【Wevox/R&D】新入社員のワーク・エンゲイジメント向上を実現する採用基準の存在を実証
〜在学中の課外活動における経験学習が、自己理解と個人-環境適合(P-E fit)を通してワーク・エンゲイジメントに関連〜
People Tech(テクノロジーによって人の可能性を拡げる)事業を展開する株式会社アトラエ(本社:東京都港区、代表:新居佳英、東京証券取引所プライム市場:6194)は、大学時代の課外活動における経験学習が、自己理解とP-E fitを通してワーク・エンゲイジメントに関連するモデルについて検証しました。検証の結果、入社後に高いワーク・エンゲイジメントを実現するには「課外活動の経験の仕方」と「本人の自己理解」が重要であることが分かりました。
本研究について、2026年8月6日(木)にアメリカ心理学会年次大会 (※)にて発表することをお知らせします。
(※)学会情報
学会名:アメリカ心理学会 年次大会 ( https://convention.apa.org/ )
期 間:2026年8月6日〜8日
標 題:Effect of Experiential Learning on Person-Environment Fit and Engagement

《 研究背景 》
深刻化する人手不足にともない 、新入社員の離職防止は多くの企業にとって最優先の経営課題となっています。その解決策として、「活力と熱意、没頭を伴い仕事に対するポジティブで充実した心理状態」(Schaufeli & Bakker、 2004)と定義されるワーク・エンゲイジメントの向上に注目が集まる一方、新入社員のワーク・エンゲイジメントを向上できる具体的な要件は十分に明らかにされていませんでした。
本研究では、新入社員のワーク・エンゲイジメント向上を実現する鍵として「在学中の課外活動における経験学習」に着目しました。「ガクチカ」とも言われる大学生時代のサークルやボランティア等について、「経験の仕方」が「自己理解」と入社後の「個人-環境適合(P-E fit)」を通して働く活力を引き出すメカニズムを検証しました。
《 研究概要 》

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研究対象 |
4年制大学を卒業した正規雇用の新入社員50名 |
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調査方法 |
入社翌年の1月(入社の約10ヶ月後)に横断的アンケートを実施 |
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アンケート構成 |
・学生時代に力を入れたことの内容(以下 ガクチカ) ・ガクチカでの経験学習の程度(経験学習尺度:木村ら、2011) ・自己理解(能力、対人関係、希求)の程度(P-E fitにつながる自己理解尺度:眞鍋ら、2025) ・主観的適合感(日本語版適合感尺度:Cable et al.、 2002;井上ら、2021) ・ワーク・エンゲイジメント(UWES-3:Schaufeli et al.、 2019) |
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分析方法 |
構造方程式モデリング |
《 結果 》
ガクチカを通して経験学習を重ねていた人は、自己理解と入社後の主観的適合感が高く、ワーク・エンゲイジメントも高いという関連性が認められました。

