【日本初】「スコープ3」のCO2排出から削減・相殺までをエンドツーエンドで可視化し、改ざん不可能な状態で完全証明する「鑑定証明システム(R)」の新特許を権利化。真の環境破壊をストップする新基準へ

サイカルトラストは、サプライチェーン全体に及ぶ各社のCO2削減やカーボンクレジットによる相殺プロセスでの虚偽申告を完全に排除し、深刻な課題であるグリーンウォッシュを根本から防ぐ新特許を権利化しました

cycaltrust株式会社

 サイカルトラスト株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:須江 剛、以下「サイカルトラスト」)は、「鑑定証明システム(R)」に関するコア技術について、2026年9月29日、日本特許(特願2026-180694)の特許査定を受け、権利化されたことをお知らせいたします(※1)。

 世界的な脱炭素社会への移行を目指す「GX:グリーントランスフォーメーション(※2)」の推進に伴い、日本のプライム市場上場企業などを中心に、自社のみならずサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量、いわゆる「スコープ3(※3)」の算定・開示が強く求められています。

 しかし、最終製品メーカーが把握すべき川上企業のCO2削減データやカーボンクレジット(※4)による相殺実績は、各サプライヤーからの自己申告に依存しているのが実態です。この構造により、意図的な虚偽申告や環境価値の二重計上、あるいは実態を伴わない環境配慮を不当にアピールするグリーンウォッシュ(※5)のリスクが国際的な社会問題として深刻化しています。

 真の気候変動リスクに対応し環境破壊をストップさせるためには、「サプライチェーン上の誰が・いつ・どのようにCO2を削減・相殺したか」をエンドツーエンドでシームレスに追跡し、第三者に対しても絶対にウソがつけないアーキテクチャでデータの真正性を完全担保するデジタルインフラが急務となっています。

第1章(社会課題) 「スコープ3」の算定とグリーンウォッシュ排除を阻む「3つの課題」

 脱炭素社会の実現に向けた最大の障壁は、サプライチェーンという巨大なブラックボックスの中で、「環境デューデリジェンスの真正性証明」をいかに客観的に担保するか ―― という点にあります。現状の市場には、大きく分けて以下の3つの課題が存在しています。

第1節 製品ライフサイクルにおけるデータの分断と「ダブルカウント」のリスク

 現代のモノづくりでは、無数の部品や素材が複雑に組み合わさることにより最終製品となります。これまでのシステムでは、原材料調達から製品化に至るまでの各工程で、CO2排出量や相殺のデータが分断されていました。

 その結果、川上企業が自己申告した削減実績が真実か検証する術がなく、同じ環境価値が複数の企業で二重計上(ダブルカウント)(※6)されるなど、意図せざるグリーンウォッシュを引き起こす構造的な欠陥がありました。

第2節 画一的な監査プロセスによる非効率と、高リスクな虚偽申告の見逃し

 最終製品メーカーが、何千社にも及ぶサプライヤーから提出されるすべての排出・削減データに対して、人手による画一的で厳格な第三者監査を行うことは、莫大なコストと時間を要するため現実的ではありません。

 一方で、監査プロセスを簡略化すれば、信頼性の低いデータや悪意ある虚偽申告(リスクの高いデータ)が素通りしてしまいます。「膨大なデータ処理の効率化」と「高リスクな申告に対する厳格な監査」を両立させ、状況に応じて検証レベルを動的に変化させる仕組みが存在しないことが、「スコープ3」算定の信頼性を著しく低下させています。

第3節 サプライチェーンの透明性確保と「営業秘密」保護のジレンマ

 企業が投資家や社会に対して自社の「スコープ3」削減実績の正しさを証明するためには、本来「どのサプライヤーから、何を、どれだけ調達し、どのように削減したのか」という詳細な取引証跡を提示する必要があります。

 しかし、これらの調達網や取引実績は企業にとって極めて重要な営業秘密(機微情報)(※7)であり、そのまま外部に開示することはできません。「データの透明性(第三者による検証可能性)を完全に担保したいが、自社の機密情報やノウハウは秘匿したい」という強烈なジレンマの解消が、エンドツーエンドでの環境価値可視化において最大の壁となっていました。

