神戸の都心から30分で標高931mの国立公園・六甲山へ5/31 六甲山系にマウンテンバイクコースが誕生!

~新たなレジャーコンテンツ創出×森林保全~

神戸市

1 レジャーコンテンツ×森林保全「Mountain Bike Forest KOBE ~学習の森トレイル~」

(1)Mountain Bike Forest KOBE ~学習の森トレイル~

  • 六甲山に新たに設置するマウンテンバイクコースは、森林植物園の「学習の森」に開設することから、名称を「Mountain Bike Forest KOBE(マウンテンバイクフォレスト神戸) 学習の森トレイル」としました。愛称は「モビコ」です。

  • 今回整備したのは2025年5月31日からオープンする初級コースです。初級コースは425m、初級から上級まであわせたコース全長は約2kmを予定しています。

  • 元々人の手が入りくかった山林を、元ある森林の雰囲気を残し、子どもや初心者でも楽しめて、自然を感じられるコース設計としたことが特徴です。

  • コース利用は、9時から17時までで、利用料は無料です。駐車場利用は、1日500円にて秋から供用予定しています。

  • 春や秋には、マウンテンバイク利用者のすそ野拡大として、マウンテンバイクの貸し出しを含めたマウンテンバイク体験会、コース整備を愛好家や市民の手で行う整備ボランティア活動を実施予定です。

  • NPO法人神戸エリアマウンテンバイク協会が運営に関わり、イベント運営やコース維持管理を行います。

  • レジャーと一体となった新たな森林保全の取り組みとして、「バイカーによるNPO法人が運営に関与」、「自然に親しむ・守ることへの賛同」から、近畿地区スバルグループ・ダートフリーク・エイアンドエフの3社より資金・資材の寄附の協力をいただいています。

  • 今後、さらなるコース整備を進めていく予定です。

    2025年秋頃 レンタルバイクサービスも開始予定

    2026年春頃 中級コースもオープン予定

    2027年以降 上級者向けコースや練習場を整備していく予定

(2)レジャーコンテンツ×森林保全

  • 六甲山の活性化に向けた新たなレジャーコンテンツの創出と同時に、山や森の保全を実現することを目指して、マウンテンバイクに着目し、取組みを進めています。

  • 山や森は、人が入らなければいつしか荒れていきます。神戸の山には、かつては利用され人による手入れがあったものの、いまや放置されてしまい健全な姿ではなくなった場所が実は多くあります。

  • 地形や植生を踏まえて適切な間伐を行い、その資材を整備に活用するマウンテンバイクのコース整備手法を通じて、山や森の保全を目指すと同時に、街から至近の六甲山系における新たなレジャーコンテンツの育成をめざします。

  • 海外では、マウンテンバイクがレジャーとして楽しまれるのと同時に、愛好家によるコース整備活動が行われ、官民共同で森林保全を実現している例があります。

  • カナダ・バンクーバーはマウンテンバイクのメッカと呼ばれていますが、都市規模や海と山に囲まれた地理など、神戸に非常に似た環境であることから研究を進め、参考モデルとしました。

  • 具体的には、NPO・利用者による森林保全活動と、マウンテンバイクコースのレジャー利用を組み合わせた、レジャーコンテンツと森林保全を組み合わせた取組みを開始します。

2 六甲山

(1)国立公園

  • 神戸の市街地を囲む山、六甲山ほど都心に近く、わずかな時間で本格的な自然空間に入り込むことができる国立公園は、日本全国でも他にありません。

  • 六甲山の標高は931.3m。豊かな自然環境に加え、景観とレクリエーション機能の高さから、昭和31年に瀬戸内海国立公園の六甲地域(6,859ha)に指定された経緯があります。

(2)充実したアクセス

  • 神戸は、飛行機(神戸空港)、新幹線(新神戸駅)もあり、海外・国内の主要都市から非常にアクセスしやすい街です。

  • 六甲山は、神戸の都心三宮から30分、車やバスだけでなく、ケーブル・ロープウェイと、アクセスが充実しているのが特徴です。

  • 神戸を代表する観光地の1つである「有馬温泉」と隣接しており、有馬温泉から六甲山へは「六甲有馬ロープウェー」も整備されています。

(3)活性化に向けた背景

  • かつて賑わった六甲山も、レジャーの多様化や景気低迷、消費者ニーズの変化等に阪神・淡路大震災の影響も加わり、観光客は落ち込み、企業の保養所利用も減少しました。

  • その結果、利用されないままの企業保養所等が増加していき、最盛期には200以上あった企業保養所も現在は50程度となっています。

  • 山上は湿気も多く、使われなくなった建物については相当劣化が早く、その荒廃による景観の悪化や環境破壊が懸念される状況となっていました。

  • そこで、神戸市では、大都市近郊にある豊かな自然という六甲山の魅力を維持しつつ活用し、六甲山を活性化するための様々な取組みを強力に進めています。

3 神戸登山プロジェクト

(1)神戸に根付く登山文化

  • 近現代の登山文化は、神戸で欧米人がもたらしたという一説もあります。

  • 明治に入ってからは、欧米人を中心に登山グループが誕生、欧米人の誘いにこたえるように神戸の人々も登山を行うようになり、彼らの六甲登山は「神戸っ子」に登山を定着させる先駆けとなりました。