《 組織づくりへ提言 》
本研究では、新入社員の学生時代の課外活動経験を単なるガクチカの有無ではなく、「どのように経験したか」というプロセスの質に着目して分析しました。その結果、入社後の高いワーク・エンゲイジメントを実現するためには、ガクチカを通した心理的な体験による意義が示唆されました。
今後の組織づくりに重要であると考えられる要点は以下の3点です。
1.ガクチカの有無や内容から 経験やプロセスへの視点転換
重要なのは、ガクチカの有無や内容そのものではなく「どのように経験したか」です。単に活動経験があるだけで入社後のワーク・エンゲイジメントが高まるのではなく、経験を通じて「自己理解」を深めることが高いワーク・エンゲイジメントを実現するための前提条件になります。
2.見つめるべきはガクチカへの”取り組み方”
選考では、ガクチカの有無ではなく「どう体験し、何を学び、どう活かしてきたか」という省察的な経験(経験学習)の有無とその内容に迫ることで、自社で適性を発揮できる可能性を判断できる一助になると考えられます。
3.ワーク・エンゲイジメントを高める「適材適所」の配置設計
選考時に見極めた本人の能力や自己理解に基づき、入社後に本人の適性に合った仕事・環境へ配置(P-E fitの実現)することが不可欠です。「適切な採用基準」と「適正な配置」が連動することで、早期離職を抑制できるといえます。
引用文献
・Cable、 D.M. & DeRue、 D.S.(2002). The convergent and discriminant validity of subjective fit perceptions. Journal of Applied Psychology、 87、 875-884.
・井上真帆・國江慶子・武村雪絵・市川奈央子・木田亮平(2021).「知覚された多側面の個人-環境適合」を測定する日本語版適合感尺度の開発:看護職における妥当性と信頼性の検証.日本看護科学会誌、41、692-700.
・木村充・舘野秦一・関根雅秦(2011).職場における経験学習尺度の開発の試み.日本教育工学会研究報告集、11、147-152.
・眞鍋一水・佐藤真美華・佐藤映(2025).インターンシップにおける自己と職の理解がPE fit及び精神的健康に与える影響.日本心理臨床学会第44回大会.
・Schaufeli、 W.B. & Bakker、 A.B.(2004). Job demands、 job resources、 and their relationship with burnout and engagement: A multi-sample study. Journal of Organizational Behavior、 25、 293-315.
・Schaufeli、 W.B.、 Shimazu、 A.、 Hakanen、 J.、 Salanova、 M. & De Witte、 H.(2019). An ultra-short measure for work engagement. European Journal of Psychological Assessment、 35、 577-591.
《 学術アドバイザー コメント 》
新卒採用は、企業が学生を選ぶだけでなく、学生も企業を選ぶ「相互選択」のプロセスです。そのため、企業と学生の双方が自分自身と相手について十分に理解したうえで選択を行うことが、両者のフィットを高めるうえで重要です。本調査では、在学中の経験学習を通じて自己理解を深めた学生ほど、自分に適した企業を選択・志望している可能性を示唆しています。そのような学生が増えれば、企業側も入社後のフィット感やワーク・エンゲイジメントが高い人材を採用できる可能性が高まると考えられます。学生の経験学習が、より良いマッチングを促進し、企業と学生の双方に望ましい結果をもたらす可能性を示した点は、本調査の重要な示唆であると考えます。

《 研究主任者 コメント 》
この研究は、自分の能力や仕事に求めること、一緒に働きたい人たちの姿について自分で理解できているほど力を発揮できる仕事を選ぶことができるという考えにたち、どのような要因によって自分を理解できるのかを検証したものです。近年注目されている「ガクチカ」を取り上げて分析した結果、ただガクチカを体験するのではなく、ガクチカを通して自分を内省的に観察し、概念化し、そして次の試みに実験的に取り組んでいる人ほど自分に対する理解が深まるという仮説が支持されました。そのようなワーク・エンゲイジメントを発揮できる人材の獲得には、採用側が選抜すると同時に、採用側も選択されているのであり、今日重視されている「リアリスティック・ジョブ・プレビュー」などの手法を用いた仕事の「魅力化」やマッチングの実現が重要であると考えています。ー Wevox/R&Dチーム 眞鍋一水
会社概要
社 名:株式会社アトラエ(東京証券取引所プライム市場:6194)
所 在 地:東京都港区麻布十番1-10-10 ジュールA 8F
代 表 者:代表取締役CEO 新居 佳英
URL:https://atrae.co.jp/
事業内容:People Tech事業(Green・Wevox・Yenta)
Green https://www.green-japan.com/
Wevox https://get.wevox.io/
Yenta https://page.yenta-app.com/jp
※People Tech事業:“テクノロジーによって人の可能性を拡げる事業を創造していく” という想いを込めてアトラエを再定義した造語
問い合わせ先
報道関係
担当:広報担当 南 香菜絵
Mail:pr@atrae.co.jp
採用情報
https://open.talentio.com/r/1/c/atrae/homes/4050
https://open.talentio.com/r/1/c/atrae/pages/85917
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