第2章(解決策) サイカルトラストの「鑑定証明システム(R)」による「3つの解決策」 

 サイカルトラストがこれまでに構築してきた強固な特許群に、今回新たに権利化された本特許技術を統合した「鑑定証明システム(R)」は、上記3つの課題をシステムアーキテクチャの次元で1対1で解決します。これにより、サプライチェーンのエンドツーエンドで環境データの真正性を完全担保します。

第1節 資産の動的変化への完全追従による「分断とダブルカウントの防止」

 本システムは、製品の製造過程で無数の部品や素材が繰り返し組み合わされても、その資産関係の変化に自動で追従し、環境価値の真正性を証明する手順(実行コンテキスト)を瞬時に再生成します。

 これにより、原材料から最終製品に至るまでのCO2排出と相殺の履歴が途切れることなくシームレスに紐づけられ、川上企業による虚偽の削減申告や、環境価値のダブルカウントをシステム構造上、物理的に不可能にします。

第2節 AIオーケストレーション(※8)によるリスク判定と動的監査レベルの最適化

 サプライヤーから申告される膨大な環境データに対し、AIオーケストレーションが瞬時にその「リスク区分(危険度や不整合の可能性)」を算定・制御します。高リスクと判定された申告に対しては、複数の承認を必要とするマルチシグネチャー認証(※9)や厳格な第三者証明を動的かつ必須に設定し、低リスクなデータは効率的に処理します。

 これにより、監査コストを劇的に最適化しながら、グリーンウォッシュの温床となる悪意ある虚偽申告を完全に遮断します。

第3節 ゼロ知識証明(※10)による「透明性と機密保護の完全両立」

 自社の調達網や取引量といった営業秘密を外部に一切開示することなく、「自社の『スコープ3』算定やカーボンクレジットによる相殺が正当である」という事実のみを数学的に証明する画期的な技術を適用しました。

 機密データそのものは監査記録には書き込まず、「正しく証明されたという成立結果」のみを改ざん不可な状態で記録することで、情報漏洩のリスクを排除しながらステークホルダーに対する絶対的な真正性の証明を可能にしました。

第3章(結論) サイカルトラスト 代表取締役 須江 剛 コメント

 現在、地球規模での気候変動リスクに対する企業の責任はかつてないほど高まっています。この動きはもはや単なる自主的な取り組みの枠を超え、欧州(EU)の「ESPR(※11)」による「DPP(デジタルプロダクトパスポート)(※12)」導入の法的要請や、米国の「SEC(米国証券取引委員会)の気候関連情報開示規則」およびカリフォルニア州法(SB253等)などの厳格な法的要請により、サプライチェーン全体でのトレーサビリティ確保と「スコープ3」の開示が世界中で実質的に義務化されつつあります。グローバル市場で戦う日本の上場企業にとっても、これらは絶対に避けて通れない最重要課題です。

 しかし、それに伴い急拡大した環境価値市場においては、データの分断や自己申告の不透明性を突いたグリーンウォッシュが横行しています。多大なコストをかけて真面目にCO2削減やカーボンクレジットの調達に取り組む企業の努力が正当に評価されないという深刻なジレンマを解消するためには、人の介在やモラルに依存した監査プロセスではなく、システムアーキテクチャの次元で不正を物理的に排除する仕組みが必要です。

 そこで、企業の「GX」導入において不可欠となるのが、今回新たに権利化された本特許技術を含む「鑑定証明システム(R)」と、国際標準「ISO 26345(※13)」を掛け合わせた3層構造の「オープンクローズ戦略」(※14)だと私は考えています。

 サプライチェーン全体で組織の壁を越えて広範にデータを流通・連携させるための標準化領域(オープン領域)には「ISO 26345」等の国際標準を適用し、あらゆるシステムとの相互運用性を確保します。一方で、流通するデータの真正性を自動判定しグリーンウォッシュを根絶するコア技術(クローズ領域)については、今回権利化された特許をはじめとするサイカルトラストの強固な特許群(真のコア技術は特許書面に記載しておりません)により保護し、他には真似のできない信頼性を担保します。

