企画展「北条幻庵―横浜・小机城と関東の戦国―」・関連イベントのお知らせ【横浜市歴史博物館】

令和7年11月22日より企画展「北条幻庵―横浜・小机城と関東の戦国―」を開催します。本展は小机城発掘調査の成果や、様々な文献資料をもとに北条幻庵の生涯をたどりながら関東の戦国時代を紹介します。

 北条幻庵(宗哲)は、戦国大名北条氏の祖・伊勢宗瑞(北条早雲)の末子として16世紀初め頃に誕生し、北条五代の隆盛と共に生きた人物です。港北区の小机城跡は、この幻庵の甥・為昌の所領の一部を引き継ぎ分割して成立した小机領の支配拠点で、城主には幻庵の子息や養子、および後見を務めた若者が就任していましたので、小机城や領域の成立には幻庵も深くかかわっていたと考えられます。

 本展では横浜市による令和3・4年度の小机城発掘調査の成果や、幻庵および小机城主それぞれの文献資料をもとに、北条幻庵の生涯をたどりながら関東の戦国時代を紹介します。

◇企画展「北条幻庵―横浜・小机城と関東の戦国―」

【会期】 令和7年11月22日(土)~令和8年1月18日(日)

【開館時間】 9:00~17:00(券売は16:30まで)

【休館日】 月曜日(ただし11月24日、1月12日は開館)、11月25日(火)、12月28日(日)~1月4日(日)、1月13日(火)

【会場】 横浜市歴史博物館 企画展示室

【主催】(公財)横浜市ふるさと歴史財団

【共催】 横浜市教育委員会

【特別協力】 神奈川県立歴史博物館、小田原市、小田原市教育委員会、株式会社パスコ、(公財)横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センター

【後援】港北区、お城expo2025

【観覧料】一般 1,000円(800円)、高校・大学生800円(640円)、小・中学生/横浜市内在住65歳以上300円(240円)

 ※企画展示室のみ

 ※( )内は団体20名以上の料金

 ※毎週土曜日は小・中・高校生は無料 

 ※障がい者及び付添の方は無料

 ※補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)とご一緒に入館できます

企画展のみどころ

① 北条幻庵や小机城主ゆかりの歴史資料が集結!

 北条幻庵(ほうじょうげんあん)は、小田原城を拠点とした戦国大名・北条氏の初代、伊勢宗瑞(北条早雲)の四男です。16世紀初頭に誕生し、約80年の生涯を生きたと考えられており、北条氏の関東侵攻からその最盛期にいたるまでの、激動の戦国期を目撃した人物といえるでしょう。小机城の城主には、幻庵の子どもや養子、および幻庵が後見を務めた若者が就任しており、城や領域の成立には幻庵も深くかかわっていたと考えられます。

 長寿であったにも関わらず、これまで幻庵の生涯はあまり知られていませんでしたが、近年の研究で幻庵ゆかりの歴史資料が発掘され、その人物像がわかってきました。本展では、最新の研究成果を踏まえ、様々な歴史資料をもとに幻庵の生涯をたどりながら、横浜の戦国時代に迫ります。

「北条幻庵印判状」 伊勢原市指定文化財 石雲寺蔵・伊勢原市教育委員会写真提供※現存する幻庵の印判状では最古のものである。
「北条時長像」 小田原市指定文化財 宝泉寺蔵・小田原市写真提供※宝泉寺の寺伝の法名や命日から北条時長が小机城主で幻庵の嫡男である北条三郎にあたると推測されている。

②小机城跡から発掘された出土資料

 横浜市では、令和3年度・令和4年度にかけて小机城の発掘調査を実施しました。小机城の西曲輪(にしくるわ、現、本丸ひろば)の北側の空堀からは戦国時代と推定される壁面を検出し、北条氏の関東侵攻以前と思われるかわらけ(素焼きの皿)を発見しました。また西曲輪の東端部には現在は埋没している大規模な空堀が見つかり、堆積土から北条氏の入城後の早い時期に少しずつ埋まっていったことが分かりました。このほか陶磁器類や笄(こうがい)、銅銭など、当時の生活を物語る資料も確認されています。本展では、文献資料だけでなく、こうした小机城跡の発掘調査成果からも中世城郭・小机城を紐解きます。

小机城跡から見つかった「かわらけ」(公財)横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センター所蔵・写真提供

③戦国好き・お城好き必見の企画が目白押し!

