Broadcom、VMware Cloud Foundation(VCF)の指針を明示
セキュアでコスト効率に優れたプライベートクラウドの導入、利用、運用を簡素化する統合プラットフォーム「VMware Cloud Foundation 9」を提供
*本内容は、2024年8月27日(米国時間)にBroadcomが発表した報道資料の抄訳版です。
Broadcom Inc.は、開催中の年次イベント「VMware Explore 2024 Las Vegas」で、VMware Cloud Foundation(VCF)9を発表しました。未来志向型のVCF 9は、サイロ化したITアーキテクチャから、コストとリスクを低減する統合プライベートクラウドプラットフォームへの移行を加速し、セキュアでコスト効率の高いプライベートクラウドの導入、利用、運用を抜本的に簡素化します。
VCFは業界初のプライベートクラウドプラットフォームとして、パブリッククラウドが持つ拡張性と俊敏性を、プライベートクラウドが持つセキュリティ、耐障害性、パフォーマンス、低い総所有コスト(TCO)で実現します。そして、インフラのモダナイゼーションの迅速化やクラウド統合環境、サイバー環境の耐障害性とプラットフォームのセキュリティ向上、TCO削減を実現し、企業のデジタルイノベーションをサポートします。
IDCが最近行った「Business Value」の調査によると、多くの企業はVCFを活用して、セキュアで俊敏性、柔軟性があり、コスト効率の高いプライベートクラウドおよびハイブリッドクラウドインフラを構築していることが判明しました。この調査によると、VCFを使用する企業はインフラのコストとスタッフの所要時間を最適化できるだけでなく、より効果的なアプリ開発を実現し、セキュリティ部門がセキュリティ成果の向上に多くの時間を費やせるようになり、ビジネスの成果にプラスの影響を与えています。このインタビューと分析によって、VCF以前の環境と比較して、以下のようなことが達成されていることが明らかになりました。
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インフラコストを34%削減、インフラとセキュリティチームの効率性を50%以上向上、全体的な運用コストを42%削減*1
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新しい仮想マシン(VM)の導入時間を61%短縮、ネットワーク容量を50%短縮、ストレージを32%短縮し、全体として3年間のROIを564%、投資回収期間を10か月に短縮*1
Broadcom Inc. VCF部門 上級副社長 兼 ゼネラルマネージャ、クリシュ・プラサード(Krish Prasad)コメント:
「多くの企業が、インフラのサイロ化を解消し、パブリッククラウドの乱立を抑制し、AI(人工知能)の活用を促進するために、ベストオブブリードのサイロ化されたアーキテクチャから最新のプライベートクラウドプラットフォームに移行しています。VCF 9は、運用と自動化を統合する最新の統合プラットフォームとして機能し、プライベートクラウド環境を再定義し、企業の革新性、効率性、耐障害性、セキュリティを高めるクラウド環境を実現します」
GCI Communication エンタープライズクラウドプラットフォームグループ シニアソリューションアーキテクト ジェレミー・メイフィールド(Jeremy Mayfield)氏コメント:
「GCIはVCFを導入し、アラスカの多様な環境でもサービスを提供できる方法へと抜本的に変革しました。インフラを統合プライベートクラウドプラットフォームで標準化することにより、運用のモダナイゼーションとともに、導入期間は数ヵ月から数日と大幅に短縮しました。これにより、最高レベルのセキュリティと耐障害性を維持しながら、遠隔地のコミュニティ特有のニーズに迅速に対応できるようになりました」
U.S. Senate Federal Credit Union 最高情報責任者(CIO)マーク・フルニエ(Mark Fournier)氏 コメント:
「当組織では、会員が顧客となり、直接のオーナーシップを有しているため、組織の成功に大きな関心を抱いています。VCF上で動作するVMware Private AIは、当組織が長年にわたりプライベートクラウド環境で培った運用方法に準拠し、継続的なイノベーションを追求できる点で、非常に大きな価値をもたらしています。ナレッジベースを活用したチャットボットによる社内スタッフへの回答提供から、銀行業務で使用するデバイスを問わず得られる財務情報の提供まで、会員向けサービスにおけるAIの活用は強力なユースケースになると考えています」
モダンインフラの導入と運用を迅速化/簡素化
VCF 9は、インフラのモダナイゼーションを支援するために、インフラを単一の統合自動化システムとして運用できる機能を提供します。これにより、モダンアプリの要件に対応させながら、Broadcomが提供しているVMwareの高度な機能をプライベートクラウドプラットフォームに導入できるようになります。