 つまり、グローバルな法規制に完全準拠し、実態の伴う真の「GX」を実現するためには、オープンな国際標準による「拡張性の高いデータ連携基盤」と、クローズな独自特許(「鑑定証明システム」)による「改ざん不可能な真正性担保」の『両輪』を統合した3層構造のアーキテクチャが欠かせないものと思料しています。

 これらのテクノロジーと戦略が社会インフラとして実装されることで、日本企業のESGデータの真正性・信頼性は間違いなく世界トップレベルへと引き上げられます。真に環境価値を生み出し、サプライチェーンの果てまでクリーンな未来に投資する企業こそが、グローバル市場で最も高く、かつ公正に評価される ―― そんな社会を実現し、真の環境破壊をストップさせることこそがサイカルトラストの使命です。サイカルトラストは、「GX」の在り方を根本からアップデートして参る所存です。

第4章 サイカルトラストに関しまして


(1)会社概要

 サイカルトラストは、「AIオーケストレーション」×「ブロックチェーン」を用いて、あらゆる資産の「真正性(トラスト)」、「本人証明」、「商品の所有者証明」、「サプライチェーン・トレーサビリティ証明」、「環境デューデリジェンス証明(GX)」、その他「人権デューデリジェンス証明」などを担保する「鑑定証明システム(R)」を開発・運営するデュアルユース・スタートアップ企業です。

 中核となる特許群は、その基本特許としての功績が認められ、2025年に「発明大賞(発明功労賞)」を受賞しています。また、ブロックチェーンの国際標準規格「ISO/TC307(WG8)」においては、日本代表として「ISO 26345」の策定を主導。3層構造の「オープンクローズ戦略」を展開し、市場における差別化、競合優位性、さらには参入障壁を確立して参る所存です。

【公式Webサイト】

https://cycaltrust.co.jp/

【公式X】

https://x.com/cycaltrust

【公式YouTube】

https://www.youtube.com/@cycaltrust_official 

(2)ヴィジョン:「ウソ・偽りのないトラストな世界を」

 かつてインターネット黎明期、偽サイトや盗聴からWebの世界を救ったのは、「http」から「https」への格上げとそれを支えた「セキュリティ認証局」の誕生でした。通信相手がトラスト(本物)であることを第三者が証明する仕組みが整ったことで、世界中で安心安全なEコマースや金融決済が可能になりました。

 そして今、AIエージェントが自律的に社会を動かす時代を迎え、私たちは当時とは比較にならない規模の脅威、すなわち「フロンティアAI」の制御不能化や「ディープフェイク」による偽装に直面しています。次の時代、世界中のすべてのAIに必須となるのは、そのAIが「本物か」・「安心安全か」を第三者としてリアルタイムに鑑定証明する「AI認証局」であると、私たちは考えています。サイカルトラストは、この未来のAI社会における「『関所となるシステム』=『鑑定証明システム(R)』」について、特許群の権利化を引き続き進めて参ります。

 私たちは、「AI認証局」という次世代インフラの確立を、充電・通信端子の世界共通化を成し遂げた「USB タイプC」の軌跡になぞらえています。かつてApple社の「ライトニング端子」は、強大なエコシステムを背景に「業界標準(デファクトスタンダード)」としての地位を誇っていました。しかしながら、決して「国際標準規格(デジュールスタンダード)」ではありませんでした。一方の「USB タイプC」は、「国際標準規格(IEC 62680-1-3)」として認定されたことで、それまで世界を席巻していた「ライトニング端子」に取って代わり、真の世界共通インターフェースへと飛躍を遂げました。最終的に市場を制したのは、「国際標準規格」という正当性を獲得した側でした。