 本展では、関連イベントとして様々な講演会を企画しています。講演会では、駒澤大学の浅倉直美氏や神奈川県立歴史博物館の梯弘人氏をお招きし、北条幻庵や北条氏について詳しく語っていただきます。また、12月13日(土)・14日(日)の2日間で行われる講演&ディスカッション「北条幻庵と戦国の城郭ー小机城のこれからを考えるー」では、北条幻庵に造詣の深い研究者や、戦国末期に激しい戦闘の行われた城郭など、幻庵が生きた時代の関東各地の城郭調査を担当する研究者の方々から最新の研究成果についてお話いただきます。あわせて、小机城研究への期待や展望、これからの可能性について考えます。ぜひご参加ください。

関連イベント

1:講演&ディスカッション 北条幻庵と戦国の城郭ー小机城のこれからを考えるー

日時:令和7年12月13日(土)・14日(日)

監修:五味文彦氏(東京大学名誉教授、前(公財)横浜市ふるさと歴史財団代表理事)

会場:横浜市歴史博物館 講堂

定員:160名(応募者多数の場合抽選)

参加費:4,000円(報告資料集代含む。両日参加も各日参加も同料金。)

申込締切:12月3日(水)

第一部 北条幻庵と横浜・小机城

日時:12月13日(土)12:30~17:00(予定)※開場は12:00

基調講演「北条幻庵宗哲と関東の戦国」講師:黒田基樹氏(駿河台大学)

事例報告①「発掘調査成果からみた北条幻庵」:佐々木健策氏(小田原市役所)、②「中世小机城とその周辺ー文献資料から小机城をみるー」:阿諏訪青美(当館)、③「発掘調査からみる小机城」:近藤匡樹氏・武藤駿平氏(横浜市教育委員会)

第二部 幻庵の生きた時代の戦国城郭

日時:12月14日(日)9:30~17:00(予定)※開場は9:00

事例報告(ご報告いただく城郭名のみ掲載)①「興国寺/蒲原城」:木村聡氏(沼津市教育委員会)、②「玉縄城」:橋口豊(当館)、③「韮山城」:池谷初恵氏(伊豆の国市役所)、④「鉢形城」:澤口和正氏(寄居町教育委員会)、⑤「八王子城」:村山修氏(八王子市教育委員会)、⑥「小田原城」:佐々木健策氏(小田原市役所)

※報告順や内容は一部変更する場合があります。

※アーカイブ配信(有料)のご案内 当日ご参加できなかった方に向けて、令和7年12月20日から令和8年3月31日までの期間限定でアーカイブ配信を実施します(4,000円、報告資料集代含む)。詳しくは確定次第当館HP上で告知いたします。

2:講演会「幻庵宗哲と北条一門ー一門の中心には幻庵がいたー」

日時:令和8年1月11日(日)14:00~15:00(開場は13:30)

講師:浅倉直美氏(駒澤大学)

会場:横浜市歴史博物館 講堂

定員:175名(申込先着順)

参加費:1,000円

申込締切:1月7日(水)

3:特別協力講演会(全2回)

 ①令和7年12月7日(日) 「神奈川県立歴史博物館所蔵の北条氏関係文書」

 ②令和8年1月12日(月祝)「三郎宛北条氏康判物の古文書学的考察」

講師:梯弘人氏(神奈川県立歴史博物館)

時間:各回14:00~15:30(開場は13:30)

会場:横浜市歴史博物館 講堂

定員:各回175名(申込先着順)

参加費:各回1,000円

申込締切:①12月3日(水)、②1月7日(水)

4:ギャラリートーク

 担当学芸員が展覧会の見どころを解説します。

日時:令和7年11月29日(土)・12月6日(土)・12月20日(土)・令和8年1月10日(土)・1月17日(土)※各回14:00~ 40分程度

会場:横浜市歴史博物館 企画展示室

参加費:無料 ※企画展入場券が必要です。

定員:30名程度

申込:事前申込不要、当日直接会場にお越しください。

5:ミニ展示

①小机城の発掘調査序章ー戦国の城に挑んだ青春ー

②わたしたちが観察したよ!小机小学校の考古遺物

③小机城をうつそう(プロジェクションマッピング体験)/ふかぼり!小机城(デジタルコンテンツ体験)提供:株式会社パスコ

日程:企画展会期中9:00~17:00

会場:横浜市歴史博物館 体験学習室 他

観覧料:無料

6:館外パネル展

①「お城expo2025」(パシフィコ横浜ノース)12月20日(土)、21日(日)

②JR横浜線小机駅構内 11月上旬~1月18日(予定)

※詳細は確定次第当館HP上で告知いたします。

チラシ(裏面)

会場案内

横浜市都筑区中川中央1-18-1 (横浜市営地下鉄センター北駅下車1番出口徒歩5分)

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会社概要

URL
http://www.yokohama-history.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
神奈川県横浜市都筑区中川中央1-18-1
電話番号
045-912-7771
代表者名
佐藤 信
上場
未上場
資本金
1億円
設立
1995年01月