センター長、伊藤和貴・山口市長、入江幸江・山口市議会議長、北村敏克・山口県立美術館館長らが出席し、山口情報芸術センター20周年を記念した同特別展の成功を祈念した。
開幕式で挨拶した周・駐日副代表は、「今回台湾から出展する3名は、いずれも重要な国際芸術展で受賞歴のある優秀なアーティストで、特に今回の作品は、百年前の台湾の虎尾製糖工場と日本の関門製糖工場の共通の歴史と文化の記憶を出発点としている。この作品を通して、山口と台湾にこんなに深い関係があったということを発見できる。ぜひ日本の方々に鑑賞していただきたい」と述べた。
出展者を代表して挨拶した張碩尹さんは、2年にわたる創作期間における各関係機関の支持に感謝の意を表し、今回の出展作品を来年、台北鳳甲美術館でも展示することを明らかにした。
山口情報芸術センターは、日本の代表的な現代アートの拠点として、これまで日本の多くの国際的知名度のあるアーティストらとコラボレーションし、国境やジャンルを超えた共同創作の成果と意欲的な取り組みを見せてきた。台湾文化センターは、このたび国芸会と山口情報芸術センターのリソースとパワーを結合し、台湾文化ブランドを日本に輸出することができた。特に、方向性が近い台湾当代文化実験場(C-LAB)と山口情報芸術センターの相互交流を積極的に促進している。同展開催に合わせて、台湾映画上映会、音楽公演、トークイベントなども行われ、山口情報芸術センター開館20周年記念活動の期間中に、台湾から届けられた盛大な文化の宴により、山口の夏を台湾色に染める。
特別展『浪のしたにも都のさぶらふぞ』は、国芸会のサポートによるもので、2021年に台湾当代文化実験場「C-LAB未来メディア芸術祭」で台湾雲林県の虎尾製糖工場を研究領域とした作品『等晶播種』の続編として、6月3日~9月3日に山口情報芸術センターで展示される。『浪のしたにも都のさぶらふぞ』は、東アジアの工業近代化と戦争の共通の歴史と都市の記憶を創作の核とし、日本の伝統芸能である人形浄瑠璃や、CGアニメーション、音楽、舞台上演などを融合し、伝統と現代、現実と仮想を織り交ぜた手法により、台湾と日本の共通点と関係性を表現している。
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