 サイカルトラストも、40件超の国内外特許・出願からなる特許網(知財の盾)に加え、世界中のサプライチェーンや企業が安心して繋がり合うための国際標準規格「ISO 26345」について、提案・原案作成を主導しています。私たちが目指すのは、乱立する独自技術を一つの共通ルールに収れんさせ、あらゆるビジネスが世界中でその恩恵を等しく享受できる、トラスト領域における「USB タイプC」のポジションです。

 かつて安全なインターネットが世界にイノベーションをもたらしたように、サイカルトラストは「国際標準規格」により「ウソ・偽りのないトラストな世界を」実現して参ります。

第5章 本リリースの出典

(※1)「日本初」について:比較対象は、日本国内において、スコープ3(サプライチェーン排出量)算定に係るCO2等の温室効果ガスの削減実績およびカーボンクレジットによる相殺実績を対象として、(1)部品・素材等の資産の組みあわせに追従して真正性を証明する実行コンテキストを再生成し、(2)AIオーケストレーションにより申告データのリスク区分を算定して、高リスクと判定した申告にマルチシグネチャー認証および第三者証明を動的に必須化し、(3)ゼロ知識証明により調達網・取引量等の機密データを監査記録に書き込むことなく、証明の成立結果のみを改ざん困難な形で記録する鑑定証明技術について特許査定を取得する企業。選定基準は、2026年10月時点、自社Web調べ。特許庁データベース「J-PlatPat」を用いた関連特許調査および国内事業者の公開情報に基づく調査で初。 

(※2)GX(グリーントランスフォーメーション):化石燃料中心の産業構造からクリーンエネルギー中心へと転換し、経済社会システム全体を変革する取り組み。

 (※3)スコープ3:事業者自らの直接・間接排出(スコープ1・2)だけでなく、原材料調達から製品の使用・廃棄に至るサプライチェーン全体での温室効果ガス排出量。

(※4)カーボンクレジット:企業が自らの削減努力だけでは減らしきれないCO2排出量(残余排出量)を穴埋め(相殺)するために、他者の温室効果ガス削減・吸収量を買い取る仕組み。 

(※5)グリーンウォッシュ:実態が伴っていないにもかかわらず、虚偽のデータや誇大広告によって環境に配慮しているように装うこと。 

(※6)二重計上(ダブルカウント):一つの温室効果ガス削減量や環境価値が、複数の企業間で重複して自らの削減実績として計上されてしまうこと。 

(※7)営業秘密:秘密として厳重に管理されている生産方法、調達網、販売方法など、事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないもの。 

(※8)AIオーケストレーション:複数のAIモデルやプロセスを統合的に連携・制御し、申告された環境データの不整合や虚偽のリスクを自動かつ最適に判定・処理する仕組み。 

(※9)マルチシグネチャー認証:単一の承認ではなく、複数の異なる主体や認証要素による署名が揃って初めて取引や証明が有効となる、セキュリティの高い認証方式。 

(※10)ゼロ知識証明:ある情報が「真実である」という事実以外の情報を相手に一切伝えることなく、その情報が正しいことだけを証明できる暗号学的な手法。 

(※11)ESPR(エコデザイン規則):EU圏内で販売される製品に対し、環境配慮や持続可能性(耐久性、リサイクル性など)の要件を定めた包括的な規則。 

(※12)DPP(デジタルプロダクトパスポート):製品の原材料調達から製造、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体の環境・社会データをデジタル化し、開示・追跡可能にする仕組み。 

(※13)ISO26345:データの信頼性や真正性を担保しつつ、組織間でシームレスなデータ連携を行うための基盤となる国際標準規格。 

(※14)3層構造の「オープンクローズ戦略」:国際標準等の適用により広く社会に普及させるべきシステム連携基盤(オープン領域)と、自社の優位性を保ち真正性を担保するコア技術(特許によるクローズ領域)を明確に切り分けつつ統合し、ビジネスの拡張性と技術の独占性を両立させる事業戦略。

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業種
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本社所在地
東京都渋谷区幡ヶ谷1-29-2 THE STEPS 302
電話番号
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代表者名
須江 剛
上場
未上場
資本金
3000万円
設立
2020年05月