  • 欧米人は早朝から登山をしており、神戸の人々も「早朝登山」を行うようになりました。
    早朝登山では、軽く朝食を摂る人、体操をする人、神社に手を合わせる人など、このような早朝登山を「毎日登山」と呼び、今もたくさんの方の生活に「毎日登山」が浸透しています。

  • 1975年には第1回六甲全山縦走大会が開催され、今でも全国からの参加者で溢れている人気の大会です。

  • このように神戸では、古くから登山が文化として定着しています。

(2)神戸登山プロジェクト

  • コロナ禍に端を発したライフスタイルの変化やSDGsの考え方が広まり、「自然に回帰した余暇の過ごし方」が注目され、登山を楽しむ方がさらに増えている一方で、登山を充分に楽しむことができる環境が整っていない現状があります。

  • そこで、2023年度から、神戸の登山をより楽しんでもらえるよう、神戸登山プロジェクトの取組みを進めています。

  • 具体的な取組みは、以下のとおりです。

  1. 登山情報の案内や登山ガイドツアーやイベント等を行う、トレイルステーション神戸(新神戸駅)の整備。 

  2. 登山前後に立ち寄りやすい場所にある、緊急時のトイレの利用や大きな荷物でも気軽に立ち寄れるなど、登山客を歓迎する神戸登山サポート店の募集(64か所)。

  3. 登山中に立ち寄って一休みできる休憩キャビン(2か所)の設置。

  4. 登山道のメンテナンスを進め、より歩きやすい登山道にするための登山道・案内板の整備。

  5. 登山道周辺の景観向上のための山道沿いの老朽家屋等対策。

  6. ICT技術を活かし、登山道の情報を収集したり、道迷い・遭難を防止する登山用GPS地図アプリの活用。

4 アクティビティ

  • 六甲山は西日本屈指の観光スポットであり、都市部と近接しておりアクセス性がとても高いことから、多彩なアクティビティが存在しています。

  • 神戸市立自然の家は、キャンプやカフェ利用を楽しんでいただくため、オートサイトなどのテント施設の新増設や、登山客などに立ち寄っていただける休憩所兼カフェの新設を含むリニューアルを実施しました(2024年4月)。

5 賑わい創出事業

  • 遊休保養所等を利活用し、観光客の利便性や自然公園としての魅力向上に資する事業として、ホテルやカフェ等の六甲山上の賑わい創出に取り組む場合に、改修費用等の助成を行う制度も設けています。

  • 制度を活用いただきながら六甲山上にふさわしい施設が続々と生まれています。

    ①ネイチャーライブ六甲(2023年5月オープン)

     1日5組限定、「食体験」に徹底的にこだわったグランピング施設。

ネイチャーライブ六甲

②百合珈琲 六甲山(2025年4月オープン)

 保養所を改修したレトロモダンなカフェ。

百合珈琲 六甲山

③Vories Cottage(ヴォーリズ・コテージ)(2025年4月オープン)

 国登録有形文化財、近代化産業遺産などに登録されている「ヴォーリズ六甲山荘」の敷地内にあるクラフトセンター&カフェ。

Vories Cottage(ヴォーリズ・コテージ)

6 その他の取組み

(1)各種規制の見直し

  • 建築物の高さ基準を緩和しました。

    高さ10m以下 → 高さ13m以下に(2018年4月)

  • ホテル等観光施設の立地を容易にしました。

    既存建築物の建替え等のみ可能 → 新築可能に(2019年4月)

  • オフィス(都市型創造産業に資する事務所)の立地が可能になりました。

    立地不可 → 建替え等を可能に(新築不可)(2019年12月)

    ※都市型創造産業:場所を選ばず、静かな環境で集中してクリエイティブな業務を行う業種のことです。(例:デザイン業、映像制作業、等)

(2)六甲山上のインフラ整備の充実

  1. 光回線の整備

    市街地と同等の快適なインターネット環境を実現しました(2020年12月)。

  2. 水道料金の値下げ

    送配水管のネットワーク整備が進み、市街地から山上エリアに送水できるようになったことで、山上の事務所やホテル等も市街地と同一の料金体系となり、大幅な料金値下げを実現しました(2021年4月)。

(3)共創を生み出す取組み

  1. 交流拠点「共創ラボ(ROKKONOMAD)」

    美しい自然が広がる六甲山を、「没入して仕事ができ、共創を生む空間」として活用するため、コワーキングスペースや会議室、宿泊機能等を備えた「ROKKONOMAD(ロコノマド)」がオープンしました(2021年3月)。

    仕事や会議、企業宿泊合宿等の利用だけでなく、観光や長期滞在目的での宿泊施設としても利用可能です。

  2. 「六甲山 森のオフィス」

    企業保養所等の遊休施設等を活用して、山上で、カフェ・レストラン・宿泊施設等の賑わい施設や、都市型創造産業に資するオフィスの開設をお考えの方向けに、相談窓口を設置し、物件紹介~リノベーション提案~施工まで一体的なサービスを提供しています。

共創ラボ(ROKKONOMAD)

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

神戸市

16フォロワー

RSS
URL
https://www.city.kobe.lg.jp/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
兵庫県神戸市中央区加納町6丁目5-1
電話番号
078-333-3330
代表者名
久元 喜造
上場
未上場
資本金
-
設立
1889年04月