【台湾情報】2023年台湾車載用半導体・PCBメーカーの強みと課題<ワイズ機械業界ジャーナル2023年8月第4週号発行>
〜台湾機械・電子・半導体・自動車・エネルギー業界の最新動向を分析する〜
<最新刊目次>
2023年台湾車載用半導体・PCBメーカーの強みと課題
2023年上半期台湾電子・半導体生産用機械設備製造業の輸出入概況と今後の展望
産業用コンピューター向け放熱モジュール・コネクタの達鉅電子(レゴ・エレクトロニクス)
台湾と日本の電池メーカー、特殊用途・次世代製品で提携可能
<2023年台湾車載用半導体・PCBメーカーの強みと課題>
市場調査会社、ガートナーによると、世界的なインフレの影響により、2022年下半期(7~12月)の半導体世界売上高は増加幅が大幅に鈍化し、23年通年では前年を下回る見通しだ。ただ、自動車の電動化とスマート化を受け、車載用半導体の世界売上高は22~27年の年平均成長率(CAGR)が11.8%に達し、25年に1000億米ドルを上回り、27年に車載用が半導体の用途別で第3位となる見込みだ。車載用電子製品の規模は27年に8億8000万台になると予想されており、台湾の半導体、プリント基板(PCB)メーカーが電気自動車(EV)向けの出荷を拡大できるかに注目が集まっている。
台湾メーカー、半導体と部品標準化に強み
車載用半導体は現在、車体制御、安全システム用の割合が最も大きいが、27年にはEV、ハイブリッド車(HEV)向けの割合が23.9%と最大になる見通しだ。一方、22~27年の年平均成長率では車載高性能計算(HPC)向けが最大になる見込みだ。22年の新車に搭載された半導体の数は1台当たり平均1400個だったが、EVは1台当たり3000個に上った。 EVの普及に伴い、自動車サプライチェーン(供給網)の再編が進む見通しで、半導体と部品標準化の分野で強みを持つ台湾メーカーは異業種との提携により先行需要の取り込みが期待できる。
車載用PCB世界首位の台湾、EVが主な成長分野に
車載用半導体の需要急増に伴い、車載用PCBの需要も拡大している。22年のPCB世界生産額のうち、車載用は約10%に相当する87億8000万米ドルに上った。台湾は世界最大のPCB生産拠点で、22年のPCB生産額は9033億台湾元、うち車載用は10.5%を占めた。車載用PCBの世界シェアは36%で首位だった。
工業技術研究院(工研院、ITRI)産業科技国際策略発展所(産科国際所、IEK)のアナリストによると、台湾の車載用PCB生産額のうち、製品別では多層基板の割合が61%と最大で、センターコンソールや電子制御ユニット(ECU)に使用されている。今後はECU向けが多層基板の主な成長分野となる見通しだ。
HDI基板は小型、高密度という特徴から、▽EV、▽先進運転支援システム(ADAS)、▽第5世代移動通信(5G)による車のインターネット(IoV)向けの需要に適しており、各PCBの中で今後最も需要が伸びる見込みだ。用途別では▽高性能ECU、▽ADAS、▽車載用レンズモジュール向けが主な成長分野となる見通しだ。
現時点で車載用PCBの84%はガソリン車向けだが、EVに使用されるPCBの数はガソリン車の2~3倍に達するため、EVの普及に伴い、28年には車載用PCBの63%がEV向けになると予想されている。
車載用PCB市場は今後、高密度化、高効率化とバッテリー用フレキシブルプリント基板(FPC)の採用拡大が進み、高密度の需要は主にHDI基板で、高効率の需要は主に多層基板で対応する見通しだ。バッテリー用FPCは従来のケーブル配線に代わる軽量薄型のソリューションで、車体の軽量化にもつながる。(続く)
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