運用と自動化の統合:VCF 9は、サービスをプロビジョニングできるセルフサービスクラウドポータルを備え、従来必要とされていた十数個の管理コンソールを、運用と自動化を行う単一のコンソールに統合します。新しい統合ワークフローにより、運用/自動化タスク間の移行が簡素化されるとともに、インサイトと分析機能が強化され、よりプロアクティブな管理が可能になります。
VCF Importの拡張:VCF Importを活用して、VCFプライベートクラウドプラットフォームへの既存環境のマニュアル移行に伴う複雑さとダウンタイムを軽減し、統合モダンインフラへの迅速な移行を支援します。BroadcomはVCF 9に対して、VMware NSX、VMware vDefend、VMware Avi Load Balancer、さらに複雑なストレージトポロジを既存のVCF環境にインポートし、既存のインフラの旧バージョンを活用して統合できる機能を追加します。新しい直感的なUIにより、管理とデプロイがさらに簡素化されます。
NVMeによる高度なメモリ階層化:新しいメモリ階層化機能により、AI、データベース、リアルタイム分析などのデータ集約型アプリケーションを大幅に強化出来ます。AIワークロード、特に大規模なデータセットと複雑なモデルを伴うワークロードでは、迅速なデータ検索と処理が要求されます。NVMeを使用したメモリ階層化により、遅延を抑えつつ、学習や推論のタスクに不可欠なデータスループットを加速させます。さらに、コスト効率の高い階層化は、AIアプリケーションの稼働で求められるストレージ需要の管理に役立ち、過剰なコストをかけずにパフォーマンスを維持できるスケーラブルなソリューションを実現します。
円滑なリソース消費を可能にするクラウド環境の提供
VCF 9では、開発者やアプリオーナーが(仮想マシンまたはコンテナ化された)あらゆるアプリを円滑にデプロイできるようにする使いやすいインフラサービスが公開され、以下の機能がサポートされます。
VCFマルチテナント機能の統合:VCF 9は、これまでVMware Cloud Directorが個別に提供していたマルチテナント機能をVCFプラットフォームに統合します。これによりIT部門は複数の組織、ビジネスグループ、開発チームを同一の共有インフラ上でサポートできます。アプリケーションオーナーや開発チームは、アクセス、ワークロード管理、セキュリティ、プライバシーに関する特定の要件に基づいてインフラをセグメント化できます。
ネイティブVPC(仮想プライベート クラウド)のデプロイ:VCF 9は、ネイティブなサービスとしてのネットワーキング(Networking-as-a-Service)として次世代型のVPCを提供し、開発者の生産性向上、IT部門の運用負荷軽減、ワークロードとアプリケーションの迅速なプロビジョニングを実現します。ネイティブVPC機能により、VLAN(仮想LAN)の複雑さを感じることなく、セルフサービスで分離された接続機能にアクセスし、既存のネットワークとのスムーズな統合を実現できるため、ネットワーキングを簡素化できます。ネイティブVPCは、セキュリティグループを有効にするVMware vDefendや、VPCデプロイと同時にサービスとしてロードバランシングをワンクリックで展開できるVMware Avi Load Balancerなどのアドバンストサービスの利用により、さらに機能が拡張されます。
VMware Private AI Foundation with NVIDIAの迅速な導入:VMware Private AI Foundation with NVIDIAは、プライベートクラウドが持つメリットを維持しながらAIの能力を活用したい企業を対象にVCFベースのプライベートクラウド上でAIアプリをセキュアかつ効率的にデプロイ、管理、スケールするための包括的なソリューションです。BroadcomはVCF 9を通じて、vGPUプロファイルの可視化、GPU予約、データのインデックス化と検索サービス、AI エージェントビルダーなど、生成AIの導入をさらに簡素化する機能を備えた新しいVMware Private AI Foundation with NVIDIAを提供します。
スムーズな運用、サイバーレジリエンス、コンプライアンスの実現
VCF 9は、フリートレベルの運用と一元化されたセキュリティおよびコンプライアンス管理により、スムーズな運用とより積極的なリスク軽減を実現します。VMware Cloud FoundationとAdvanced Servicesの主な機能強化は以下の通りです。
VCFセキュリティの統合管理:VCFのセキュリティ運用(SecOps)のネイティブ機能により、VCFのグローバルなデプロイ全体を管理し、運用効率を維持しながら、セキュリティ全体を強化できます。一元化された情報ハブによって、タイムリーで正確なセキュリティデータを1ヵ所で提供するとともに、新しい総合セキュリティビューで、セキュリティを多面的に可視化します。構成ドリフト検出機能では、VCFフリート全体にわたるシステム構成の不整合を関連づけ、IT部門にプロアクティブに通知します。
スナップショットの保持によるネイティブvSAN-to-vSANデータ保護:vSANリモートスナップショットレプリケーションは、イミュータブルなスナップショットの履歴を長期間保持することでデータの耐障害性を強化し、エンタープライズクラスのDRオーケストレーションによりダウンタイムを低減し、統合アプライアンス機能により管理環境を簡素化します。また、vSAN分散ストレージのサポートにより、スケーラビリティとストレージ効率を高めます。vSANのイミュータブルなスナップショットを長期的に利用にすることにより、オンプレミスの分離リカバリ環境でのランサムウェア攻撃からの復旧が可能になります。この機能は、既存のクラウドベースのランサムウェアからの復旧を補完するもので、データ主権を維持し、VCFスタックから価値を最大限に引き出してあらゆる場所のワークロードを保護したい場合に、有力な選択肢となり、多大な柔軟性を提供します。
高度なサイバー攻撃対策:vDefendの機能拡張により、マイクロセグメンテーションのセキュリティポリシー運用を簡素化する分散ファイアウォールルールの影響分析、大規模で高密度なマルチインスタンスのVCF環境をサポートする分散型侵入の検知と防御(IDPS)の強化、VCF環境の脅威プロファイリングを有効化することでセキュリティ態勢の強化を支援する迅速な脅威評価、VCFのエアギャップ展開を必要とする規制対象組織向けのオンプレミス型マルウェア対策などの新機能が提供されます。Project Cypressは、これらの機能を活用して、生成AIベースのインテリジェントなアシスト機能を提供します。これにより、ITセキュリティ部門が高度な脅威キャンペーンをプロアクティブにトリアージし、修復方法を推奨できるよう支援します。
VMware Cloud Foundation Advanced Servicesをリリース
Broadcomは本日、VMware Cloud Foundation(VCF)Advanced Servicesを発表しました。このサービスは即時に導入可能なソリューションを網羅した強力なカタログを提供し、プライベートクラウド環境のイノベーションを加速させます。企業は、パブリッククラウドの利用体験と同様に、多様なプライベートクラウドソリューションのライブラリを通じて、さまざまなユースケースやビジネスチャンスに即応するためのツールやテクノロジーを利用できます。VCF Advanced Servicesは、自社での独自利用、VMware認定パートナーの支援を受けての利用を問わず、Broadcomが各ソリューションを十分に検証し、規定のアーキテクチャガイダンスにより迅速なデプロイおよび価値実現を支援します。サービスカタログ全体の詳細はこちらをご覧ください。
プライベートクラウドモダナイゼーションプログラムに投資し、クラウド移行を促進
プライベートクラウドの実装にはさまざまな方法や手順があるため、Broadcomはその実装プロセス全体を通じてガイドとサポートを提供するために、大規模な投資を行っています。
プライベートクラウド成熟度モデル:このモデルは、ユーザが運用、プロセス、テクノロジーに対してプライベートクラウドおよびハイブリッドクラウドの機能を評価できるように設計されています。プライベートクラウドフレームワーク、プライベートクラウド成熟度インデックススコアに基づく評価、理想的なプライベートクラウド実現への工程策定に役立つBroadcomが用意した規範的なガイダンスが含まれます。
ジャンプスタートプログラム:ジャンプスタートワークショップでは、プライベートクラウドの目指すゴールを現在のクラウド成熟度と照らし合わせて見直し、現行のアーキテクチャをプライベートクラウドの目標と比較して評価し、プライベートクラウドが目指すゴールを達成するためのカスタム導入計画を提供します。プライベートクラウド成熟度モデルの評価結果を活用したVCFジャンプスタートワークショップでは、Broadcomの支援のもと改善の機会を特定し、実行可能な推奨事項を策定することで、テクノロジーへの投資を迅速に最大化できます。
新しいVMware Cloud Foundation認定資格:Broadcomは新たにVMware Cloud Foundation認定試験を策定しました。IT部門は最新の技術トレンドに対応した需要の高いスキルを習得し、プライベートクラウドへの移行、クラウドコストの削減、リソース利用の最適化、そしてVCFへの投資の最大化を実現できます。
無料のデジタルラーニングとインストラクターによるトレーニング:VCFユーザは包括的なVMware Cloud Foundationデジタルトレーニングライブラリに無制限に無料でアクセスできるほか、インストラクターによるトレーニングも受講できるため、継続的な学習を通じてチームのスキルアップとリスキリングを行えます。スキルアップに投資することで、VCFを深く理解し、効率性、生産性、ROIを向上させることができます。また、VCFの習熟度を高めることで、IT担当者は経験豊富なクラウド推進者として、社内のさまざまなチームへのプライベートクラウド導入を積極的に推進できるようになります。
*1 出典:IDC White Paper, sponsored by VMWare by Broadcom, The Business Value of VMware Cloud Foundation, doc #US52312224, August 2024
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